2022年10月7日2023年10月26日お肌のトラブルケア
肌のシミの原因は何?有効な予防法と効果の見込める治療法も解説
加齢とともにさまざまな肌トラブルが現れることも多いですが、なかでも典型的なのが肌のシミです。
いつの間にかシミができていた、というケースも多く、ショックを受ける人も少なくありません。
本記事では、なぜ肌のシミはできるのか、その原因を紹介するとともに、シミ予防やシミ治療の効果的な方法もあわせて解説しましょう。
そもそも肌のシミとは?
一般的に肌のシミとは、茶色や褐色の色素が肌の表面に浮き出てくるものを指します。
私たちの肌には、紫外線などの外部刺激から肌を守るためにメラニン色素というものがあり、これが何らかの要因によって肌に現れることでシミが発生するのです。
通常、メラニン色素は肌の表面に現れたとしても古い細胞と一緒に自然と剥がれ落ちていきます。
しかし、肌の新陳代謝が正常に行われない場合、肌の一部にシミとなって残ることもあります。
シミはなぜできるのか、シミの原因とは
肌のシミができる直接的な原因は、肌の新陳代謝が正常に働かずメラニン色素が沈着することであると紹介しました。
肌の新陳代謝はターンオーバーともよばれますが、正常にターンオーバーが行われる肌とシミが発生する肌にはどのような違いがあるのでしょうか。
特に影響として大きいのが、紫外線による肌へのダメージです。
紫外線を浴びるとメラニン色素が沈着しやすくなりますが、同時に肌そのものにもダメージを与えることになります。
その結果、肌の老化を促進し正常なターンオーバーが行われなくなり、シミができやすくなるのです。
肌の老化は徐々に進行していくため、10代、20代のうちはシミが目立たなくても、40代、50代と年齢を重ねていくうちに肌へのダメージが徐々に蓄積していき、シミが目立ってくることも珍しくありません。
さらに、紫外線だけでなく喫煙やストレス、睡眠不足といった生活習慣も肌の老化を促すためシミの発生原因となることもあります。
シミの種類
一口にシミといっても、さまざまな種類に分けられます。主なシミの特徴を9種類に分けて紹介しましょう。
老人性シミ
老人性シミとは、「老人性色素斑」や「日光黒子」ともよばれ、その名の通り肌の老化によって起こるシミです。
肌のシミのなかでももっとも一般的な種類で、おもに30代以降に多く見られます。
老人性シミは紫外線が当たりやすい顔や腕、首などの部位に発生しやすいですが、それ以外にも太ももや背中などにも発生することがあります。
また、稀に10代、20代といった若年層にも現れることがありますが、明確な原因はわかっていません。
そばかす
幼少期から10代の若い世代に多くみられる「そばかす」も、シミの一種に数えられます。
老人性シミと同様に紫外線による影響が考えられますが、それ以外にも遺伝によって現れるケースもあるようです。
特に頬やTゾーン、目のあたりなどに多く発生しやすい傾向にあります。
肝斑
肝斑とは、頬の上部から目の下のあたりに左右対称に現れることの多いシミです。
一見するとメガネをかけた跡や日焼けのようにも見られ、時間の経過とともに自然治癒することもあるようです。
紫外線や摩擦による刺激、ホルモンバランスの乱れなどが原因として考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
イボ
肌の表面にできる膨らみや腫れのような症状を一般的にイボとよびますが、これらもシミの一種ととらえることができます。
加齢にともない発症することの多い「老人性イボ」や、感染症の一種である「ウイルス性イボ」、ごく小さな突起状のイボ「アクロコルドン」など、さまざまな種類があります。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADMは正式名称「後天性真皮メラノサイトーシス」であり皮膚の深い部分に色素沈着が現れ、アザのように見えるシミのことです。
肝斑と似た位置に発症しやすいのが特徴ですが、ADMの場合はグレーまたは深い紫色のようなシミが現れることが特徴。
20代頃から発症するケースが多いですが、明確な原因はわかっていません。
扁平母斑(茶アザ)
扁平母斑は通称「茶アザ」ともよばれ、その名の通り茶色がかった色をしているのが特徴です。
先天性のシミの一種であり、成長とともに目立ってくる傾向にあります。
太田母斑(青アザ)
太田母斑は通称「青アザ」ともよばれ、青色または紫色の先天性のシミの一種です。
発症する明確な原因はわかっていませんが、シミが広範囲におよぶ場合にはレーザー治療などで完治させることもできます。
ほくろ
ほくろは現れる場所によってチャームポイントになることもあれば、コンプレックスになることもあります。
シミ取りと同様にレーザー治療で除去できるほくろもありますが、すべてが除去可能とは限らず、専門医による慎重な判断が求められます。
炎症後色素沈着(PIH、戻りしみ)
炎症後色素沈着とは、外傷や火傷などを負った後、肌が炎症を起こし、メラニン色素が沈着することによって発症するシミのことです。
通常のシミとは異なり、あくまでも一時的な症状として現れるため、通常であれば1年以内に改善します
紫外線以外の刺激でもメラニンは作られる
シミの原因はメラニン色素の沈着であり、その多くは紫外線からのダメージが影響していると紹介しました。
しかし、メラニン色素が生成されるのは紫外線だけとは限りません。
たとえば、肌への強い摩擦も原因のひとつになります。
洗顔やクレンジングの際に強い力で擦っていると、徐々に肌へのダメージが蓄積されていきシミができやすくなります。
