2022年6月21日2023年10月31日お肌のトラブルケア,美容コラム
唇が乾燥しやすいのはなぜ?正しい乾燥対策とNG行為の例を紹介
季節の移り変わりや環境の変化などによって、真っ先に乾燥しやすいのが唇です。
人間の身体のなかでも、なぜ唇だけが乾燥しやすいのか疑問に感じたことはないでしょうか。
また、唇を乾燥しないように心がけているものの、改善するどころか悪化したという経験をしたことはないでしょうか。
そのような唇の乾燥にお悩みの方に向けて、今回の記事では唇が乾燥しやすい理由やその原因、正しい乾燥対策などを中心に詳しく解説します。
なぜ唇は乾燥しやすいのか
唇はほかの部位に比べて肌の色が違っていることからもわかるように、皮膚そのものが薄くデリケートな特性があります。
皮膚が薄いということは水分を保持しにくく、肌の表面が乾燥しやすい特性があるのです。
また、皮膚を保湿するには、汗腺から分泌される汗や皮脂腺から分泌される皮脂も重要な役割を果たしていますが、唇にはこれらの機能がないことも乾燥しやすい要因となっています。
唇のターンオーバーは何日?
人間の皮膚は一定の周期で新陳代謝が行われており、古い細胞組織から新しい細胞組織へと生まれ変わっています。
これをターンオーバーとよび、唇以外の皮膚は通常28日周期で細胞は生まれ変わりますが、唇の場合は3〜4日程度と圧倒的に短いです。
そのため、唇のトラブルが発生しても適切なケアを行うことで、早い段階で改善できるのです。
唇のカサカサ。乾燥する4つの原因とは
皮膚が薄く乾燥しやすい唇ですが、どのような原因によって乾燥が起こるのでしょうか。
主な4つの原因を紹介します。
部屋が乾燥している
唇は周囲の環境からの影響を受けやすく、特に空気が乾燥する冬は、部屋全体の湿度も低下し乾燥しやすくなります。
特に秋から冬への季節の変わり目や、冷房の効いた室内では、乾燥しているという自覚がないにもかかわらず唇が荒れてくることも少なくありません。
唇を舐めて乾燥を悪化させている
唇を舐めることで一時的に乾燥を防ぐことはできます。
しかし、そもそも舐めるという行為は唇に刺激を与えることとなり、舐めた唇が乾いてから乾燥を悪化させてしまいます。
体調不良が唇にも影響する
体調不良や過度なストレスによってホルモンバランスが崩れると、唇を保湿する役割をもっている物質が失われ、乾燥することがあります。
また、女性の場合は生理や妊娠なども唇の乾燥に直結することが少なくありません。
食生活の乱れ
食事の時間が不規則であったり、栄養バランスが偏った食生活を送ったりしていると体調を崩しやすくなり、結果としてホルモンバランスが崩れて唇が乾燥する場合があります。
▶関連記事:美容&スキンケア情報「乾燥する唇の原因とそのケア」
唇が乾燥している時のNG行為
唇が乾燥して荒れてきたとき、症状を緩和しようとした行為が逆に悪化させるケースもあります。
もっとも多いのが、4つの原因のなかでも紹介した「唇を舐める」行為です。
乾燥が悪化すればするほど唇が気になってしまい、自然と舐める頻度も多くなるでしょう。
しかし、そのたびに唇を刺激し、乾燥を悪化させてしまうのです。
また、唇に刺激を与えるという意味では長時間のマスク着用も好ましくありません。
マスクを着用すると唇が保湿されているように感じますが、実は唇を動かすたびにマスクの裏面が当たって擦れてしまい、ダメージを与えて乾燥が悪化します。
唇が乾燥したときに現れる症状
一時的に唇が乾燥している場合は目立った症状が現れることはありませんが、乾燥の程度が悪化するとさまざまな症状が出てきます。
主に現れる症状としては、以下の4つがあります。
・口唇炎:唇全体に炎症が生じる、皮がむける
・口角炎:唇の両端に炎症が生じる、皮がむける、口角が裂ける
・ひび割れ:唇にひび割れが生じる、出血
・ただれ:唇に水疱、かさぶたが生じる
唇の乾燥対策
唇のさまざまなトラブルを防ぐために、どのような乾燥対策をすれば良いのでしょうか。
重要な4つのポイントを紹介します。
部屋の湿度を保つ
乾燥しやすい季節になってきたら、つねに部屋の湿度を一定に保つことを意識しましょう。
たとえば、リビングルームや寝室に加湿器を常備しておいたり、冷房による乾燥を防ぐためにも加湿機能付きのエアコンに買い替えるなどの方法もあります。
リップクリームをつかう
唇の乾燥を防ぐために、数時間おきにリップクリームを塗るのも有効な方法です。
ただし、強い力でリップクリームを塗ってしまうと唇にダメージを与えてしまうため、力を入れすぎないようにしましょう。
▶関連記事:乾燥しやすい唇のケア・リップクリームを使ったマッサージ
体調管理を意識する
免疫力が低下するとホルモンバランスも崩れ唇が乾燥しやすくなります。
特に冬場は体調を崩しやすい季節でもあるため、部屋の温度管理や衣服を調節するなどして万全な体調管理を心がけましょう。
食生活を気をつける
体調管理とあわせて重要なのが、バランスの取れた食生活です。
毎日決まった時間に食事をとるように心がけることと、栄養バランスが偏らないよう食事の内容にも気をつける必要があります。
リップクリームの選び方
唇の乾燥対策にリップクリームは必需品ですが、一口にリップクリームといってもさまざまな製品があり、どれを選べば良いのか分からないという方も多いでしょう。
まず、乾燥対策として選ぶ場合には保湿成分が入ったものを選ぶことが重要です。
保湿成分の例としては、グリセリンやヒアルロン酸などが挙げられ、成分表にこれらが含まれている製品を選ぶことがおすすめです。
また、すでに炎症が起こっている場合には、抗炎症成分であるグリチルリチン酸が含まれたもの、ひび割れを改善するためにはアラントインという成分が入ったものが最適です。
リップクリーム以外の唇のケアにおすすめのアイテム
唇の慢性的な乾燥に悩んでいる方は、リップクリーム以外にも唇パックの活用もおすすめです。
肌の保湿といえばパックが定番ですが、これと同じ原理を採用しているのが唇パックです。
1回分ずつ個包装になっているタイプや、塗ってから15分程度乾かしてすぐに剥がせるタイプ、就寝前に塗って翌朝に剥がすタイプなど、利用シーンに応じて最適な製品を選べます。
▶関連記事:化粧水はコットンパック・美容液はラップパックで効果を最大に発揮!?
