2024年12月20日2024年12月20日美容コラム
エステ開業の必需品!専売化粧品が選ばれる理由と選び方のコツ
そもそもエステを開業するには何が必要?
エステサロンを一から始める際は、イメージしているよりも多くの準備が必要です。
物件を決めたり内装工事をしたりといった大掛かりなことのほか、施術に使用する物品の準備も進める必要があるでしょう。
まずはエステの開業に必要となる代表的なアイテムについて解説します。
- 化粧品
- 施術ベッド
- ガウンや使い捨てシーツ、紙ショーツなど
- タオル
- ホットタオルキャビネット
- スチーマー
- 毛穴吸引やイオン導入などのエステ機器
- カウンセリングシート
- 机や椅子などの家具
- 貴重品を入れていただくロッカー
- BGM用のスピーカー
どんな施術をメインに行うのかによっても異なりますが、マッサージを行うのであればマッサージオイルやアロマなど、フェイシャルをメインに行うのであれば豊富な化粧品やスチーマーが必要となるでしょう。
基本として必要なもの以外は、サロンのコンセプトが決まってから揃えていくことをおすすめします。
▶関連記事:サロンを開業するにはどのくらいの費用がかかるのか【初期費用とランニングコストの目安】
エステサロンで使用する化粧品の特徴
エステサロンで使用する化粧品は、ドラッグストアで売られている化粧品とは異なる目的で作られています。
通常は一般に販売されていないものが多く、その分費用も高額になりやすいでしょう。
お客様の肌質や状態に合わせて使用できるよう、様々なタイプの化粧品を揃えておくことも大切です。
それぞれ一度買って終わりではなく、期限が切れる前に新しいものを用意しなければならないため、定期的に費用が掛かる点に注意が必要です。
エステサロンの専売品と市販の化粧品の大きな違いはなんでしょう
価格の違い以外で、エステサロンの化粧品と市販の化粧品の大きな違いを挙げるとすれば、それは「配合されている成分」ではないでしょうか。
一般的な市販の化粧品は、医薬品や医薬部外品とは異なり有効成分が配合されているわけではないため、肌トラブルに対し「改善」を目指すはたらきはありません。
化粧品はあくまでも正しく使う中で「現状維持」や「肌トラブルの予防」を目指すものであり、長期的に使って初めてその良さが分かるようになるでしょう。
一方、エステサロンにやってくるお客様は、どんなに常連であっても滞在時間はそれほど多くありません。
リラックス目的で来る方の場合、前回の施術から数ヶ月以上空く可能性も多いに考えられるでしょう。
そのため、エステサロンで使用する化粧品は一般のものよりも変化が分かりやすく、短時間ではたらくように工夫されています。
つまり化粧品といったカテゴリは同じであり、医薬品や医薬部外品のような効果は期待できなくとも、一般の化粧品よりもお悩みに特化した仕様となっているのがエステサロンの専売品といえます。
サロンで使うだけでなく、購入し自宅でのケアに使ってもらうことで、よりトラブルの起こりにくい肌を目指せるでしょう。
なぜエステ開業時に化粧品を取り扱う必要があるの?
エステサロンでは化粧品の種類に決まりがあるわけではないため、端的に言えば市販の化粧品を使って開業することも可能です。
とはいえそのようにするサロンが少ないのは、専用の化粧品を使うことに大きな意味があるためだといえるでしょう。
施術効果を高める
第一に、先ほどもご紹介した「効果の出方」という点において、一般の化粧品よりも専用の化粧品が好ましいといった特徴があります。
エステサロンに来店する方の多くは、リラックスと同時に肌悩みの改善を目指しており、自分の肌に合った施術を選ぶことでしょう。
ここに肌質や悩みに合った化粧品を使ってケアを行うことで、より一層満足度の高い施術を実現できるのではないでしょうか。
収益の幅が広がる
エステサロンで取り扱う化粧品は、施術に使用するだけでなく、販売し自宅でのケアに使ってもらうことも可能です。
もちろんある程度の在庫を抱える必要がありますが、施術のみ行う場合に比べ、売れれば売れるほど収益の幅が広がるでしょう。
施術料金をリーズナブルに設定している場合や、客単価が安いサロンの場合は、売上アップのきっかけとして挑戦してみることもおすすめです。
リスクヘッジ
上で触れた内容にも通じるところがありますが、お客様に化粧品を購入していただくことで、客単価が上がり赤字になるリスクを軽減できるといったメリットがあります。
販売した化粧品の質が良ければ、施術だけでなく取り扱っている製品に関しても口コミで広めてもらえるでしょう。
化粧品がセットになったお得な施術プランや、お誕生日月の限定プレゼントなどにも使用でき、お客様の満足度をアップする大きな強みとなるはずです。
客単価UPにつながる|施術にプラスアルファ
リラックス目的で来店する方の場合、メインとなるのはサロン内での施術であり、終了後は満足していただけることが多いでしょう。
これに対し何らかの肌悩みを抱えている方の場合、1回で劇的な効果の現れる施術はないため、すぐに満足度を上げることは難しくなります。
ここで施術にプラスアルファする形で化粧品を取り入れることで、ホームケアを続けていただき、より肌の変化を実感しやすくなるのではないでしょうか。
先ほどもご紹介したように、エステサロン専売品の化粧品は市販のものに比べて少々値段が高くなりがちです。
その分購入するごとに客単価がアップし、同じ時間を要する施術であっても効率的に売上を上げられるでしょう。
▶関連記事:商品売るために必要なヒアリングのポイント【5選】をご紹介
エステサロンの化粧品はどう選ぶ? おすすめの選び方8つを紹介
一言でエステサロンの化粧品といっても、世の中には様々なブランドから製品が登場しています。
その中からサロンに合ったものを選ぶために、これからご紹介する8つのポイントをおさえておきましょう。
ブランドで選ぶ|エステ専用ブランドとは?