また、「炎症後色素沈着」でも解説したように、肌への物理的なダメージもメラニン色素の生成要因となります。
一時的にシミができても多くの場合は1年程度で消失しますが、ダメージの範囲が広かったり適切な治療を受けられなかったりした場合には、シミが消失せず残ってしまうことがあります。
肌にシミができるのを予防する方法
では、肌へシミができないようにするためには、どのような予防方法があるのでしょうか。
押さえておきたい6つのポイントを紹介します。
紫外線対策
まずは肌の天敵ともいえる紫外線から徹底的に守ることが重要です。
日傘やサングラス、帽子といった基本的な装備はもちろん、日焼け止めもこまめに塗り直すなどの対策を講じましょう。
また、紫外線と聞くと夏をイメージする方が多いですが、春や秋、冬などの季節も降り注いでいます。
そのため、外出の際は季節を問わず紫外線対策を行うことが重要です。
食生活の見直し
肌の老化が進むとターンオーバーが乱れ、シミができやすくなります。
そのため、生活習慣を見直すこともシミ対策の第一歩といえます。
できるだけ毎日決まった時間にバランスのとれた食事を摂り、暴飲暴食は控えましょう。
十分な睡眠
質の高い睡眠は体の抵抗力を高め、肌の老化を抑制する働きが期待できます。
早寝早起きを心がけ、ぐっすりと眠れるよう室温や湿度の調整、寝具なども見直してみましょう。
ストレスをためないようにする
肌はストレスの影響を受けやすく、精神的な不安や悩みを抱えているとターンオーバーのサイクルも乱れてしまいます。
一切のストレスを排除することは難しいですが、適度な運動や趣味に没頭したり、十分な睡眠時間を確保するなどしてストレスとうまく付き合っていきましょう。
抗酸化作用のあるものを積極的にとる
肌の老化を防ぐためには、抗酸化作用のある食品を取り入れることが有効です。
特におすすめなのが、ビタミンEおよびビタミンCを含む食品です。
ビタミンEを含むおすすめの食品
ビタミンEは、主にナッツ類や緑黄色野菜に多く含まれています。
・アーモンド
・落花生
・モロヘイヤ
・ほうれん草
・かぼちゃ
・ツナ缶
・オイルサーディン など
ビタミンCを含むおすすめの食品
ビタミンCは緑黄色野菜のほか、フルーツにも豊富に含まれています。
・ピーマン
・ブロッコリー
・キャベツ
・レモン
・みかん
・いちご など
シミに効果的な内服薬・外用薬を使用する
シミの改善に有効な内服薬や外用薬はさまざまなものが市販されており、ドラッグストアでも手軽に購入できます。
代表的な市販薬をいくつか紹介しましょう。
シミ対策におすすめの内服薬と効果
・トランシーノⅡ(第一三共)
効果・効能:肝斑
成分:トラネキサム酸、Lーシステイン、ビタミンC、ビタミンB6、パントテン酸カルシウム
・システィナC(第一三共)
効果・効能:シミ、そばかす、日やけ、かぶれ など
成分:Lーシステイン、ビタミンC、ビタミンB6、パントテン酸カルシウム
・キミエホワイトプラス(富山常備薬)
効果・効能:シミ、そばかす、日やけ、にきび、湿疹、じんましん、かぶれ など
成分:アスコルビン酸、Lーシステイン、パントテン酸カルシウム
シミ対策におすすめの外用薬と効果
・ケシミンクリーム(小林製薬)
効果・効能:シミ、そばかすの予防
成分:L-アスコルビン酸2-グルコシド、グリチルレチン酸ステアリル、ビタミンE
・メラノCC(ロート製薬)
効果・効能:シミ、そばかすの予防
成分:アスコルビン酸、トコフェロール 酢酸エステル、グリチルリチン酸ジカリウム、イソプロピルメチルフェノール
▶関連記事:シミに効果的なアスコルビルエチル(ビタミンCエチル)について
シミができやすい人とできにくい人の違い
シミはすべての人にできるとは限らず、シミができにくい体質の人もいます。
シミができやすい人とそうでない人の違いは何なのでしょうか。
遺伝による影響もひとつの要素として考えられますが、それ以外にも肌質の違いも大きく影響するようです。
もともと肌の色が白い人の場合、紫外線を浴びた際にメラニンが余分に生成される傾向にあるため、シミもできやすい体質といえます。
また、乾燥肌の人はターンオーバーのサイクルが乱れやすいため、こちらもシミが発生する傾向があるようです。
シミの治療法とその効果
シミの治療には、主にレーザー治療や内服薬、外用薬などを処方する方法があります。
美容クリニックや皮膚科では、メラニン色素の生成を抑えるトラネキサム酸が配合されている薬を処方してくれるため、これらを継続的に服用したり塗布したりすることで、徐々にシミが改善していきます。
より高い効果を求めるのであれば、レーザー治療がおすすめです。
メラニン色素に反応するレーザーを皮膚に照射することにより、シミを目立たなくする効果が見込めます。
シミの範囲や程度によっても通院回数や費用は変わってきますが、美容クリニックによっては1回の治療で数千円程度で済むことも珍しくありません。
より治療の効果を実感したい場合には、レーザー治療がおすすめといえるでしょう。
まとめ
一口にシミといっても、老人性シミや肝斑、そばかすなど、さまざまな種類があります。
シミが現れる主な原因は紫外線や摩擦といった刺激が挙げられますが、それ以外にもストレスや食生活の乱れ、睡眠不足からのターンオーバーの乱れもあります。
シミの治療にはレーザー治療が効果的ですが、それと並行してシミを発生させないよう紫外線対策やスキンケア、生活習慣を見直し、予防に努めることも重要です。
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