2022年12月28日2022年12月28日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア
専門皮膚科医が語るしみの種類③【肝斑】について
前回・前々回ご紹介しました、シミの種類。
今回は、『肝斑』です。
『専門皮膚科医が語るしみの種類①【老人性色素斑】について』はコチラ
『専門皮膚科医が語るしみの種類②【そばかす(雀卵斑)】について』はコチラ
色素斑の中でも一番厄介な肝斑。
これは肌の色素を産生する機序が亢進しており、
ちょっとした刺激でメラニン産生が強まってしまうというハードルの高い色素斑なのです。
肝斑の診断を我々専門の医師としても悩むことがあるぐらい、難しい色素斑です。
間違った治療、ケアをすると取り返しがつきません。
一説ではホルモンが関与していると言われていますが、まだよくわかっていません。
レーザーやフォトフェイシャルでさえも悪化することが多く、
難渋しますので、とにかくソフトな治療、ケアが望まれます。
美容医療では最近レーザートーニングという、
低出力のレーザー照射が肝斑に効果があるということで日本でも認知された治療です。
しかし、その照射のしかた、肌状態などの判断を誤ると悪化しますので要注意です。
その他の治療は昔からあるビタミンC、トラネキサム酸の
飲み薬は有名ですし、ハイドロキノンのなど美白に関わる外用も良く使用します。
またイオン導入などの導入も効果はあります。
もちろん何を導入するかということがポイントになります。
このように、しみはそれぞれ特徴があり、
我々美容医療ではその特徴をつかんで治療にあたっています。
もし皆さんが肌を扱う職業であるなら、代表的なしみの特徴は覚えておいて損はありません。
専門書を見て勉強してもよいと思います。
そしてお客様の肌に特に肝斑のようなしみがあって
不安のある時は、迷わず専門の医師に相談するか、
お客様に医療機関受診をすすめることが第一です。
記事
濱野 英明(はまの ひであき)先生
テティス横濱美容皮膚科 院長
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
ヒアルロン酸・ボトックス注入認定指導医
川崎市立川崎病院、慶應義塾大学病院皮膚科、稲城市立病院皮膚科、済生会横浜市南部病院皮膚科での勤務を経て、横浜の桜木町駅前に医療とエステを融合させた「テティス横濱美容皮膚科」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本東洋医学会、日本レーザー医学会等に加盟し、最新の確かな情報を基に、安全で効果の高い美容医療を提供している。また、ミス・ユニバースやミススプラインターナショナルのビューティーキャンプ講師や審査員も務める。
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