2024年7月10日2024年7月10日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア

活性酸素と酸化・抗酸化について②|サプリメントを継続して飲むと良い?

前回は、「抗酸化と活性酵素」と「活性酵素の弊害」についてご紹介しました。

 

▶前回の記事はコチラ

 

今回は、「抗酸化物質の働き」と「抗酸化物質の意義」についてご紹介します。

 

 

抗酸化物質の働き

活性酸素が体内において、完璧に取り除かれれば一番良いのですが、なかなかうまくはいきません。

 

それでも人間は20 歳ぐらいまでをピークに、体内に備わる「抗酸化物質、抗酸化酵素」でそれらを100%近く減弱、消去しています。

 

だから若いうちはほとんど老化や病気に悩まないのです。

 

例えば、紫外線を強く浴びても一時の炎症で赤みや色調の変化はありますが、その後遺症はすぐにはでません。

 

これが30 代、40 代ともなると自己の抗酸化作用の働きは落ちているので、紫外線ダメージが後遺症として残り、しみやしわが現れてきます

 

だからこそ抗酸化物質を体外から摂取、付加するということが重要となります。

 

 

その方法として経口摂取(飲み薬、サプリメント)、点滴・注射、化粧品などがあり、その種類としてはビタミンC をはじめ、ビタミンE、コエンザイムQ10、アスタキサンチン、ポリフェノールなどたくさん存在します。

 

抗酸化物質の多くは、それそのものが抗酸化作用を発揮します。

 

自身の作用は弱いけど、体内に備わる抗酸化物質の作用を増強するものもあります

 

抗酸化物質が体内でしっかり働いてくれることで、これからおこるかもしれない細胞劣化、その先の老化や病気を防ぐことが可能です。

 

しかしこれら抗酸化物質は日々必要とされるので、特にサプリメントは継続が必要となります。

 

もちろん、すぐの変化を期待できるものではなく、目に見えての変化や体感は継続していくことで得られるものです。

 

1 か月? 2 か月?

 

いやいや1 年、2 年と年単位です。

 

 

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抗酸化物質の意義

抗酸化物質の意義は、余計な老化、病気を予防することです。

 

もちろん、サプリメントを続けた未来と、摂取しなかった未来を比較することは当然できないのですが、理論上は身体にとってマイナスということはあまりないと思います。

 

だから常日頃から摂取、使用することは理にかなったアンチエイジングでもあるのです。

 

そして活性酸素が過剰にでる生活習慣を改善することも重要で、健康はもちろん美容においても必ずプラスとなるのです。

 

 

 

この記事を書いた人

濱野 英明先生

濱野 英明 先生

テティス横濱美容皮膚科 院長

日本皮膚科学会 皮膚科専門医

一般社団法人日本スキンケア協会 顧問

川崎市立川崎病院、慶應義塾大学病院皮膚科、稲城市立病院皮膚科、済生会横浜市南部病院皮膚科での勤務を経て、横浜の桜木町駅前に医療とエステを融合させた「テティス横濱美容皮膚科」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本東洋医学会、日本レーザー医学会等に加盟し、最新の確かな情報を基に、安全で効果の高い美容医療を提供している。また、ミス・ユニバースやミススプラインターナショナルのビューティーキャンプ講師や審査員も務める。