唇の乾燥を防ぐ栄養素と食べ物
唇の乾燥には食生活の改善が重要であると紹介しましたが、なかでも特に注意したいのが食生活です。
唇の乾燥を防ぐためには、どのような栄養素を積極的に摂取すれば良いのか、さらに、それらの栄養素が多く含まれる食べ物には何があるのか紹介しましょう。
唇の乾燥を防ぐ栄養素
唇の乾燥に有効な栄養素として積極的に摂取したいのが、ビタミンB2とビタミンCです。
ビタミンB2は細胞組織の修復を促進するとともに、皮膚の代謝を上げる働きもする栄養素です。
乾燥によってダメージを受けた唇のターンオーバーを促進するためにも、ビタミンB2は不可欠な栄養素といえます。
また、ビタミンCはたんぱく質の生成に欠かせない栄養素であるとともに、体内の抵抗力を高める効果もあります。
抵抗力が下がるとホルモンバランスが乱れ、体調を崩しやすくなることから、特に冬の季節は積極的に摂取したい栄養素のひとつです。
唇の乾燥に効果的な食べ物
唇の乾燥を防ぐために、ビタミンB2とビタミンCは積極的に摂取したほうが良いことが分かりました。
しかし、これらの栄養素が多く含まれている食べ物は何があるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
まず、ビタミンB2を効率的に摂取するのであれば、卵や納豆、レバー、うなぎなどがおすすめです。
特に卵や納豆は安価で手に入れやすく、日々の食卓にも上がる機会が多い食材であるため意識的に摂りましょう。
また、ビタミンCが多く含まれる食品としては、ケールやブロッコリー、レモンなどが挙げられます。
特にブロッコリーはスーパーでも手に入れやすく、調理の幅も広いためおすすめの食材です。
唇の荒れが症状として現れる病気
唇の乾燥を防ぐために十分な保湿をしているものの、一向に改善する気配が見られない場合、重大な病気が潜んでいる可能性も否定できません。
どのような病気が考えられるのか、2つの例を紹介しましょう。
口唇ヘルペス
ヘルペスウイルスによって生じるのが口唇ヘルペスです。
唇全体が赤く腫れたあと、水疱ができ、水疱が破裂した後でかさぶたができます。
口唇炎と似た症状であるため気づきづらいですが、口唇ヘルペスは発熱や口内炎、頭痛、倦怠感といった症状が現れるケースも少なくありません。
扁平苔癬
扁平苔癬(へんぺいたいせん)は、唇のただれ、水疱、痛みなどが主な症状として現れます。
特に女性の発症割合が多く、こちらも口唇炎と似た症状が出るため分かりづらいのが特徴。
唇以外の症状としては、皮膚の発疹や色素沈着、爪が薄くなる、体毛が抜けるといったものがあります。
夏は唇が荒れやすい?
空気が乾燥するのは主に冬であることから、夏に唇が乾燥することはないと誤解されがちです。
しかし、室内では冷房によって空気が乾燥しやすくなっており、長時間同じ部屋にこもっていると唇が乾燥してくることがあります。
また、皮膚組織が特に薄い唇は、紫外線の影響を受けやすい部位でもあることから、紫外線によるダメージを受けると、たとえ乾燥していなくても唇の荒れが生じることも少なくありません。
夏だからといって油断することなく、空気が乾燥していなくてもリップクリームを常備するなどして唇の乾燥対策をしておかなければならないのです。
まとめ
人間の部位のなかでも唇は特に皮膚組織が薄く、乾燥に弱い特性があります。
わずかな摩擦でもダメージを受けやすいデリケートな場所であり、唇を舐めるだけでも乾燥を悪化させてしまうリスクがあります。
今回紹介した唇の正しい乾燥対策を心がけるとともに、NG行動をとって悪化させないように注意しましょう。
また、唇の荒れが慢性的に現れる場合、重大な病気が潜んでいる可能性も考えられることから、早急に医師の診察を受けるようにしてください。
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