2024年12月17日2024年12月17日美容コラム,美容と健康のアドバイス

エステサロンの衛生管理が成功のカギ!徹底すべきポイントと注意点

なぜ衛生管理が必要?

 

Salonのベッド

 

エステサロンを経営したり、エステティシャンとして働いたりする際は、徹底した衛生管理が必要です。

 

衛生管理が不足しているエステサロンでは、どんなに優れた施術やおもてなしをしていてもお客様を満足させることはできないでしょう。

 

来店から退店まで安心して過ごしていただけるよう、全スタッフに衛生管理の大切さを念頭に置いて行動してもらうことが大切です。

 

 

というのも、エステサロンではお客様の肌に直接触れる機会が多いため、手や施術に使う機器が汚れていては肌に良からぬ影響が及んでしまいます。

 

綺麗になりたいと願いをもって来店しているにもかかわらず、別のトラブルが起こってしまう場合もあるでしょう。

 

エステサロンがトラブルを生む場になることがないよう、衛生管理は全店舗が徹底しなければならないポイントといえます。

 

 

また、エステサロンで衛生管理を重視する必要があるのは施術中に限りません。

 

お客様が足を踏み入れる場所はもちろんのこと、スタッフルームや在庫置き場も含め、念入りな清掃を心掛けましょう。

 

開店準備をするまでに毎日必ず清掃の時間を設けるなど、忙しい中でも掃除が行き届くような工夫を行うこともおすすめです。

 

 

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エステサロンにおける感染症予防のポイント

掃除

 

お客様と長時間一緒にいることが多いエステサロンでは、外から持ち込まれた感染症が蔓延しやすいといったデメリットがあります。

 

お客様と共に入ってきた感染症をスタッフに移さないことはもちろん、新たなお客様を感染させてしまわないように注意しましょう。

 

特に風邪やインフルエンザが流行りやすく空気が乾燥している冬場は、普段にも増した対策が必要です。

 

 

感染症予防として取り入れたいポイントの一つ目が「消毒」です。

 

近年はおなじみとなった手指の消毒用アルコールですが、エステサロンへの入店時もお客様に協力してもらうと良いでしょう。

 

動線的に無理がないのであれば、入店と同時に手を洗ってもらうこともおすすめです。

 

お客様自身も手を洗ったり消毒をしたりすることで、サロン内の設備に安心して触れられるようになるでしょう。

 

もちろんエステティシャンも同様に手指の消毒を行ったり、トイレなどに「消毒済み」の表示をしたりすることで、お客様の安心に繋がります。

 

 

また、感染症を予防するためには、消毒を徹底するだけでは不十分である可能性があります。

 

空調を効かせているが故にこもりがちなサロン内の空気を十分に換気し、乾燥しやすい季節は加湿器などで湿度を保ちましょう。

 

同時にアロマオイルを使えるタイプの加湿器であれば、湿度調整と同時に香りでお客様を楽しませることもできます。

 

広範囲に対応している空気清浄機を取り入れ、サロン内の細菌やウイルスが広がらないよう工夫することもおすすめです。

 

 

さらに、エステティシャンが自身の体調をしっかりと管理し、万が一体調不良を感じたときはすぐに相談できる環境を整えておくことも重要です。

 

人手が足りないからといって体調不良のまま出勤してしまうと、スタッフだけでなくお客様に感染症が広がってしまう可能性があります。

 

上司や先輩・経営者など常に相談できる存在を見つけ、適切なシフト管理を行うことが欠かせません。

 

 

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エステサロンは衛生管理が大切!どんな対応が必要?

手指の消毒

 

感染症対策としても、汚れた設備をお客様に使わせないためにも、様々なシーンで衛生管理が必要不可欠となるエステサロン。

 

具体的にどのようなシーンで衛生管理を重視すべきなのか、それぞれの場合ごとに詳しくご紹介します。

 

施術者の手指消毒

お客様の肌に直接触れることとなる施術者の手指は、肌以外の場所を触るたびに消毒を行うことが理想的です。

 

パックなどで時間を置く間に備品を触った場合などは、必ず消毒をしてから施術を再開しましょう。

 

間違っても別の場所に触れたままの手でお客様に触れてはいけません。

 

 

また、施術を行うスタッフは必ず爪を短く切り、爪の隙間に雑菌が繁殖しにくい環境を整えておくことが大切です。

 

美容業界で働くエステティシャンたちはみな美容に興味がある方ばかりのため、時にはネイルなどを楽しみたくなることもあるでしょう。

 

お客様の顔を傷つけないことはもちろん、手指を清潔に保つためにも、爪は限界まで短く切っておくことが大切です。

 

 

サロン内の清掃・消毒

自身の手指を消毒するのに加え、お客様が過ごす場所の清掃・消毒も欠かせません。

 

掃き掃除や拭き掃除なども大切ですが、さらに安心していただくために消毒液を使った消毒・除菌も徹底しておきましょう。

 

