2025年1月15日2025年1月15日美容コラム,美容資格
エステ研修が成功の秘訣!お客様に選ばれるスタッフの作り方
エステ研修が大切な理由
資格や経験がなくてもすぐにスタートできるエステティシャンの仕事。
とはいえ十分な研修を積まないまま現場に出てしまえば、お客様を満足させることはできません。
まずはエステ研修が重要だとされる4つの理由について理解するところから始めましょう。
人材こそが資産
エステサロンでは様々な機器や化粧品を使って施術が行われていますが、基本となるのはやはりエステティシャン本人の技術といえるでしょう。
技術のないエステティシャンでは、良質な化粧品や高価な機器も真髄を発揮することができません。
いわば「人材こそが資産」であり、一人ひとりの研修に力を入れることが大切だといえます。
研修によってエステティシャン本人のスキルを高められれば、即戦力としてお客様に好かれる施術ができるでしょう。
サービスの質を向上させるため
エステ研修では、施術に関する技術だけを磨くわけではありません。
接客業の中でもレベルの高い対応が求められるエステティシャンは、研修の段階からお客様対応を学ぶ必要があるでしょう。
お出迎えからお見送りまでお客様に不快な思いをさせることがないよう、会話の仕方から姿勢・お辞儀の仕方など細かい部分も指導を受けることが大切です。
お客様から信頼を得るため
入社した直後のエステティシャンを「研修中」として扱い、一人前になってからお客様対応を任せることで、お客様はどのエステティシャンに対しても安心して希望を伝えることができます。
未経験のエステティシャンを気遣いながら施術を受けるよりも、技術と知識を兼ね備えたエステティシャンのみが施術を担当する店舗の方が、お客様の信頼を得やすいでしょう。
研修中のエステティシャンが成長する様子を一緒に見守ってくれるお客様も多く、本人のやる気に繋がる点もメリットといえます。
▶関連記事:お客様からの信頼を得る方法とは?その信頼がサロン成功のカギ
スタッフのチームワーク形成
エステ研修を行うということは、すなわち研修を受ける側だけでなく、行う側のエステティシャンを準備しなければならないということです。
本来であればお客様に対応できたはずの人材が割かれてしまいますが、その分チームワークを強固にすることができ、それぞれのエステティシャンが臨機応変に動ける人材へと成長できるでしょう。
研修中のエステティシャンをスタッフでカバーし合うことで、誰かが困ったときも素早くフォローができ、店舗としての実力が上がるはずです。
エステティシャンが受けられる研修とは?
エステティシャンが受けられる研修には、大きく分けて5つの種類があります。
これら全てに対応しているサロンもあれば、店舗内で行う研修に留まるところ、もしくは研修そのものを行っていないところもあるため、入社時はしっかりとチェックが必要です。
長期的な視点で活躍するエステティシャンを育てるためにも、それぞれの研修が受けられる環境を整えてあげると良いでしょう。
新人研修
新人研修とは、サロンのやり方やお客様対応を学ぶためにサロン内で行われる研修のことです。
全国にサロンを構えるチェーン店の場合は、本社で行われることもあるでしょう。
基本的な手技から機器の扱い方、金銭管理、接客マナーなど学ぶ内容は多岐にわたるため、1ヶ月から3ヶ月、長いところでは1年ほどかけて行うことがあります。
スキルアップ研修
スキルアップ研修とは、主に施術に関する技術を学ぶための研修です。
機器による施術が増えてきているとはいえ、今もエステのメインはエステティシャンによる手技といえるでしょう。
肌への触れ方から手の動かし方まで細かな点を学ぶことができ、この研修を終えた後には格段にスキルアップできているはずです。
同時にサロンで取り扱っている化粧品について、成分から使い方までを広く学ぶ場合もあります。
海外研修
エステで行われるマッサージはサロンによって異なりますが、中には海外の技術を元にしているところもあります。
現代の日本で広く使われているアメリカ式のマッサージ方法をはじめとし、タイやベトナムに伝わるアロママッサージや、独自の方法が多く登場しているフランス式を採用しているサロンもあるでしょう。
こうした技術を培うため、海外にわたって研修が行われる場合もあります。
