2023年6月2日2024年6月28日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア,美容コラム
多くの女性が願う美白肌。それをさまたげる様々な原因とは①
今回と次回の2回に亘って、皮膚科医濱野先生に
『美白戦略』について教えていただきます。
あなたが求めている「美白」とは?
春になると雑誌などには美白という言葉が出始めます。
さて、『美白』とは具体的にどういうことでしょうか?
美白は、肌そのものの色をより白くする、
全体の色むらを改善する、しみ一つ一つをとるなど様々な意味が込められています。
当院で『美白したい』と言って受診するかたには、
具体的にどうしたいのか?をお聞きしています。
お聞きしていると多くの方は、
肌色そのものを変えるというより、全体の色むらを改善したいというかたが多いように感じます。
ちなみにヒトの肌色は人種差、そして同じ黄色人種でも千差万別です。
それは持って生まれたものがあるので、これを変えるのは容易なことではありません。
しかしその肌色も長年の紫外線の影響が過度にあると変化していきます。
そして、顔全体が一様に変化するのではなく、たいてい部分で色素が濃くなって色むらができます。
特にメラニン色素が増強しているところは“しみ”となります。
また、私たちの眼に見える肌色はメラニンだけではなく、
毛細血管、肌の凹凸などの因子もあり、それらが合わさって色むらを増強させます。
単に『美白する』は一部のしみだけ改善させるのか、
肌全体の色調、色むらを改善させるかによって、
治療法もケア方法も異なってくるのではないでしょうか。
美白の大敵、「メラニン」生産のメカニズム
色むらの根源で一番の要因は『メラニン』。
メラニンは表皮に存在するメラノサイト(色素産生細胞)から
日々産生され、その度合いが強いか弱いかで
肌の色も、また場所による排出差があると“しみ”ともなります。
もともと黄色人種は色がついている人種であり、
このメラノサイトの機能も強いため、しみもできやすい人種です。
さて美白をしたいときにこのメラニンについて、
どこをターゲットにケアをするか?というと、それは複数考えられます。
それは、排出されたメラニン、メラニンを産生するメラノサイト、そしてそれら周囲の肌環境が主なところです。
すでに排出されているメラニンについては、
その濃さを薄くする、また滞る表皮ターンオーバーをスムーズにする(メラニンは表皮にあるので)ことです。
またメラノサイトそのものは、
そのメラニン産生途中で関わる酵素を抑制することで
過剰なメラニン産生能力を弱めることです。
また最近研究でわかってきたことは、
周囲の細胞から分泌されるサイトカイン(情報伝達物質)が
メラノサイトを刺激し、メラニン産生に拍車をかけているということです。
そのサイトカインが分泌されやすくなるのは、主に慢性の外的刺激です。
紫外線はもちろん、スキンケア一つでもやりすぎがその原因ともなります。
良かれと思って肌に刺激をし過ぎているケースはよく見られます。
次回は、
女性の肌トラブルの定番、お顔の赤みの原因についてご紹介します。
(引用:日本スキンケア協会会報誌 manabi.vol8)
記事
濱野 英明(はまの ひであき)先生
テティス横濱美容皮膚科 院長
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
ヒアルロン酸・ボトックス注入認定指導医
川崎市立川崎病院、慶應義塾大学病院皮膚科、稲城市立病院皮膚科、済生会横浜市南部病院皮膚科での勤務を経て、横浜の桜木町駅前に医療とエステを融合させた「テティス横濱美容皮膚科」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本東洋医学会、日本レーザー医学会等に加盟し、最新の確かな情報を基に、安全で効果の高い美容医療を提供している。また、ミス・ユニバースやミススプラインターナショナルのビューティーキャンプ講師や審査員も務める。
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