特に触れる回数の多いドアノブや筆記用具など、設備だけでなく細かな物品にも気を配っておくことをおすすめします。

 

 

また、こういった清掃はお客様の目に付かないところで行うことが大切ですが、敢えて「消毒済み」と記載することでお客様に安心していただく効果が期待できます。

 

細かなものにまで記載して回ることは難しくても、筆記用具を消毒済みと使用済みの入れ物に分けたり、お手洗いに消毒済みの札を掲げたりすると、他のお客様のことを心配せずに使えるでしょう。

 

 

施術ルーム・更衣室

施術ルームや更衣室は、お客様が多くの時間を過ごすメインの場所です。

 

ここの清掃が行き届いていなければ、他がどんなに綺麗であってもお客様に安心して過ごしてもらうことはできません。

 

掃除機やモップをかけたり床を拭いたりすることはもちろんのこと、窓のサッシや棚の上の埃など、お客様の目に付く場所は全て綺麗にするといった気持ちで臨みましょう。

 

 

エステサロンは女性のお客様の割合が多い店舗が一般的ですが、施術ルームや更衣室に長い髪の毛が落ちてしまい、次のお客様が入ったときに不快な思いをするケースが後を絶ちません。

 

髪の毛は注意して見なければ見つけられないことも多く、予約と予約の間隔が短い場合などは準備に追われて清掃がおろそかになりやすいでしょう。

 

自分の髪の毛であればまだしも、他の人の髪の毛は見ていて心地良いものではないため、念入りな清掃を心掛けることが大切です。

 

また、施術ルームや更衣室はお客様が肌を露出する場所であり、より一層清潔さに気を配らなければならない場所ともいえます。

 

お客様の視点に立って実際にこれらの部屋を使ってみることで、今まで気が付かなかった場所の汚れにも注目できるのではないでしょうか。

 

 

洗面所・シャワールーム・トイレ

洗面所やシャワールーム・トイレといった水回りは、清掃不足による汚れが分かりやすい場所の一つです。

 

これらが汚れていれば、どんなに豪華な空間で施術を受けていても、雰囲気が急激に悪くなってしまうでしょう。

 

これらの場所はお客様が退店したと同時に一度清掃を行い、清掃済みや消毒済みの表記をした上で新たなお客様を迎えることが重要です。

 

人手が足りない場合や時間に余裕がない場合などもありますが、お客様のおもてなしがここから始まっていると考え、シフトや予約状況を見直してみてはいかがでしょうか。

 

 

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エステサロンが気をつけるべき消毒・殺菌・滅菌のちがい

サロン衛生の画像

 

エステサロンにおける衛生管理について調べていると、消毒殺菌滅菌と様々な用語が出てきて混乱した経験のある方も多いのではないでしょうか。

 

これらはそれぞれ異なる意味を持っており、正しく理解することが必要不可欠です。

 

まず「消毒」とは、アルコールや石鹸などを用いて細菌やウイルスのはたらきを低下させることを指します。

 

中には化粧品や日用品などで消毒効果を謳うものもありますが、一般的に消毒とは医薬品・医薬部外品のみに許された効能であり、その他の製品が効果として掲げることはできません

 

消毒をする際は消毒用として売られている製品を使うなど、信頼性の高い製品を使って行うことが大切です。

 

 

続いて「殺菌」とは、文字の通り細菌やウイルスなどを死滅させるというものです。

 

意味だけでいえばもっとも効果が高いようにも思えますが、全体のたった1割が死滅しているだけでも殺菌と呼べるため、実際にどの程度の細菌やウイルスが残っているかは分かりません。

 

殺菌を目的とした清掃を行う場合は、消毒同様に適切な製品を用いたり、熱湯を使った方法を選んだりして、正しく殺菌できるように工夫すると良いでしょう。

 

 

最後に「滅菌」とは、「殺菌」よりも強力であり、その場にあるほとんどの細菌やウイルスが死滅した状態を指します。

 

これは細菌やウイルスなどの悪影響を及ぼす微生物だけでなく、その場にある全ての微生物に対して行われることが特徴です。

 

あらゆる微生物がいなくなるため、消毒・殺菌に比べて徹底した衛生管理が可能となるでしょう。

 

 

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衛生管理に関する用語解説

衛生管理のためのマスクやアルコール

 

先ほどは消毒・殺菌・滅菌の3つに絞ってその意味を解説しましたが、衛生管理において耳にすることが多い用語はまだまだたくさんあります。

 

それぞれの意味を理解した上で勉強をすることで、理解が早まり、いち早くサロン運営に役立てられるでしょう。

 

例えば私たちが良く使う「感染」は、病気の原因となる微生物が体内に入り込み、増殖した状態を指します。

 

数個が体内に入ったくらいであれば問題ありませんが、免疫力の低下などで微生物が増殖してしまうと「感染」となってしまうでしょう。

 

これによって咳・鼻水・発熱などの症状が引き起こされると、「感染症」にかかった状態といえます。

 

