2022年9月26日2023年10月26日お肌のトラブルケア,美容コラム
アトピー性皮膚炎の原因とは?改善や予防につながる食生活のポイント
皮膚に激しいかゆみや炎症が起こるアトピー性皮膚炎は、幼少期から発症するケースが多い病気です。
症状の程度は個人差がありますが、慢性的にかゆみが現れるため、日常生活に支障をきたさないようにするために改善したいものです。
そこで本記事では、アトピー性皮膚炎の原因を知り、症状の改善や予防に役立つ食生活のポイントを中心に詳しく解説します。
アトピー性皮膚炎とは?どんな症状が出るのか
アトピー性皮膚炎とは、一部の皮膚または全身にかゆみを伴う湿疹ができる病気です。
湿疹が現れた後は一時的に落ち着くこともありますが、その後時間をおいて再び同じ症状が現れることが多く、これが慢性的に繰り返されます。
アトピー性皮膚炎は幼少期の頃から発症するケースが多く、あまりにも症状がひどいとかゆみが強く、学校の授業に集中できないこともあります。
また、アトピー性皮膚炎が身体的なコンプレックスになり、不登校の原因となるケースも少なくありません。
人によってアトピー性皮膚炎の程度は異なりますが、特にひどいかゆみを伴う場合や湿疹が全身におよぶ場合などは、専門の医療機関で緊急受診が必要です。
アトピー性皮膚炎の原因は?
アトピー性皮膚炎を引き起こす直接的な原因は、皮膚のバリア機能が正常に働かず炎症を引き起こすというものです。
本来、私たちの皮膚には適度な油分があり、肌の表面から水分が失われ乾燥することを防いでくれています。
また、紫外線などの刺激からも肌を守るバリア機能が働いており、肌を正常な状態に維持しています。
しかし、アトピー性皮膚炎を発症すると、このようなバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすい状態になります。
皮膚のバリア機能が低下する要因としては、
・汗や皮脂ダニ
・環境の変化
・ストレス
などさまざまな要因が複合して起こるケースもあるようです。
アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関係
アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは密接な関係があり、これまでさまざまな研究が行われています。
従来は、「先天的に食物アレルギーのある子どもがアトピー性皮膚炎を発症する」といった考えが主流でしたが、近年の研究でアトピー性皮膚炎を発症し肌のバリア機能が低下している子どもが特定の食物を摂取すると、身体がアレルゲン物質に反応し食物アレルギーを発症することが判明しています。
このことから、アトピー性皮膚炎が疑われる症状が現れた場合、速やかに治療をすることで食物アレルギーの発症を抑制できる可能性があるのです。
アトピー性皮膚炎の予防には“気血水のバランス”が重要!腸が免疫の要と言われる理由
アトピー性皮膚炎は東洋医学でもさまざまな予防法が考えられてきました。
特に重要とされているのが、
「気・血・水」
のバランスを保つことです。
気:免疫機能の調節など
アトピー性皮膚炎は皮膚にさまざまなアレルゲン物質が侵入し炎症を引き起こすことで発症するため、免疫機能を低下させないようにすることが求められます。
なお、免疫細胞の多くは小腸・大腸に集中していることが分かっており、免疫機能を強化するためには腸内環境を整えることが重要です。
血:肌細胞をつくる働き
私たちの皮膚細胞は一定の周期で新しいものに生まれ変わっています。
これをターンオーバーとよびますが、ターンオーバーのサイクルが乱れてしまうと肌細胞をつくる働きが低下し、かゆみや炎症の原因となることがあります。
水:水分量を一定に保つ働き
肌が乾燥するとアレルゲン物質が侵入しやすくなり、炎症やかゆみを引き起こす原因となります。
アトピー性皮膚炎を予防するためには、水分量を一定に保ち乾燥しないようこまめなスキンケアが求められます。
アトピー性皮膚炎のかゆみは食べ物で改善できる?
