2022年10月13日2024年9月20日お肌のトラブルケア,美容コラム
毛穴詰まりの原因は?正しい対処法と予防法とは
肌の表面に黒いブツブツができたり、小さなクレーター状の穴ができたりすることがありますが、これらは毛穴詰まりが原因となっているケースが少なくありません。
そこで本記事では、そもそも毛穴詰まりとは何なのか、なぜ毛穴詰まりが発生するのかを解説するとともに、肌トラブルを未然に防ぐための方法や正しい対処法について紹介します。
毛穴詰まりの種類と特徴
毛穴の詰まりにはいくつかの種類があります。
それぞれどういった特徴があるのかもあわせて紹介しましょう。
詰まり毛穴
詰まり毛穴とは、その名の通り皮脂や汚れが詰まった毛穴のことを指します。
特に皮脂の分泌量が多い鼻にできることが多く、「いちご鼻」とよばれることもあります。
皮脂や汚れが毛穴に詰まった状態が続くと、酸化によって黒ずんで見えるようになります。
黒ずみ毛穴
黒ずみ毛穴とは、メラニンとよばれる色素が過剰に分泌され色素沈着することで、毛穴が黒ずんで見えるものです。
メラニンは紫外線や摩擦といった外部刺激によって生成されやすく、十分なスキンケアや紫外線対策を行っていないと黒ずみ毛穴が目立つようになります。
開き毛穴
開き毛穴とは、肌の表面にボツボツとクレーター状の毛穴が生じるものです。
皮脂の過剰な分泌が原因であることが多く、脂性肌の方に見られる典型的なトラブルのひとつです。
また、特に皮脂が分泌されやすい鼻やTゾーンにも開き毛穴はよく見られます。
たるみ毛穴
たるみ毛穴とは、肌のハリが失われ重力によって下に引っ張られることで生じる毛穴トラブルです。
肌全体が下に下がるため、毛穴は楕円形や水滴のような形になりやすいことも特徴です。
毛穴が詰まる原因は?
上記で紹介した4種類の毛穴詰まりは、それぞれ発生する原因が異なります。
主に考えられる5つの原因について解説しましょう。
皮脂の過剰分泌
詰まり毛穴や開き毛穴は、皮脂が大量に分泌されることで発生すると紹介しました。
糖分や脂肪分の多い食事を摂取していると皮脂が分泌されやすいほか、ホルモンバランスの乱れによっても皮脂の分泌量は変化してきます。
また、皮脂を取り除こうと強い力でゴシゴシと洗顔をすると、本来必要な油分まで除去したり、肌へのダメージによってさらに皮脂の分泌量が増える場合もあります。
▶関連記事:洗顔後のスキンケア(化粧水、美容液、乳液・クリームの使い方)<男性編>
加齢による肌の弾力低下
たるみ毛穴の主な原因となるのが、加齢によるものです。
人間の肌は年齢を重ねるごとに保湿力が失われていき、肌の弾力が低下していきます。
弾力を失った肌は重力の影響を受けて垂れ下がりやすくなり、たるみ毛穴が目立つ原因となります。
肌のターンオーバーの乱れ
私たちの皮膚は一定の周期で古い角質が剥がれ落ち、新しい角質へと生まれ変わっています。
このサイクルをターンオーバーとよびますが、生活習慣の乱れやストレス、乾燥、加齢などによってターンオーバーが乱れることがあります。
ターンオーバーが乱れると、本来剥がれ落ちるべき古い角質が皮膚に残ったままとなり、毛穴を塞いでしまうのです。
不十分な洗顔
間違った方法で洗顔をしていると、肌の表面に付着した皮脂や汚れ、古い角質を落とし切ることができず、残ってしまいます。
それが毛穴に詰まってしまい、詰まり毛穴や開き毛穴などの原因になることがあります。
乾燥
皮膚が乾燥しすぎると、体内では保湿力を高めようと皮脂の分泌量が増加します。
これにより毛穴に皮脂が詰まりやすくなるのです。
乾燥肌の方はもちろんですが、過剰な洗顔によって本来必要な皮脂までも取り除いたり、湿度が低下する冬の時期などは注意が必要です。
すぐできる!毛穴詰まりの解消法
毛穴詰まりが発生したとき、健康な肌を守るためにはどのような方法で解消すれば良いのでしょうか。
有効な5つの解消法を紹介します。
角栓が気になる箇所にオイルパック
毛穴に詰まった角栓は強固で、そのままの状態では取り除くことが難しいものです。
そこで重要なのは、毛穴をできるだけ開かせ角栓を柔らかくすることです。
ドラッグストアなどでは、角栓を除去するための専用オイルパックが販売されているため、お風呂上がりのタイミングで鼻やTゾーン・頬などの気になる部分に塗り、優しくマッサージすると毛穴詰まりが解消されることもあります。
▶関連記事:化粧水はコットンパック、美容液はラップパックで効果を最大に発揮!
