2020年3月13日2020年3月13日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア
美容&スキンケア情報「ピーリングを見直しする_2」
美容&スキンケア情報「ピーリングを見直しする_2」
今回は、前回に引き続きピーリングの見直しについてお伝えします。
前回記事:「ピーリングを見直しする‗1」
代表的なピーリング成分の特徴
最近は化粧品でもピーリング成分が含まれることもありますが、ケミカルピーリングにおいて、一般的にはグリコール酸、サリチル酸が有名なピーリング成分です。
その他にも乳酸、トリクロロ酢酸、レチノインなのがあります。
にきびの治療薬ともなっているアダパレン(ナフトエ酸)もピーリングのカテゴリーに入る成分が配合されています。
この中でも特にグリコール酸はよく目にするピーリング成分だと思います。
グリコール酸はフルーツ酸であり、角質層下にも浸透しやすいのが特徴です。
角質のある表皮層のみならず、真皮コラーゲン層への効果も確認されています。
これは、線維芽細胞のコラーゲン産生を促進するのではないかと考えられているからです。
もう一つ有名なサリチル酸、こちらはマクロゴールという基材を使用したサリチル酸マクロゴールという製剤が医療の現場でよく使用されます。
こちらは、角質層にしっかりとどまることが特徴です。
しっかりとどまることで角質剥離の効果を強く出すのです。
やりすぎや、アレルギーに注意を
どのピーリング製剤、方法でも基本は停滞、肥厚しがちな角質層の剥離を促進させることです。
角質肥厚することで肌はくすみ、しみが濃くなるので、その改善となります。
また、にきびの原因ともなる毛穴出口の角質肥厚を改善することで、毛穴開きを改善、新たなにきびを抑制し、炎症をコントロールしていけます。
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しかしやりすぎもよくありません。角質層は保湿成分が存在する構造なので、一時的に乾燥しやすくなります。
ピーリングの頻度が過多になるとターンオーバーが進みすぎ、健康な角質層ができないまま乾燥肌へ移行してしまうので、肌状態を見極めて使用しなければなりません。
特に乾燥が強く赤みが強いかた、塗布する部位に湿疹があるかたはピーリング不向きです。
また稀ですが、ピーリング製剤自体にアレルギーがあるかたもいます。
簡単だからこそ注意が必要
ピーリングは簡便で、簡単な美容方法です。
うまく利用すれば、美肌を目指すことができます。
しかし使い方を間違えれば肌トラブルの原因ともなります。
施術者としてピーリングを使用する時は、特に肌状態、最近のスキンケア方法を確認してから施術を行いましょう。
意外とご自宅でピーリング系の化粧品を使用していたり、治療として使用しているケースもありますので、注意が必要です。
そして、繰り返し行うことでのメリットもお伝えしながら、他施術との併用を行うことで、より良い肌へ変化させることも可能です。
ピーリングを今一度見直して、実践してみてください。
記事
濱野 英明(はまの ひであき)先生
テティス横濱美容皮膚科 院長
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
ヒアルロン酸・ボトックス注入認定指導医
川崎市立川崎病院、慶應義塾大学病院皮膚科、稲城市立病院皮膚科、済生会横浜市南部病院皮膚科での勤務を経て、横浜の桜木町駅前に医療とエステを融合させた「テティス横濱美容皮膚科」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本東洋医学会、日本レーザー医学会等に加盟し、最新の確かな情報を基に、安全で効果の高い美容医療を提供している。また、ミス・ユニバースやミススプラインターナショナルのビューティーキャンプ講師や審査員も務める。
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