2018年8月7日2018年8月7日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア

美容&スキンケア情報「乾燥肌と皮膚構造」

乾燥肌と皮膚構造

保湿をしなければいけないお肌、乾燥肌について。

 

まずはじめに、『乾燥肌』とはどういう状態でしょうか。
乾燥肌は保湿成分のつまっている角質層の状態を表し、
保湿能力の低い肌、水分保持が少ない(通常は15~20%の水分を保持)肌といえます。

 

つまり良い角質層ができていない状態にあります。
角質層には保湿成分として3つ重要なものがあります。

 

 

 

 

①皮脂膜(皮脂腺から分泌される皮脂)

②NMF(天然保湿因子、アミノ酸、尿素、乳酸)

③細胞間脂質(セラミド、遊離脂肪酸、コレステロールがあり角質層の前段階の顆粒細胞内にある層板顆粒に由来する)

です。

 

お肌の水分を維持する保湿成分ですが、重要度としてはセラミドが約80%、NMFが18%、皮脂が2%です。
それぞれ重要な物質ですが、なかでも細胞間脂質、とりわけセラミドはお肌の潤いには重要な役割があります。
セラミドは水分を挟み込み、角質細胞間はこのセラミドと水の層が交互に重なる「ラメラ構造」を呈します。
このセラミドが正しく機能しているなら、どのような環境下でも乾燥肌となることはないようです。

 

 

ちなみにセラミドは加齢とともに減少していきますし、アトピー性皮膚炎など乾燥が主体の皮膚疾患ではかなり減少しています。

また最近ではセラミドだけに限らず、レパゲルマニウム、メバロノラクトンなどの物質も保湿にかかわる重要な成分ということがわかってきています。

 

 

記事

濱野 英明 先生

テティス横濱美容皮膚科 院長

日本皮膚科学会 皮膚科専門医

日本スキンケア協会 顧問

 

 

 

 

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