2019年9月10日2023年12月7日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア
美容&スキンケア情報「自律神経と肌」
皆さんは『自律神経』というと何を連想しますか?
健康、美容に関するキーワードとして昔からよく耳にすると思います。
では、具体的に何か?
自律神経は循環、呼吸、消化、発汗、体温調節、内分泌機能、生殖機能、および代謝のような普段意識しない不随意な体内の働きをコントロールし、ホメオスタシスの維持に欠かせないものです。
例えば、心臓や消化管を自分で意識的に動かしたり、止めたりすることはできませんよね?
脳と同じぐらい重要な働きをしており、今、私たちが生きていられるのも、自律神経のおかげなのです。
ストレスやリラックスをつかさどる交感神経と副交感神経
自律神経は交感神経と副交感神経の2 つの神経系からなり、お互いがひとつの臓器を支配、また両者の作用の多くは拮抗的に働きます。
よく言われる交感神経系の機能は身体、精神的にも活発である状態、また緊張状態、ストレスのある状態で優位になります。
逆に副交感神経系はリラックスしている状態、休息している状態で優位になります。
よく言う自律神経の“バランスがとれている”とは、この交感神経、副交感神経のそれぞれが優位性をもって程よくそれぞれが体に作用している状態の事です。
ちなみに、交感神経が優位なら副交感神経の働きは低下するということではありません。
実はという次の4つの状態が存在しています。
①交感神経、副交感神経ともに高
②交感神経が高、副交感神経が低
③交感神経が低、副交感神経が高
④交感神経、副交感神経ともに低
普段の生活で元気に、活動的に過ごせるのは①、逆に活動的でなくなるのが④です。
②や③の状態が続いているのはいわゆるバランスが崩れている状態です。
そのバランスが崩れるとあらゆる症状として現れるということです。
皮膚でいうとその代表はにきび、肌荒れでしょう。
にきびは難治性の皮膚病変です。
なかなか治らない理由は、この自律神経のバランスの悪さが理由の一つです。
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さらに、自律神経の中枢は視床下部であり、その視床下部はにきびの発症にかかせないホルモンの中枢でもあります。
そのホルモンの関与もあり治りにくさは増していきます。
生活習慣の改善こそが、アンチエイジングの近道
自律神経のバランスが崩れる典型的な生活スタイルに睡眠不足があります。
睡眠不足は一般的に副交感神経の働きが下がり、交感神経が優位になると言われています。
その状態では、末梢の血管は細くなり、つまり血の巡りが悪くなります。
特に皮膚は血の巡りがどのような症状でも重要です。
にきびの場合、血の巡りが悪いと、炎症が起こりやすくなり、長引きやすくなり、またホルモンもその場に停滞しやすくなります。
つまりにきびが治らない、さらには悪化するといった悪循環となる理由です。
皮膚科でも美容皮膚科でも、にきびの治療を行うには、こうした私生活の改善がないとその効果も半減してしまいます。
もちろんにきびのような炎症性のお悩みに限らず、アンチエイジングこそ皮膚の血流代謝は重要です。
良い血が巡り、悪いものを持っていくという血流代謝があってこそ健康できれいな肌は作られます。
時には専門医のアドバイスや医師が書いた書籍を参考に
生活習慣を見直す、それが間違っているか正しいのかわからない場合は専門に聞いて、改善の余地があればそれを実践してみることです。
それは、肌をいつまでもきれいに維持する秘訣ともいえます。
生活習慣と自律神経は密接につながっています。
もちろん数日だけで変わるものでもなく、やはり継続が必要です。
今年は、自律神経のバランスを整えるということを主眼に置いて生活を送るのもいいのではないでしょうか?
自律神経のバランスを整える方法は様々ありますが、代表的な書籍を参考にしてください。
特に医師が書いている書籍は参考になります。
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