数々の化粧品ブランドの中には、エステ専用の製品を手掛けるところも多く見られます。
よりお客様に寄り添った製品を選ぶならば、エステ専用ブランドのアイテムをチェックすることがおすすめです。
市販の化粧品は手に入りやすい分お客様自身も手に取りやすくなるため、エステサロンで取り扱う際の特別感がなくなってしまいます。
安全性で選ぶ|配合成分をチェック
お客様に安心して使っていただくためには、配合されている成分を一つひとつ細かくチェックし、安全性に配慮された製品を選ぶことが大切です。
仮に化粧品を使っていてトラブルが起きた場合、メーカーだけでなくサロンも責任を負いかねません。
化粧品の良し悪しで大切な顧客が離れてしまう可能性も高いため、実際に自分でも使ってみるなどして確かめてみると良いでしょう。
費用と効果のバランスで選ぶ|継続使用しやすい価格か
エステサロンで販売している特別な製品だからといって、高額な価格に設定せざるを得ないものは販売しても売れにくい傾向にあります。
施術を受けた上で化粧品にも手を伸ばしてもらえるよう、継続して使用しやすい製品を選びましょう。
もちろん価格の安さだけを意識していると安全性や効果が不足する原因となるため、バランスが取れている製品をピックアップして比較することが大切です。
コストで選ぶ|1回の施術でかかるコストをチェック
施術に使う化粧品を選ぶ際は、1回の施術で平均いくらほど使うことになるのか、コスト面をしっかりと確認しておきましょう。
たっぷりと使ってあげたくなるところですが、コストがかかればかかるほど施術料金を高く設定しなくてはなりません。
お客様が挑戦しやすい価格帯を維持するためにも、ある程度コストパフォーマンスに優れた製品を選ぶことをおすすめします。
使いやすさで選ぶ|形状・テクスチャなど
エステティシャンが使う場合も、お客様に使ってもらう場合も、化粧品の使いやすさはそのまま継続のしやすさに直結します。
化粧品はどんなものであっても継続しなければ意味がないため、形状やテクスチャ・容器の形状などを含め、長く使えるものを選びましょう。
こちらも販売前にエステティシャン本人が手に取り、使い心地を確かめておくことが大切です。
競合店と差別化できるものを選ぶ|自サロンしかないものを
付近に多くのエステサロンがある場合や、大手のサロンが存在する場合は、差別化するために特別な化粧品を選ぶこともおすすめです。
仮に同じ化粧品を販売しているサロンが2軒あれば、お客様の多くが施術の安い方へと流れてしまうでしょう。
高いサロンの方が良いサービスを提供していたとしても、ほんの少しのきっかけで良さに気づいてもらえなくなってしまう可能性があります。
自身で化粧品を製造することは難しくても、周りのサロンをリサーチしながら、こだわりのポイントを掲げられるアイテムを探すことが大切です。
見本市で試してみる|担当者の対応もチェック
東京や大阪などの都市部を中心に、全国から化粧品会社やエステ経営者・エステティシャンなどが集う見本市が随時開催されています。
現在人気の製品はもちろん、今後新しく販売予定の製品にいち早く触れることにも繋がるため、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
製品について誰よりも詳しく知っているであろう担当者の話を聞きながら、違う視点から製品のおすすめポイントを探ることもおすすめです。
サンプルを導入してお客様に試してもらう|反応をチェック
いくつかの候補を決定した後は、ごく少量の仕入れを行い、実際にお客様へ渡して使ってもらうと良いでしょう。
すぐに効果が分からなくても、使い心地や香り・テクスチャなど気になる点について率直な意見を聞くことができます。
特に常連のお客様へ意見を求めることで、サロンとしての方向性も分かりやすくなり、より適した化粧品の選定に繋がります。
専売化粧品の売上をアップするポイントは
こうして決定した専売化粧品は、ただ並べておくだけで売れるわけではありません。
エステティシャンの一人ひとりが化粧品の使い方や魅力について正しい知識を頭に入れ、お客様に分かりやすく説明する必要があるでしょう。
カウンセリング形式で説明するのも良いですが、施術に取り入れながら化粧品の良さを肌で感じてもらうこともおすすめです。
ディスプレイに並べているだけではなかなかお客様の目に留まりにくいと感じる場合は、分かりやすいポップを書いたり、チラシを作ったりといった工夫を行いましょう。
誕生月のお客様を対象に、お試しサイズをプレゼントすることも認知拡大の方法といえます。
エステの化粧品の効果はあるのか?