アトピー性皮膚炎を防ぐために免疫機能を強化するためには、腸内環境を整えることが重要と紹介しましたが、その具体的な方法のひとつに食生活の改善があります。
どのような食品がアトピー性皮膚炎の予防、改善に効果が見込めるのか、一例を紹介しましょう。
発酵食品
ヨーグルトや味噌などの発酵食品は乳酸菌が豊富に含まれており、腸内環境を整える役割があります。
・ヨーグルト
・味噌
・キムチ
・チーズ
食物繊維が豊富な食品
偏った食生活をしていると便秘になることも多く、悪玉菌が繁殖しないよう食物繊維を積極的に摂取し、便通を改善することも重要です。
・ごぼう
・きのこ類
・海藻類
ビタミン・ミネラル類が豊富な食品
アトピー性皮膚炎の予防において、もっとも重要なのはバランスの良い食生活を心がけることです。
特にビタミンやミネラル類は日々の食事で不足しがちな栄養素であるため、意識的に摂取するようにしましょう。
・緑黄色野菜
・白ごま
・はとむぎ
良質な油を選ぶ
ファストフードや肉類、バターなどに含まれる脂肪は飽和脂肪酸とよばれ、アトピー性皮膚炎を悪化させる可能性が指摘されています。
良質な油を選ぶことはアトピー性皮膚炎の予防に重要であり、調理の際にはサラダ油よりもオリーブオイルを活用しましょう。
また、必要な脂肪分は肉類ではなく、魚から摂取することも有効です。
ヒスタミンを含むものは要注意
上記とは反対に、アトピー性皮膚炎を悪化させる食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか。
肌のかゆみは「ヒスタミン」とよばれる物質が生成されることで発症するのですが、肉類やチーズ、タケノコ、トマトなどにはヒスタミンが多く含まれていることが分かっています。
チーズは乳酸菌を豊富に含んでいると紹介しましたが、摂取しすぎるとアトピー性皮膚炎を悪化させる要因にもなるため注意が必要です。
アレルギー体質を改善する食事のポイント
アトピー性皮膚炎以外にも、アレルギーにはさまざまなものがあり、その人の体質によって症状が過剰に現れることもあります。
しかし、アレルギーだからといって諦めるのではなく、食生活を見直すことで体質改善を図れる場合もあります。
糖質中心の食生活を見直す
ラーメンや牛丼、パスタなど、炭水化物がメインの食事は糖質を過剰に摂取しがちです。
また、甘いものが好きな方も食生活が糖質中心になっていることもあります。
糖質を摂取しすぎるとコルチゾールとよばれるホルモン分泌量が増え、アレルギー症状を引き起こしたり悪化させたりする原因となります。
そのため、炭水化物や甘いものを多く摂取する食生活を見直し、意識的に糖質を一定量に抑えることが重要です。
食べる順番を変える
コルチゾールは血糖値の急激な上昇によって分泌されることもあります。
血糖値の上昇を緩やかにするためには、食事の際に食べる順番を変えてみることも有効な方法です。
いきなりご飯や麺類といった炭水化物ではなく、まずは食物繊維が豊富なサラダや海藻類、きのこ類などから食べ始めることで血糖値の上昇を緩やかにできます。
食事のバランスはとても重要
アトピー性皮膚炎の改善や予防に取り組む際には、薬の処方だけでなく、食事のバランスを見直すことが基本となります。
ただし、必要な栄養素を補うために食事の品目を増やしすぎると栄養過多となり、肥満や高血圧などに陥る可能性があるほか、アトピー性皮膚炎がさらに悪化する危険性も考えられます。
1日に必要なカロリーや栄養素を把握し、調理方法を工夫するなどして栄養過多にならないようにしましょう。
また、反対に極端な食事制限をした結果、栄養不足に陥るケースもあり、免疫機能が低下しアトピー性皮膚炎を悪化させることもあるため注意しましょう。
まとめ
幼少期の頃から発症するケースも多いアトピー性皮膚炎は、身体的なコンプレックスになりやすく不登校に陥る子どもも少なくありません。
一度発症すると完治させるまでには、根気強い治療や食事管理が必要ですが、これらはアトピー性皮膚炎だけでなくさまざまなアレルギー体質の改善、予防にもつながります。
今回紹介した食事管理のポイントを参考に、食生活を振り返りつつ治療に役立ててみてはいかがでしょうか。
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