2024年6月25日2024年7月8日お肌のトラブルケア,スキンケアの基礎知識

ほほのたるみはなぜ現れる?予防のための正しいケアや治療法も解説

ほほのたるみはなぜ現れる?予防のための正しいケアや治療法も解説

年齢を重ねてくると、ほほのたるみが現れやすくなり、表情や雰囲気が変わってくることもあります。

 

「最近、急に老けて見えるようになった」と感じる方は、ほほのたるみを改善することで若々しさを取り戻せるかもしれません。

 

そこで本記事では、ほほのたるみが現れる原因を解説するとともに、それらに対する予防法やケア、有効な治療法などを中心に詳しくご紹介します。

 

ほほのたるみとは

鏡をみて肌を気にする女性

ほほのたるみとは、さまざまな要因によって皮膚の弾力性が失われ、ほほの一部または全体が下に垂れ下がってくる状態のことを指します。

 

ほほのたるみが目立ってくると、フェイスラインが崩れシワが目立ちやすくなることから、顔の印象が大きく変化し実年齢よりも老けて見えることがあります。

 

また、ほほのたるみが生じると、目元の皮膚も引っ張られるように垂れ下がるためクマが目立ちやすくなり、メイクだけではカバーしきれなくなることも。

 

このように、ほほのたるみは顔の印象を大きく変化させる要因となることから、日頃から適切なスキンケアを行い、たるみを未然に防止することが大切です。

 

 

 

ほほのたるみが現れる要因

ほほのたるみは皮膚の弾力性が失われることで現れますが、主な要因として考えられるのは以下の2つです。

 

筋肉量の減少

無表情でいる時間が長いと表情筋を使う頻度も低下し、筋肉量が減少していくことがあります。

 

特に年齢を重ねると筋肉量は減少しやすくなり、ほほを支える力が弱くなることでたるみが生じてきます。

 

また、十分な筋肉量があったとしても、無表情でいる時間が長いと筋肉が凝り固まり、柔軟性が失われたるみの原因になることもあります。

 

 

水分量の減少

皮下組織にはコラーゲンやエラスチンなどによって一定の水分が保持されており、皮膚のハリを保つ役割を果たしています。

 

しかし、水分量が減少すると、風船がしぼんだときのようにハリが失われ、たるみが現れやすくなります。

 

コラーゲンやエラスチンは加齢とともに減少していく傾向があり、ほほのたるみが生じる原因となります。

 

また、紫外線や摩擦など皮膚に物理的なダメージが加わると、ターンオーバー(皮膚の新陳代謝)が乱れ十分な水分量を保持できなくなることもあります。

 

▶▶関連記事:お肌のターンオーバーについて

 

 

 

ほほのたるみを防ぐためのケア方法

鏡を見ながらスキンケアをする女性

ほほのたるみを防ぎ、若々しい印象を保つためには日頃からケアを心がけることが大切です。

 

たとえば、紫外線のダメージを抑えるための日焼け止めや日傘・帽子などの着用はもちろんのこと、正しいスキンケアやマッサージなども効果的です。

 

また、ほほのたるみやシワが強くセルフケアだけでは対処が難しい場合、専門のクリニックで治療を受けるのもひとつの方法といえるでしょう。

 

 

 

ほほのたるみを改善するためのホームケア

自宅でできるセルフケアにはどういった方法があるのでしょうか。

 

ほほトレーニング

筋肉量の減少によってたるみが目立つ場合には、ほほのトレーニングで表情筋を鍛える方法があります。

 

トレーニングにはいくつか種類がありますが、自分にあったトレーニングを探してみましょう。

 

 

フェイスマッサージ

表情筋を動かす機会が少なく、筋肉が凝り固まっている場合には、フェイスマッサージがおすすめです。

 

適度な圧力を加えながら行うことで表情筋のコリがほぐれやすくなりますが、力の入れすぎには注意しましょう。

 

 

スキンケアの見直し

皮膚の水分量を維持しハリを保つためには、正しいスキンケアを実践することが基本といえます。

 

スキンケアの基本的な手順と、見直すべきポイントは以下の通りです。

 