言語の壁があるものの、本場の技術を全身で体験することができ、日本にいるだけでは得られない知識やスキルを身に着けられます。
社外の講座を利用する
日本にはいくつものエステティシャン養成講座があり、中には現場で活躍するエステティシャンが講師として招かれているものもあります。
時には社外の講座を利用することで、知識が偏りにくく、流行を取り入れながらスキルを磨くことが可能です。
年に数回と開催時期が決められているものもあれば、付近に泊まりながら受ける短期集中型の講座もあるため、サロンの状況やライフスタイルによって選ぶことが大切です。
尚、日本スキンケア協会でも、フェイシャル、ヘッドマッサージ、痩身、デコルテ、おもてなし、衛生管理、スキンケアの知識、カウンセリング技術などが学べる講座を行っていますので、これらを活用することでより幅広い知識とスキルを習得していただくことも可能です。
社外の講師を派遣する
遠方に出向いて研修に参加することが難しい場合や、働きながらスキルを身に着けたい場合などは、社外の講師を自社のサロンに招いて指導してもらう方法もあります。
これから慣れるべき設備の元で知識や経験を積むことができ、手っ取り早く一人前になれる方法ともいえるでしょう。
講師によってはサロンのやり方と異なる方法を用いている場合もあるため、事前に知識を擦り合わせ、指導内容について相談しておくと安心です。
また、日本スキンケア協会からも講師を派遣したり、特定の講座をサロンで実施することが可能です。
ご相談いただきましたら、サロンに最適な研修プランをご提案させていただきますので、一度協会までお気軽にお問い合わせください。
エステティシャンの具体的な教育内容・方法
エステティシャンを一人前になるまで育てるには多くの時間が必要となりますが、指導者であれば短時間で成長してほしいと願うものです。
続いては5つのポイントに分けたエステティシャンの教育方法を参考に、新人エステティシャンの育成についてイメージしてみましょう。
技術力を高める教育、スキルアップ
第一に、エステティシャンとして活躍する人材へと成長してもらうため、サロンで必要な技術をどんどんと教えていきましょう。
メモを取るだけではイメージできないことも多いため、他のスタッフを練習台として使うなどしながら手を動かしてもらうことが大切です。
お客様が途切れた時間帯を見計らったり、サロンを定休日として研修に当てたりしなければならず、スタッフ同士の連携も必要不可欠となるでしょう。
エステに関する指導書などを用意している場合、コピーを取って自宅へ持ち帰ってもらうこともおすすめです。
その日学んだ内容を自宅にて反復し、身体に覚え込むまで繰り返してもらいましょう。
時にはマネキンや家族の身体を使い、練習台になってもらうことも大切です。
接客力・カウンセリング能力を高める
エステサロンを利用するお客様は、肌悩みの改善やリラックスを求めるだけでなく、エステティシャンの良質な接客を受けに来ています。
サロンへ足を踏み入れたお客様には、その瞬間から丁寧な接客で非日常を味わってもらいましょう。
そのためには研修中に接客力やカウンセリング能力を高め、お客様に寄り添う対応ができるようになる必要があります。
エステサロンでは自分の話をしてはならないと言われることがありますが、基本的にエステティシャンは「聞き役」となります。
使っている化粧品の説明やホームケアの指導以外では、お客様の話にじっと耳を傾けることが大切です。
お客様が美しくなると同時にストレスを発散できるよう、落ち着いた空間づくりを心掛けましょう。
身だしなみ、ビジネスマナー、電話・クレーム対応を身につける
お客様の前に出る際は、基本的な身だしなみやビジネスマナーを身に着けなければなりません。
初対面で良い印象を抱いてもらえるよう、服装やヘアメイク・所作に清潔感が出るように工夫しましょう。
手足を大きく動かさず、ゆっくりと落ち着いた様子を見せることで、お客様自身もリラックスして過ごせるようになります。
また、どんなに仲の良いお客様であっても、サロンにいる以上は友人のように振舞ってはいけません。
面と向かって行う接客だけでなく、電話対応の際もビジネスマナーに則った対応を心掛けましょう。
時にはクレームが入ることもありますが、落ち着いて真摯に対応できるよう、例を用いて練習しておくと安心です。
