2021年6月11日2021年6月11日お肌のセルフエステ,スキンケアの基礎知識,美容コラム

正しく学ぶ 紫外線から肌を守る日焼け止めの使い方

今回は、「正しく学ぶ 紫外線から肌を守る日焼け止めの使い方」についてお伝えします。

 

 

これから、紫外線の強い季節になってきますね。

いけないとは思いつつも、日焼け止めを付けずに外に出たりしていませんか?

 

 

細胞の核に入り込んで、DNAを破壊する紫外線。紫外線の恐ろしさを改めて考え、自らの肌を守るケアを万全にしていきましょう!

 

 

【紫外線って何?】

太陽の日差しは波長の長さによって3つに分けられます。

 

 

 

 

1.赤外線

2.可視光線

3.紫外線

 

そしてさらに、紫外線の中でも、波長の長さでUVA・UVB・UVC と分けられます。

 

 

UVAはオゾン層などで吸収されずに地表に到達します。

UVAは、可視光線に近く、紫外線の中では1番波長が長くて、ガラスも通過して届くと言われています。長時間浴びることで、健康被害が懸念されます。

 

 

UVB、これこそが、紫外線の代名詞とされているもので、オゾン層によって吸収されますが、環境破壊が進んでいる今、UVB波は、地上に降り注ぎ、生物に悪影響を与えています。

 

皮膚や目に害を与え、日焼けを起こしたり、皮膚がんの原因にもなります。

 

 

UV Cは紫外線の中で波長が1番短く、地上には到達しないといわれています。

 

 

 

【私達はどのようにUVBを浴びているのでしょうか?】

WHOによれば、太陽から直接届く紫外線量と、空気中に散乱する紫外線量は、ほぼ同量であり、薄い雲であればその80%が通過し、反射率は新雪が80%と、ダントツに多く、次に砂場、水面、アスファルト、草、土面となっています。

 

 

 

私達は、1年間の紫外線のほとんどを、4月〜9月に浴びているのです。

 

その紫外線は、目への紫外線ばく露でいうと、帽子で焼20%、サングラスで90%の紫外線をカットできます。

※UVカット機能付きのもの

 

 

 

 

【紫外線による皮膚被害】

紫外線を浴びることによるデメリットは、メリットよりも多く、光老化(シワ、シミ、乾燥)癌、免疫抑制、サンバーン、サンタンとたくさんあります。

 

 

紫外線は、波長が長いほど、皮膚の奥へ入るので、紫外線Bよりも、Aの方が真皮層の奥まで届きます。

その為、量、被害の少ないAでも、長時間浴び続けるのは危険です。

 

 

UVBの怖いところは、細胞の核入り込み、DNAを破壊してしまうところです。DNAが壊れた細胞は死んだり、傷が残ります。

 

 

そのせいで、皮膚に紫外線が届くと、肌の弾力を保つ真皮層を断裂させ、シワをつくり、更にメラノサイトを刺激して、シミを作り、活性酸素を生んで皮膚癌や、老化を加速させます。

 

 

反対に紫外線を浴びるメリットについては、ビタミンDの生成や、乾癬(かんせん)、アトピーの治療などが挙げられます。

 

 

ビタミンDは、手の甲にわずか数分程の紫外線くらいでも十分に生成されると言われていたり、また食事からも摂ることが可能な為、過度に紫外線を浴びなくても足りなくなる事はあまりないのです。

 

 

 

ここまで、読んできて、まだ日焼け止めを使わずに紫外線を浴びることの恐ろしさが改めて理解できたかと思います。

 

 

太陽の光はその他にも赤外線が含まれていて、浴びているとポカポカ、爽快で気持ちの良いものですが、その、太陽光の一部の紫外線は、私達生物の細胞を破壊します。

 

 

 

幼児期からの不要な日光浴は避けて、帽子やサングラス、日焼け止めで紫外線対策を万全にした上で、スキーや海水浴などのスポーツ、レジャーを楽しみましょう。

 

 

 

【日焼け止め】

日焼け止めの主成分には二つのタイプがあります。

 

1.紫外線吸収剤

2.紫外線散乱剤

 

 

どちらを選ぶかは、ケースにもよりますが、吸収剤はその名の通り紫外線を吸収します。

 

その紫外線を吸収した日焼け止めをキレイに洗い流せていないと、肌にダメージがあると考えられていたり、吸収剤の成分がタンパク質と結びついて、アレルギーを起こしたり、湿疹、かゆみを引き起こす事もあるのです。

 

 

しかし、よくUVBを吸収するので、効果の高い日焼け止めに多く使われています。

 

 

紫外線散乱剤は、紫外線を散乱させて、肌を守るもので、UVAも、UVBも広く遮断します。

ただ、白くなりやすかったり、汗や水に弱いなどデメリットもあります。

 

 

最近では「飲む日焼け止め」なるものも多く、体内の活性酸素の除去や、抗炎症、メラニンの生成を抑える効果、紫外線の〇〇%をカットするもの。などもある様です。

 

 

【日焼け止めの正しい付け方】

日焼け止めには、SPFとPA の表示があります。

 

 

SPFとはUVBを防ぐ効果指数のことで、何も塗らない場合に比べてUVB波をどれだけ長い時間防止できるかを表しており、PAはUVAを防ぐ効果を表す目安です。

 

 

日焼け止めの正しい塗り方は『肌1平方センチあたりに2mgを塗布』します。

 

 

 

 

実際、どのくらいの量かというと、500円玉ほどの量を、顔面に塗布します。塗ると白くなる日焼け止めであれば、顔が明らか白くなるくらいが正しく塗れている状態です。

 

 

日焼け止めに記載されている数値は、この正しい塗り方を守ってこその数値なのです。

汗や、マスクなどで落ちてしまった場合はこまめに塗り直さなければなりません。

 

 

SPFの数値単位の計算の仕方は、20分~25分を1単位と考え、「SPF1」は何もつけない状態より、20~25分程、日焼けするのを遅らせる。と言うことになります。

 

 

「SPF30」で計算すると、約20分×30=600分

 

となり、あくまでも時間を示すもので、SPFが高いからといって、強い日差しでも大丈夫という意味ではないことを注意しましょう。

また、逆にPAは、UVAに対する強さを示すだけで、時間の表示はないので注意が必要です。

 

 

1.むやみに紫外線を浴びない。

2.浴びるのならしっかりと防御し、できる限りの対策をする。

3.紫外線を浴びた後の活性酸素、フリーラジカルの除去、傷ついた細胞や、死んだ細胞のケアを怠らない。

 

 

この3つを守りながら日焼け止めも、洋服の様に季節やシーンに合わせて使い分けたり、併用して、紫外線 A波、B波からの被害を最小限に留め、これからのシーズンを乗り切りましょう!

 

 

記事

小野 陽子 先生

日本スキンケア協会 認定講師

 

 

 

 

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