①クレンジング・洗顔:強い力で擦らず、たっぷりの泡で皮脂や汚れを吸着して落とす

 

②化粧水で水分を補給:洗顔後速やかに優しく包み込むように化粧水を塗布する

 

③美容液・乳液・クリームで保湿:美容液→乳液→クリームの順番で使用し、強く擦らない

 

 

姿勢の改善

姿勢が歪んでいると血流が悪化し、ほほのたるみが生じやすくなることがあります。

 

特に長時間PCやスマートフォンを使用していると、猫背の姿勢やストレートネックになりやすいため、意識的に背筋を伸ばしながら正しい姿勢を維持しましょう。

 

 

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ほほのたるみ改善に有効な美容治療法

美容クリニックでは、ほほのたるみを改善するためにさまざまな治療を受けることができます。

 

上記でご紹介したホームケアを行っても改善が見られない場合には、以下の治療法も検討してみましょう。

 

ヒアルロン酸注射

たるみが生じボリュームがなくなった部位にヒアルロン酸を注入することで、肌本来のハリを取り戻し若々しい印象になります。

 

ダウンタイムが少なく即効性が期待できますが、効果は半永久的ではないため定期的な注射が必要です。

 

 

ボトックス注射

ボトックス注射は筋肉の働きを弱める効果があります。

 

顔全体を下に引っ張っている表情筋にボトックス注射をすることで、ほほのリフトアップ効果が期待、改善できます。

 

 

ウルセラ治療

ウルセラとは、HIFUとよばれる特殊な超音波を使用し、皮下組織の奥にピンポイントで熱エネルギーを照射する治療法です。

 

皮膚の表面にアプローチすることはないため治療跡は残らず、ダウンタイムもほとんどありません。

 

ほほのたるみはもちろんのこと、目元のクマやほうれい線などの治療にも活用されています。

 

 

HIFUトリートメント

HIFUトリートメントもウルセラ治療と同様にHIFUを使用した治療法ですが、ウルセラに比べると料金が手頃で施術中の痛みも少ない特徴があります。

 

中程度のたるみ治療にはウルセラがおすすめですが、皮膚のハリを取り戻したい場合にはHIFUトリートメントも有力な選択肢となります。

 

 

レーザー治療

外科手術以外で効果を実感しやすい治療法をお探しの場合には、レーザー治療がおすすめです。

 

レーザー治療には上記でご紹介した「HIFU」のほか、「ピコレーザー」や「フラクショナルレーザー」などさまざまな種類があります。

 

皮膚の内部に熱エネルギーを照射することでターンオーバーが促進され、弾力やハリがアップし、たるみの改善につながります。

 

 

 

ほほのたるみを予防するために重要な生活習慣の改善

和食

皮膚への物理的なダメージや年齢だけでなく、毎日の生活習慣が原因でほほのたるみが現れることもあります。

 

そこで、たるみ予防のために心がけたい生活習慣の改善ポイントをご紹介しましょう。

 

食生活の改善

食生活において特に注意したいのは、よく噛んで食べることです。

 

咀嚼の回数が多いと表情筋も自然と鍛えられ、ほほのたるみを抑えられる可能性があります。

 

また、筋肉のもととなるタンパク質を積極的に摂取することも重要であり、特に肉や魚、大豆などはメニューに取り入れるようにしましょう。

 

 

睡眠の改善

皮膚のハリを保つにはターンオーバーを正常化することが大切であり、成長ホルモンは欠かせない役割を果たします。

 

睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌量が減少し、肌荒れや皮膚のハリが減少する原因にもなることから、十分な睡眠時間をとることは美肌を維持するための基本といえるでしょう。

 

また、睡眠時の姿勢も重要で、うつ伏せの状態で寝ることが多いと顔に強い圧力が加わり、たるみの原因になることもあります。

 

そのため、仰向けや横向きの姿勢を心がけ、ほほに無理な力が加わらないよう注意しましょう。

 

 

ストレスの軽減

慢性的なストレスもターンオーバーを阻害する原因になり、ほほのたるみが生じやすくなります。

 