美容の専門的な知識についての教育
エステティシャンとして成長するためには、表面的な技術や話術を身に着ければ良いだけではありません。
美容に関して専門的な知識を身に着け、施術や化粧品の内容を詳しく知ることで、お客様へ自身をもっておすすめできるようになるでしょう。
カウンセリング中などにお客様から質問された場合も、知識があることで正しい説明ができ、納得した上で契約してもらうことができます。
お客様が内容に納得していれば、後のクレームリスクも最小限に抑えられるでしょう。
管理職への教育
入社直後はイメージできないことも多いですが、いずれ管理職として活躍してほしいスタッフがいる場合は、専用の教育が必要となります。
エステサロンにおける管理職はスタッフのシフトやお客様の顧客情報保守、サロン全体の目標決定などを担う重要な役割を担っています。
サロンのリーダーとなりスタッフをけん引していく一方、スタッフ一人ひとりの悩みに寄り添い、負担なく働ける環境づくりにも努力しなければなりません。
エステティックサロンのスタッフ教育を成功させるポイント
エステサロンにおけるスタッフ教育は、他の接客業と比べても専門的な内容が多くなりがちです。
そのため教育に時間がかかったり、理解が追い付かずにトラブルが発生したりすることも多いでしょう。
目的をもって入社したスタッフがしっかりと一人前に成長できるよう、教育を成功させる3つのポイントをご紹介します。
サロンに合わせたマニュアル・カリキュラムを用意する
エステ研修とはいっても、サロンによってその内容は大きく異なります。
業界未経験者など知識のないスタッフへ教育する場合は良いですが、既に他店で仕事をしていた方などに教育する場合、知識のアップデートに苦労する場合があるでしょう。
まずは目で見て理解しやすいようにマニュアルを作成し、他店と違う部分やサロン独自の部分を分かりやすいよう目立たせてみてはいかがでしょうか。
サロンで働きやすい労働環境を作る
エステティシャンは力仕事であり、体力に自信がないスタッフは疲労しやすいといった注意点があります。
その上接客業でもあるため、時にはお客様対応でストレスが溜まることもあるでしょう。
こうした悩みに寄り添ってくれる先輩スタッフがいるかどうか、また労働時間や給料面で不満の出る環境ではないかどうか、新たなスタッフが入るたびに見直してみることが大切です。
スタッフの評価制度を整える
基本給にプラスし歩合制を取り入れているサロンも多く、エステティシャンの頑張りが給与に反映される仕組みが人気です。
歩合制は施術コースの契約や化粧品の販売によってポイントが加算されるケースがほとんどですが、別途スタッフの評価制度を導入し、努力が目で見て分かりやすい環境を整えることもおすすめです。
時折お客様へアンケートを取ってみたり、スタッフ同士で頑張っていた様子を指摘し合ったりしても良いでしょう。
サロンでの教育が集客や売り上げアップにつながる
これまでにご紹介したエステサロンでの教育は、一見時間がかかり非効率のようにも思えますが、結果として集客や売上アップにつながる重要なポイントとなります。
初めは清掃やお見送りといった業務を行いながら、空いた時間で美容知識を習得したり、先輩スタッフの手技を見学したりするところから始めましょう。
スタッフ一人ひとりに時間を割いて丁寧な研修を行うことで、より質の良いエステティシャンを育てることとなり、サロン全体の評判もアップするはずです。
研修があれば未経験者でもエステティシャンになれる
エステティシャンとして活用できる資格には様々なものがありますが、中には未経験からエステティシャンを目指し、入社するところから始める方も少なくありません。
先輩スタッフの技術を間近で見られる環境は、まさにエステティシャンとしてのスキルを磨くための近道だといえるでしょう。
丁寧な研修が行われているサロンであれば、こうした未経験者であっても必要な技術を習得でき、立派なエステティシャンへと成長できます。
美容学校で学んだり、資格を取るために長い期間を費やしたりする方がいる一方、「やりたい」といった気持ちをそのままにサロンへ飛び込んでくる方もいます。
こうした方のために手厚い研修制度を用意し、エステへの熱意をさらに育ててあげることをおすすめします。