2018年8月9日2018年8月9日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア

美容&スキンケア情報「乾燥肌とその原因④」

乾燥肌とその原因④

今回は、乾燥肌とその原因について、引き続き乾燥肌と全身状態について記載いたします。
乾燥肌というと皮膚だけに目がいってしまうので、どうしてもスキンケアのみを重視となりますが、
はたしてそれだけでことたりるでしょうか?皮膚はそれ自身で成り立つものでしょうか?

実は、皮膚という臓器は決してなまやさしいものではありません。
つまり、全身状態が大きく関与してくるのが皮膚なのです。
全身状態とは各臓器の働き、血流、そしてホルモンバランスが主に担っています。

例えば消化管の働きが悪ければ、消化吸収がうまくいかず、皮膚を構成する要素が十分に吸収されないこともあります。
肝臓の働きが悪ければ、様々な物質がうまく代謝されず体内を巡ってしまいます。
腎臓が悪ければ、排泄されるべきものが排泄されず、かゆみの原因になることもります。

例えば腎不全のかたは皮膚のかゆみ、乾燥が特徴です。
また各臓器、皮膚も含めて恒常性を保つには血流が不可欠です。
血流の悪いところは乾燥しやすく、きれいな皮膚も作れません。

それは、皮膚の水分は血液を介してのものが多いためです。だから、冷え症のかたは要注意です。
またホルモンバランスは乾燥肌だけでなく、にきびの原因にもなり、これもコントロールが重要です。
ホルモン分泌の中枢は脳であり、そこでメンタルや単純に身体の疲れなどのストレスが加わり、
解消されないとそのバランスも崩れ、標的器官である皮膚にも症状がでるのです。
乾燥肌だけでなく、肌トラブルがある時は自分の身体に何が起こっているのかを確認することも重要です。
生活習慣の見直しだけで改善することもあります。
時々、自分の生活スタイルを見直すことも、良い皮膚をつくることにつながるかもしれません。

 

 

記事

濱野 英明 先生

テティス横濱美容皮膚科 院長
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
日本スキンケア協会 顧問

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