現代社会においてストレスを完全に排除することは難しいですが、体を動かしたり趣味に没頭する時間を作るなどして、ストレスとうまく付き合っていく工夫をしてみましょう。

 

 

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ほほのたるみを改善するための手術にはどんなものがあるのか

ほほのたるみの程度は人によってさまざまですが、注射やレーザー治療を行っても症状が改善しない場合、美容外科手術による治療も検討する必要があります。

 

たるみの改善にはどういった手術法があるのか、代表的な方法をご紹介しましょう。

 

リフトアップ手術

リフトアップ手術とは、垂れ下がった皮膚を物理的に引き上げる手術法です。

 

皮膚の一部を切開し、皮下組織を剥がした後に皮膚全体を引き上げる術式が一般的ですが、それ以外にも糸を使ったスレッドリフトとよばれる術式もあります。

 

メスを入れる部位によっても仕上がりの状態は大きく変わってくるため、リフトアップ手術の前には専門医と相談しながら自分に合った方法を選ぶことが大切です。

 

なお、リフトアップ手術はヒアルロン酸注射やレーザー治療などに比べて高額でダウンタイムも長い傾向にありますが、効果は長期間にわたって持続しやすいメリットがあります。

 

 

 

 

ほほのたるみを手術で治療する際の注意点

女性医師・管理栄養士、白衣を着た女性

ほほのたるみを改善するために外科手術を受ける場合、いくつか注意しなければならないポイントがあります。

 

未成年の施術について

18歳未満の未成年者が手術を受ける場合、親権者の同意が必要です。

 

基本的に親権者の同意書があれば承諾を確認できますが、クリニックによっては施術の際に親権者の同伴を強く推奨しているところもあります。

 

 

施術前のカウンセリングの重要性

美容外科手術において多いトラブルが、イメージ通りの仕上がりにならなかったというものです。

 

たとえば、ほほのたるみを改善すると一口に言っても、その範囲や程度に応じて治療法は変わってきます。

 

また、患者自身がイメージする仕上がり具合と、医師がイメージする仕上がり具合が異なっているケースも多いことから、カウンセリングの段階でお互いの認識をすり合わせておくことが重要です。

 

最近ではシミュレーションシステムによって仕上がり具合を確認できるクリニックも増えているため、そのような設備の整ったクリニックを選ぶこともひとつの方法です。

 

 

施術後の注意点

外科手術の後は痛みや腫れ、赤みなどが強く現れることがあり、強い力を加えると傷口が開き状態が悪化することもあります。

 

また、術後は入浴や洗顔、メイクなどが制限されることも多いため、ダウンタイムの期間をあらかじめ確認しておくことが大切です。

 

 

 

ほほのたるみ改善には適切なケアと治療が重要

ほほのたるみは、加齢はもちろんのこと生活習慣や誤ったスキンケアなどが原因となって現れるケースが少なくありません。

 

たるみが目立つと顔の印象も大きく変わることから、適切なケアと治療を組み合わせることが大切です。

 

特に年齢を重ねるとたるみが強く現れることも多いため、美容クリニックを受診し専門医と相談しながら治療に取り組んでいきましょう。

 

 

 

 

この記事を書いた人

高本聖子先生‗日本スキンケア協会認定講師 width=

高本 聖子 先生

*日本スキンケア協会 認定講師
*プライベートサロンBPPT桜梅桃季 オーナー
*ビューティースクールBPPT桜梅桃季アカデミー 学院長
*リアルビューティーアカデミー 学院長
*JSSE 認定エステティシャン
*日本エステティック協会 認定エステティシャン

大手エステサロン2社に勤務し、店長マネージャー、トレーナーとして社員教育や顧客向けのイベント講師などを務める。 メンズエステ指導、トレーナー育成やシンガポールの大手チェーン店への技術指導研修などの経験も持つ。
現在は35年間の美容経験と教育指導30年キャリアを活かし、自サロンの運営、サロンのコンサルティング、独立開業の支援などを中心に現場に沿った指導を行う。日本のみならず中国のエステサロンでも教育を行う。これまでに教育した人数は5,000名以上。