2022年1月28日2024年10月4日スキンケアの基礎知識,美容コラム
クレンジングの種類と肌タイプ別の選び方
毎日使うメイク落としですが、皆さんはどんなタイプのもの使用していますか?
クレンジング剤には5つの種類があり、それぞれに特徴があります。
今回は、そんなクレンジング剤についてご紹介致します。
普段なんとなくで選ばれている方もこれを機に、自分にあったクレンジング剤を使用してみてください。
クレンジングの目的とは
クレンジングの目的は、肌の健康を保ち、美しい肌を維持するための最初のステップです。
肌は日々、メイク、皮脂、汗、そして大気中の汚れやほこりにさらされています。
これらが肌表面に蓄積すると、毛穴の詰まりやくすみの原因となり、肌トラブルを引き起こします。
クレンジングの役割は、これらの油溶性の汚れ(皮脂・ファンデーションなど)をしっかりと取り除き、清潔な肌状態を保つことです。
ノーメイクやメイクの薄い人であれば、クレンジング剤を使用せず、洗顔料のみで汚れを落とすこともできます。
しかし、発色も良く、崩れないファンデーション、取れにくい口紅、汗水に強いウォータープルーフのマスカラなどは、洗顔料のみでは落としきれないので、油性製品のクレンジング剤を使用する必要があります。
近年はクレンジング剤も多様化しており、顔を濡らしてしまった後や、手に水がついていてもメイクが落とせるという商品もあります。
また、メイク残りや汚れがある状態では、スキンケアの有効成分が十分に浸透しません。
クレンジングを正しく行うことで、次に使う化粧水や美容液がより効果的に肌に届き、保湿やエイジングケアの効果を最大限に引き出すことができます。
さらに、クレンジングは肌のリセット効果もあり、1日の終わりに肌をリフレッシュさせる時間としても重要です。
しっかりとしたクレンジングは、肌に余分な負担をかけずに、しなやかで透明感のある肌を保つための鍵となります。
クレンジングの種類
では、早速タイプ別にみていきましょう!
クレンジングオイル
クレンジングオイルは、肌にのせた瞬間にメイクや皮脂汚れを浮かせてくれる油性ベースのクレンジング剤です。
油性成分に少量の界面活性剤やエタノールを配合したものが一般的です。
オイルの量や、界面活性剤の量は商品によって異なります。
目元専用のクレンジング剤の場合はコットンでよく馴染ませてから使用しましょう。
使用後、洗顔料で洗い流しやすくするため「O/W型」で作られている商品が多いです。
クレンジングオイルのメリット
・高い洗浄力
クレンジングオイルは油性成分を主とするため、ファンデーションやウォータープルーフマスカラといった油分を含むメイクをしっかりと浮かせて落とします。
忙しい日でも、1回の使用でスピーディにメイクをオフできるのが大きなメリットです。
・乾燥しにくい
オイルベースのため、クレンジング後の肌が乾燥しにくいという特徴もあります。
肌に必要な皮脂を過剰に取り除くことなく、うるおいを保ちながら汚れを落とせる点が魅力です。
・マッサージ効果
オイルを肌に馴染ませながらメイクを落とす過程で、軽いマッサージができるのもメリットの一つです。
クレンジングオイルを使用することで、血行が促進され、肌がふっくらとしやすくなります。
クレンジングオイルのデメリット
・成分による肌トラブルのリスク
オイルクレンジングは、使用する成分によっては肌に負担がかかる場合があります。
特に合成界面活性剤や鉱物油が多く含まれているものは、敏感肌の方やニキビ肌の方には刺激が強く、トラブルを引き起こすこともあります。
・乳化不足による毛穴詰まり
クレンジングオイルは、しっかりと乳化させないと毛穴に汚れやオイルが残りやすく、毛穴詰まりやニキビの原因になることがあります。
使用時には、必ずぬるま湯で十分に乳化させることが重要です。
・乾燥肌の方の過剰な皮脂の除去
皮脂量が少ない乾燥肌の方には、クレンジングオイルは皮脂を落としすぎる可能性もあります。
特に、ダブル洗顔を行う場合は、さらに乾燥を促進してしまうことがあるため、乾燥肌の方は使用に注意が必要です。
クレンジングクリーム
クレンジングクリームは、リッチでなめらかなテクスチャーが特徴のメイク落としです。
オイルやローションタイプとは異なり、既に乳化されているものや、油分をゲル化したものが多く、肌にのせるとクリーム状のままで、ゆっくりと汚れを浮かせて取り除くことができます。
しっかりとしたメイクも落ちやすく、肌にも優しく、薄いメイクアップにも適しています。
特に、乾燥肌や敏感肌の方に人気が高く、洗顔時の摩擦を抑える役割も果たします。
メリット
・保湿効果が高い
クレンジングクリームは保湿成分を豊富に含んでいることが多く、洗顔後の乾燥を防ぎます。