ピーリング系の美容液を使う
角栓を落とすために、ピーリング系の美容液が販売されています。
ターンオーバーの乱れなどによって古い角質がなかなか落ちず毛穴詰まりが発生している場合には、ピーリング系の美容液を使用するのがベストといえるでしょう。
酵素洗顔料で洗う
男性などで美容液を使用する習慣がない方は、酵素洗顔料を使って洗顔する方法もおすすめです。
酵素はタンパク質を分解する働きがあるため、これを使うことで角栓が落としやすくなります。
ただし、誤った使い方をしてしまうと、健康な角質まで分解してしまい肌トラブルの原因になる危険性もあるため、パッケージに記載された正しい使い方を必ず守りましょう。
綿棒にオイルを含ませてマッサージ
スキンケア用のオイルを持っている方は、綿棒に染み込ませて肌を軽くマッサージすることで、角栓が浮いてきて取れやすくなります。
特に洗顔前のタイミングでオイルマッサージをすることで、毛穴詰まりが解消しやすくなるでしょう。
綿棒とワセリンで毛穴汚れをかき出す
オイルを持っていない方は、ワセリンで代用することもできます。
たっぷりのワセリンを毛穴詰まりが気になる部分に綿棒で塗り、ラップをして5分ほど待ちます。
その後、ラップを取り綿棒でワセリンを優しく拭い、洗顔をしてみましょう。
ワセリンの量が少なすぎると綿棒との摩擦が生じてしまうため、できるだけ大量のワセリンを塗ることがポイントです。
やってはいけない!毛穴詰まりの間違った対策とは?
毛穴詰まりが気になりだすと、今すぐになんとかしたいと考え、間違った対策をしてしまう方も少なくありません。
どのような対策がNGなのか、3つの例を紹介しましょう。
指やピンセット、毛抜きで無理やり押し出す
指やピンセット、毛抜きなどで強引に押し出そうとすると、肌にダメージを与えてしまい炎症や感染症などを引き起こす可能性があります。
また、炎症などが起こらなかったとしても、毛穴がさらに広がってしまい毛穴詰まりが起こりやすい状態まで悪化するケースもあるのです。
角栓パックを使う
鼻などにパックをして、角栓を取り除く商品も販売されています。
古い角栓が根こそぎ取れるため、気持ち良く定期的に使用している方も多いのではないでしょうか。
しかし、角栓パックを肌から剥がす段階で、毛穴には相当な負担がかかっており、それが刺激となって毛穴詰まりが悪化する可能性もあるのです。
スクラブを使いゴシゴシこすり洗いする
洗顔の際に強引に角栓を取り除こうとすると、自然と力が入りゴシゴシと擦ってしまうこともあります。
しかし、これも肌に刺激を与えてしまい、毛穴が広がり角栓ができやすくなるため、摩擦を加えないように優しく洗顔することが重要です。
角栓の種類!白いタイプと黒いタイプの違い
毛穴詰まりの原因となる角栓は、白いタイプと黒いタイプの2種類があります。
それぞれ何が違うのか詳しく解説しましょう。
白いタイプ
白い角栓は、主に不十分なクレンジングによって化粧や皮脂が毛穴に詰まることで生じます。
特に皮脂が多く分泌される鼻やTゾーンに見られるのも白いタイプの角栓です。
なお、クレンジング以外にも、肌の乾燥によって皮脂の分泌量が増えて白い角栓ができることもあります。
黒いタイプ
黒いタイプの角栓は、白い角栓が酸化することで生じます。
特に鼻にできやすく、「いちご鼻」とよばれることもあるのがこのタイプです。
毛穴詰まりが進行している証拠であり、早い段階で対策をとっておかないとさらに毛穴が拡大し、黒い毛穴が目立ってくることもあります。
毛穴の詰まりを予防するためにおすすめの方法とは?