また、消毒・殺菌・滅菌と似たような言葉に「除菌」「抗菌」があります。

 

この2つは日用品でも使われていますが、除菌は対象物から菌などの微生物を取り除くことを指し、抗菌は微生物の増殖を防ぐといった目的の違いがあります。

 

殺菌や滅菌とは異なり微生物を死滅させているわけではないため、少しでも残っていれば再増殖の可能性があり、日々対策を続けていくことが大切です。

 

 

 

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器具・備品などの消毒や管理、保管

消毒

 

お客様の肌に触れるのはエステティシャンの手指だけではありません。

 

施術に使う器具や備品なども同様に、衛生管理を徹底することが大切です。

 

むしろエステサロンの中で衛生管理に気を付けなくても良い場所はなく、全てにおいて念入りな清掃・消毒が必要となるでしょう。

 

使い終わった器具や備品は水と石鹸でしっかり洗った後、必要に応じて消毒を行います。

 

その後綺麗な状態で次の施術を迎えられるよう、埃のたまらないキャビネットや蓋つきのボックスに収納すると良いでしょう。

 

頻繁に使うことのない器具や備品は取り出した際に一度洗い、再度消毒をしてから使うことも大切です。

 

 

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エステサロン・美容室でのドリンク提供は違法?

紅茶

 

エステサロンや美容室は過ごす時間が長くなるといった特徴があり、お客様にリラックスしてもらうためドリンクを提供する場合があります。

 

多くのサロンで行っているため当たり前にも感じられますが、気を付けなければ食品衛生法に違反することとなり、お客様はもちろんサロンの経営にも影響を及ぼしかねません。どのような状態で提供すると双方が安心して過ごせるのか、違法とならないためのポイントをおさえておきましょう。

 

 

サロンでドリンクを提供する際のポイント

エステサロンでウェルカムドリンクや施術後の飲み物を提供する場合は、以下の点に注意をし、安心して楽しんでいただくことが大切です。

 

・カップやソーサーなどは洗浄後消毒をした上で使用する

 

・時間をかけて飲むのではなく、しっかりと飲み切れる程度の量を意識する

 

・使用するドリンクの消費期限管理方法を確認する

 

・必ず定められた飲み方を守る

 

これらの点を意識した上で注意しながら提供しなければ、この後の見出しでご紹介する「食品衛生法」に抵触する可能性があります。

 

保健所に食品衛生法違反とみなされてしまうと、お客様の信頼を失ってしまうほか、サロンの運営自体が難しくなる場合があるでしょう。

 

 

サロンでドリンクを提供する際は食品衛生法に注意!

先ほど触れた「食品衛生法」とは、飲食店に対して衛生管理を正しく行い、食中毒をはじめとするトラブルを避けるために設けられたものです。

 

通常エステサロンのドリンクは飲食店営業許可を取らなくても提供できますが、そのためには以下の点を遵守する必要があります。

 

・ドリンク料金をとらない

 

・ドリンクの効果などを大々的に宣伝しない

 

第一に、ドリンクを提供して対価の金銭を受け取った場合、飲食店と同じ扱いになるため営業許可が必要となります。

 

サロンでドリンクを出す場合は、必ずサービスとして扱うことが大切です。

 

取り扱うドリンクも高価すぎるものは避け、ドリンク代が施術に含まれているとみなされないように注意しましょう。

 

また、珍しいドリンクを飲めるとして宣伝してしまうと、ドリンクを集客活動に利用しているとみなされ、こちらも食品衛生法に抵触する可能性があります

 

お客様に出す際にドリンクの特徴に触れる程度であれば問題ありませんが、公式HPやチラシなどで大々的にアピールすることは控えましょう。

 

 

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日本スキンケア協会のサロン環境衛生管理士資格がおすすめ

看板

 

衛生管理が大切だとは分かっていても、細かな衛生面に配慮しながら日々の業務を行うことは難しいでしょう。

 

まずは専門の資格を取得し、正しい知識を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

日本スキンケア協会が運営する「サロン環境衛生管理士」の資格は、働きながらでも挑戦しやすいよう自宅で受けられるタイプの通信講座です。

 

エステサロンに一人有資格者がいるだけで、スタッフ間で知識を共有でき、お客様とスタッフの双方が安心して過ごせる場所になるでしょう。

 

テキストの内容は医師や医学博士が共同で監修を務めているため、医学的な観点から専門知識を取り入れることができます。

 

また、日々の勉強だけでなく、試験そのものもオンライン上で行われます。

 

各種試験や検定が自宅から遠い場所で行われることの多い方でも、空き時間を使って気軽に挑戦できるでしょう。

 

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まとめ

エステサロンをより安心して過ごせる場所にするためには、徹底した衛生管理が必要不可欠といえます。

 

お客様とスタッフの笑顔を守るためにも、正しい知識を身に着け、毎日の清掃・消毒を欠かさずに行いましょう。

 

 

 

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