肌を守りながらメイクや汚れをしっかりとオフできるため、乾燥肌や敏感肌の方には理想的です。
・低刺激で肌に優しい
クリームタイプは肌に負担をかけにくく、こすらずにメイクを落とせるため、敏感肌や刺激に弱い肌に向いています。
また、デリケートな目元や口元にも使いやすいのが特徴です。
・しっかりとメイクを落とせる
クリームの油分がメイクや皮脂汚れにしっかりと働きかけ、ファンデーションやウォータープルーフのメイクも効率的に落とします。
デメリット
・洗い流しにくい
クレンジングクリームはオイルやジェルと比べて洗い流しに時間がかかる場合があります。
ぬるま湯やティッシュオフで落とすことが推奨されますが、正しく洗い流さないと毛穴詰まりや肌トラブルの原因となることがあります。
・使用感が重い
肌にのせた際に厚みのあるクリーム状のため、さっぱり感を好む方にはやや不向きと感じるかもしれません。
特に脂性肌の方には使用感が重く感じることがあります。
・価格が高いことが多い
クレンジングクリームは保湿成分が多く含まれているため、他のクレンジングタイプと比べて価格が高めな製品が多い傾向にあります。
毎日使うアイテムとしてコストを気にする方にはデメリットといえます。
クレンジングミルク
クレンジングミルクは、その名の通りミルク状の滑らかなテクスチャが特徴で、肌に優しくなじみやすいのがポイントです。
ミルク状なので、肌の潤いを奪いすぎず、しっとりとした仕上がりになります。
多くの場合、メイクを溶かして浮き上がらせることで、摩擦を減らし、優しくメイクを落とすことができます。
さらに、肌に必要な油分を残しつつ、不要な汚れやメイクのみを取り除くため、肌のバリア機能を保つことができます。
使用後にさっぱりとした感触があり、肌質を問わずに使用できます。
メリット
・保湿効果が高い
クレンジングミルクは、洗い上がりの肌がしっとりと保湿されるのが大きなメリットです。
乾燥肌や敏感肌の方でも使いやすく、洗顔後のつっぱり感が少ないため、肌にやさしいクレンジングとして人気があります。
・摩擦が少ない
テクスチャが柔らかいため、肌に負担をかけずにメイクを落とすことができるのが特徴です。
ゴシゴシと擦る必要がなく、特に敏感肌の方に適しています。
・自然な油分を保つ
クレンジングミルクは油分を含んでいるため、洗顔後に肌が過剰に乾燥するのを防ぎ、自然な肌の油分バランスを保ちます。
これにより、洗顔後のスキンケア効果が高まることが期待できます。
デメリット
・メイク落とし力が弱め
クレンジングミルクは、ウォータープルーフのメイクや濃いメイクには対応しづらいことがあります。
アイメイクやリップメイクなど、ポイントメイクが濃い場合には、専用のリムーバーを併用する必要があるでしょう。
・ダブル洗顔が必要な場合も
クレンジングミルクは油分を多く含むため、使用後にベタつきを感じる場合があります。
場合によっては、ダブル洗顔を行うことでスッキリとした洗い上がりを実現できますが、肌に負担がかかることもあるため注意が必要です。
・オイリー肌には不向きな場合がある
保湿力が高いため、オイリー肌の方や皮脂が多く出る方にとっては、クレンジング後にべたつきを感じることがあります。
オイリー肌の方には、ジェルやフォームタイプのクレンジングが好まれる場合もあります。
クレンジングジェル
クレンジングジェルは、ジェル状のテクスチャーが特徴のクレンジングアイテムです。
水分を豊富に含んでおり、肌に優しく、なめらかな使用感でしっとりします。
敏感肌や乾燥肌の方でも比較的安心して使用できることが多く、オイルやクリームタイプに比べて軽い使い心地です。
メリット
・肌に優しい
クレンジングジェルは、水分を多く含んでいるため、乾燥肌や敏感肌の方に適しています。
オイル成分が少ないため、肌に負担をかけずにメイクを落とすことができます。
・軽い使用感
ジェル特有の軽い使用感で、べたつきが少なく、洗い上がりがさっぱりとしています。
オイルやクリームよりもさっぱりとした仕上がりを好む方にぴったりです。
・水に馴染みやすい
ジェルは水に溶けやすいため、クレンジング後に簡単に洗い流すことができ、ぬるつきや残留感が少ないのも特徴です。
・多くの肌タイプに対応
ジェルタイプのクレンジングは、敏感肌や乾燥肌だけでなく、脂性肌や混合肌の方にも幅広く対応できます。
乾燥を防ぎつつ、過剰な皮脂も取り除く効果があります。
デメリット
・メイク落ちの弱さ
クレンジングジェルは、ウォータープルーフのマスカラや濃いメイクにはあまり適していない場合があります。
しっかりしたメイクには、オイルタイプのクレンジングが必要になることがあります。
・マッサージには不向き
クリームタイプやオイルタイプに比べて滑りが悪いため、クレンジングをしながらのフェイスマッサージにはあまり向いていません。