毛穴詰まりが発生した場合の対策方法は上記で紹介した通りですが、毛穴詰まりが発生しないように予防するにはどういった方法が効果的なのでしょうか。
日頃のスキンケアの参考にしておきたい5つのポイントを解説しましょう。
洗顔・クレンジング方法を見直す
これまでも解説してきたように、洗顔やクレンジングの際に強い力でゴシゴシと擦ってしまうと、肌にダメージが蓄積され毛穴が開き、毛穴詰まりが起こりやすくなります。
たっぷりの泡で優しく包み込むようにし、できるだけ肌に摩擦をかけないように心がけましょう。
また、化粧下地などもしっかりと落とすよう、入念なクレンジングも大切です。
保湿を徹底する
毛穴詰まりを引き起こすのは肌への物理的なダメージだけではなく、乾燥も大敵です。
特に空気が乾燥しやすい冬の季節は、肌を保護するために余分な皮脂が分泌されやすくなるため、しっかりと保湿を心がけ皮脂の過剰分泌を抑えるようにしましょう。
収れん化粧水で毛穴を引き締める
お風呂上がりや洗顔の後は、毛穴が一時的に開いた状態になっています。
このまま化粧下地を塗ってしまうと、毛穴詰まりを引き起こしやすくなるため、収れん化粧水をたっぷりと使用して毛穴を引き締めるようにしましょう。
ベースメイクの厚塗りを避ける
化粧水によって毛穴を引き締めたからといって、メイクの厚塗りは厳禁です。
時間の経過とともに毛穴が開いてくると、化粧下地が毛穴に入り込んでしまうため、ベースメイクは最小限に抑えましょう。
運動して汗をかく
ここまで紹介してきた予防法は、いずれもスキンケアや化粧といった外部からのアプローチです。
内部からの有効なアプローチとしては、運動をして汗をかくことです。
運動をすることで新陳代謝が促進されると、体内の老廃物が汗と一緒に流れていきます。
毛穴に詰まった角質も取れやすくなるため、健康的な肌を維持するためにも定期的な運動を心がけましょう。
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毛穴詰まりを放っておくとどうなる?
白い角栓を放置しておくと皮脂が酸化し、黒い角栓に変化していくと紹介しました。
では、さらにスキンケアを行わずに放置しておくと、毛穴詰まりはどうなるのでしょうか。
ニキビ
酸化した皮脂が毛穴に詰まった状態が続くと、毛穴のなかでアクネ菌とよばれる雑菌が繁殖することがあります。
これはニキビを引き起こす原因菌であり、皮脂の分泌量が多い人ほどニキビができやすくなるのです。
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イボ
ニキビは主に若年層に多く現れる症状ですが、中高年世代に多いのがイボのようなふくらみです。
これは脂腺増殖症とよばれ、中心部が陥没していることが最大の特徴です。
放置していても重篤な病気にかかるリスクは低いですが、肌の美しさを損なう可能性があるため、日頃からこまめなスキンケアを心がけておきたいものです。
角栓ケアをした後のケア
オイルパックや酵素系洗顔料など、毛穴詰まりを解消する方法をいくつか紹介してきましたが、角栓を取り除いた後は症状を悪化させないために、適切なケアを心がけることも重要です。
しっかり保湿すること
角栓が除去された毛穴は、そこから水分が蒸発しやすい状態となっています。
そのため、まずは化粧水を用いてしっかりと保湿をし、乾燥を防ぐことが重要です。
毛穴を引き締める
保湿をすると同時に、開いた状態の毛穴を引き締めることも乾燥を防ぐうえでは重要です。
また、雑菌や汚れが毛穴から侵入しないようにする意味でも毛穴の引き締めは欠かせません。
保湿と毛穴の引き締めを同時に行うためにも、上記で紹介した収れん化粧水はおすすめのアイテムです。
メイクで毛穴を隠す正しい方法
毛穴詰まりを解消するための根本的な対策は、日頃のスキンケアにかかっているといっても過言ではありません。
しかし、今すぐに目立つ毛穴をどうにかしたいと考える方も多いでしょう。
そのような方には、毛穴隠しに特化した化粧下地やファンデーション、コンシーラーなどを活用するのもひとつの方法です。
特に毛穴が目立ちやすい鼻やTゾーンには、毛穴隠し専用のアイテムも販売されているため、どうしても気になる方はメイク道具のひとつに加えてみるのも良いでしょう。
症状が改善しない・トラブルが生じた場合は医師に相談すること
毛穴詰まりが起こる原因はさまざまで、症状も人それぞれ異なります。
今回紹介した対策法はあくまでも一般的なものであり、必ずしもすべての人に当てはまるとも限りません。
上記の方法を試してみても症状が改善しない、または何らかの肌トラブルが発生した場合には、速やかに皮膚科を受診し医師からの診察を受けるようにしましょう。
まとめ
初期段階の毛穴詰まりは目立ちにくく、肌にトラブルが生じていることがわかりにくいこともあります。
しかし、適切なスキンケアを怠ったまま放置していると、ニキビやイボなどの症状が現れることも。
このような肌トラブルを未然に防ぎ、美しい肌をキープするためにも、日頃から正しい方法でこまめなスキンケアを心がけることが大切です。