2025年4月10日2025年4月11日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア,美容コラム,美容と健康のアドバイス

【乾燥肌とは】肌質を知ることがすべての始まり①

皆さんは、ご自身やお客様のお肌がどのような『肌質』かをちゃんと把握していますか?

 

乾燥している、脂っぽさがある、赤みがある、にきびがよくでる・・・いろいろあると思います。

 

肌質は『持って生まれた質(遺伝)』と『生まれた後の内外の環境』で決まります。

 

つまり個人差があるのが「肌質」です。

 

お肌を扱うプロとしては、状態を見て、触ってどのようなお肌かを考え、適切な施術や化粧品の選択をしなければなりません。

 

細かく分類する必要はありませんが、大まかな分類はしておかなければなりません。

 

今回はその中でも“ 乾燥肌” についてお話ししていきます。

 

 

 

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乾燥肌とは

秋、冬はもちろん、最近では空調が効きすぎていて夏場でも気になる『乾燥肌』。

 

成人女性の多くの悩みは乾燥肌です。

 

乾燥肌の原因は、普段生活する場所の環境、通勤方法(自転車、バイクなど)、メイク、スキンケア方法、基礎
疾患(アトピーなど)など様々考えられます。

 

乾燥しているお肌は、粗造でキメが荒く、カサついており、乾燥が強いと小さな皮むけがみられ、赤み、つまり炎症を伴います。

 

また小さいにきびがフェイスラインを中心に見られることもあります。

 

潤いやハリは見られず、全般的にくすみがちです。

 

 

では、乾燥肌とは、いったいどのような状態なのでしょうか?

 

乾燥肌は基本的に角質の状態を現しています。

 

角質は保湿成分が多く詰まった組織でバリア機能を有します。

 

これが損なわれると乾燥へ傾いていきます。

 

つまり正常なターンオーバーのもとに形成された角質があれば、乾燥肌にはなりにくいはずです。

 

しかし20 代前半から、お肌はその状態を保つことが困難となります。

 

だからこそ、スキンケアが必要なのです。

 

また角質は表皮細胞の大元、基底細胞から作られますが、やはりいい角質をつくるには、お肌の深部、さらには身体全体も意識してケアを行わなければいけません。

 

しっかりとした皮膚構造ができれば、化粧水など外から水分補給の意味がでてきます。

 

水分保持能力が低ければ、補水してもどんどん乾燥します。

 

そしてもう一つ乾燥で忘れてはいけないのが“ 血流代謝” です。

 

皮膚に保持されるほとんどの水分は血液から供給されます。

 

血流代謝が悪いと乾燥もしやすくなります。

 

だからこそ水分摂取も必要になってきます。

 

またリンパドレナージなどの手技は乾燥肌対策となることも当然かと思います。

 

 

次回は『脂性肌』と『肌質を知る事』についてご紹介します。

 

▶関連記事:肌のバリア機能を高め、乾燥肌を防ぐ「不飽和脂肪酸」

 

 

この記事を書いた人

濱野 英明先生

濱野 英明 先生

テティス横濱美容皮膚科 院長

日本皮膚科学会 皮膚科専門医

一般社団法人日本スキンケア協会 顧問

川崎市立川崎病院、慶應義塾大学病院皮膚科、稲城市立病院皮膚科、済生会横浜市南部病院皮膚科での勤務を経て、横浜の桜木町駅前に医療とエステを融合させた「テティス横濱美容皮膚科」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本東洋医学会、日本レーザー医学会等に加盟し、最新の確かな情報を基に、安全で効果の高い美容医療を提供している。また、ミス・ユニバースやミススプラインターナショナルのビューティーキャンプ講師や審査員も務める。

 

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