長時間のマッサージをする場合には、別のアイテムが必要です。
・使用量に注意
ジェルタイプは他のクレンジングと比較して、適量を守らないとメイク汚れが完全に落ちないことがあるため、使用量には注意が必要です。
クレンジングローション
クレンジングローションは、水ベースで作られた軽いテクスチャーが特徴のクレンジング製品です。
洗浄用化粧水と呼ばれ、アルコールや保湿剤の配合が多く、コットンに含まれているもの(汚れを拭き取るタイプや洗い流しの必要がないもの)もあります。
油分をあまり含まず、べたつきが少ないため、さっぱりとした使用感を好む方に人気があります。
肌の表面は均一ではなく、油溶性の汚れは特に拭くだけでは落ちにくいので注意が必要です。
メリット
・肌への優しさ
クレンジングローションは、刺激が少なく、敏感肌や乾燥肌の方でも安心して使用できる製品が多いです。
肌に余計な負担をかけずにメイクを落とせるため、毎日使用しても肌荒れを引き起こしにくいと言われています。
・さっぱりとした使用感
オイルやバームタイプに比べて、軽いテクスチャーで肌にべたつきを残さないのが特徴です。
特に、脂性肌や混合肌の方には、洗い上がりのさっぱり感が好まれるでしょう。
また、拭き取りタイプの場合、水で洗い流す手間を省けるので、忙しい朝や外出先でも手軽に使用できます。
・保湿効果のある製品も
一部のクレンジングローションには、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合されており、メイクオフ後の乾燥を防ぎながら、肌のうるおいをキープする効果が期待できます。
デメリット
・メイクの落ちが弱い場合も
クレンジングローションは、ナチュラルメイクや軽いメイクには適していますが、ウォータープルーフのマスカラや濃いメイクには不十分な場合があります。
そのため、濃いメイクをする方は、別途ポイントメイク用のリムーバーを使う必要があります。
・摩擦が増える可能性
拭き取りタイプのクレンジングローションを使用する際、コットンで強く擦りすぎると、肌への摩擦が生じやすくなります。
これにより、乾燥や肌トラブルを引き起こす可能性があるため、優しく拭き取ることが重要です。
・油性成分が少ないため、乾燥を感じることも
クレンジングローションは油分が少ないため、乾燥肌の方には使用後に肌が突っ張る感じがすることがあります。
そのため、使用後にはしっかりと保湿ケアを行う必要があります。
【肌タイプ別】おすすめのクレンジング
乾燥肌
おすすめのクレンジング:クレンジングクリーム 、 クレンジングミルク
乾燥肌には、保湿力の高いクレンジングクリームやミルクタイプが適しています。
これらは、油分を含みながらも肌にやさしく、メイクを落としながら肌に必要な水分を保ちます。
クリームはリッチな保湿効果をもたらし、ミルクは軽い使用感でありながらうるおいを守る効果があります。
脂性肌
おすすめのクレンジング:クレンジングジェル 、 クレンジングローション、クレンジングミルク
脂性肌には、さっぱりとした使用感のクレンジングジェルやクレンジングローションが最適です。
これらは水分ベースで、油分を多く含まないため、べたつきを抑えながらしっかりと皮脂や汚れを落とします。
ジェルは肌に密着しながら汚れを取り除き、ローションは軽いメイクにも適しています。
敏感肌
おすすめのクレンジング:クレンジングクリーム 、クレンジングミルク 、 クレンジングローション
敏感肌には、刺激が少なくやさしい使用感のクレンジングミルクやローションがおすすめです。
ミルクタイプは油分を含んでいますが、肌にやさしく、保湿効果も期待できます。
ローションは低刺激で、摩擦を避けつつ、汚れをやさしく取り除くことができます。
混合肌
おすすめのクレンジング:クレンジングミルク 、クレンジングジェル 、クレンジングクリーム
混合肌には、Tゾーンの油分をコントロールしつつ、乾燥しがちな部分を保湿する必要があります。
クレンジングジェルは、皮脂を落としつつもさっぱりとした仕上がりを与え、クレンジングクリームは乾燥しがちな部分を保護してうるおいを保ちます。
使い分けや、気になる部位に応じて使い分けると良いでしょう。
普通肌
おすすめのクレンジング:クレンジングオイル 、 クレンジングジェル
普通肌は比較的バランスの取れた状態のため、どのクレンジングタイプも使用可能ですが、クレンジングオイルはメイクをしっかり落としつつも、肌の水分を保つ効果があります。
クレンジングジェルも適度な洗浄力と爽やかな仕上がりがあり、普通肌には相性が良いです。
参考:日本スキンケア協会 スキンケアアドバイザー公式テキスト【しっかり学べる スキンケア教本】