エステは医療機関ではないため、厳密にいえば化粧品に「効果」を求めることはできません。
ニキビがなくなったりシミやシワが消えたりといった明らかな効果は現れないものの、肌を健やかに保つことで今後のトラブルを防止できるでしょう。
化粧品を使うと同時に、紫外線や摩擦・生活習慣といったその他の原因にも目を向けることで、より肌トラブルの起こりにくい肌を目指すことができます。
エステサロンの存在意義の一つとして挙げられるのが、お客様に正しい美容の知識を提供することにあります。
お客様一人ひとりの肌に合った化粧品を紹介しながら、現在の悩みを少しでも改善するにはどうすべきなのか、あらゆる面から相談に乗れるエステティシャンを目指しましょう。
エステ化粧品の仕入れ方法は?
エステで使用する化粧品は専用の購入方法があるため、足りなくなってもすぐに買い足せるわけではありません。
常にストックを用意しておき、買い足す形で備品を管理することが大切です。
メーカーから直接購入する|商品に対する理解が深まる
先ほどご紹介した見本市などで良い製品を見つけ、メーカーと直接取引をする方法もあります。
メーカーの担当者は誰よりも製品の特徴を熟知しているため、話を聞いているうちに製品への理解が深まるでしょう。
より推していきたいポイントや、お客様に使う際のコツなども教えてもらえるかもしれません。
美容卸業者から購入する|商品選定のアドバイスがもらえる
様々なメーカーの製品を取り扱いたい場合、美容専門の卸売業者から購入するといった方法があります。
有名どころの製品を幅広く取り扱っている業者が多いほか、商品の選び方についてアドバイスがもらえることも多いでしょう。
「商社」の目線から製品を見ることも、アイテムの良さを知るために大切なことといえます。
おススメのエステ化粧品 5選
数あるエステ専用化粧品の中から、特におすすめの5種類をご紹介します。
LAVIAGE|K2ラボ
ヒト幹細胞と植物幹細胞の培養液をどちらも取り入れた「ラヴィアージュ モイスチャーエッセンス」をはじめ、数々のエステサロンで取り扱いのある人気メーカーです。
合成着色料や香料などを一切使わない無添加設計のため、肌への優しさを重視したい方におすすめです。
ボディ用のマッサージクリームなども完備しており、ボディ施術メインのエステサロンでも重宝されています。
DOC|ワンダーウォール
「104日間のスキンケアプログラム」など、短期集中型の製品を多く取り扱うメーカーです。
スキンケアから美容機器・メイクアイテムなど取り扱う種類は多岐にわたっており、お客様の要望により細かく応えやすいでしょう。
取り扱い後は公式サイトにも店舗名が掲載されるなど、新規顧客獲得に向けても動きやすいといったメリットがあります。
ドクターリセラ
▶▶https://www.recella3d.com/products/category_head.php?category_id=5
海洋深層水をベースに生み出された「アクアヴィーナス」シリーズなど、独自製法で作られた製品を多く展開しているメーカーです。
通販サイトで一般のお客様向けに販売もしており、より身近に感じやすい点が特徴といえるでしょう。赤ちゃんから使えるものや健康食品など、取り扱いジャンルが幅広い点もメリットです。
ベルマン
販売開始から100年以上の歴史を誇り、今もなお多くのエステサロンに愛されるメーカーです。
主に天然ゲルを用いた製品作りをコンセプトとしており、低刺激のため敏感肌の方でも安心して使えます。
一般販売向けとサロン専売品カテゴリに分かれており、「まずは一般の化粧品から試したい」といったお客様も挑戦しやすいでしょう。
direia|グラツィア
ヒト幹細胞培養液をはじめとした有効成分を、「イノベーション 3D ナノテクノロジー®」を用いて肌になじみやすく工夫した製品が特徴のメーカーです。
常に新しい技術を追い求め、製品を通して世界での最先端美容を提供しています。
全国でセミナーや勉強会を開いており、製品の知識をしっかりと付けてから販売を開始できます。
おススメの美容卸業者 5選
続いて、化粧品の仕入れに役立つおすすめの美容卸業者を5種類ご紹介します。
セブンビューティー
こちらで取り扱っている化粧品はセブンビューティーのオリジナル製品であり、他に差を付けたいエステサロンにピッタリです。
いずれもエステサロン側の立場に立って作られており、使いやすさやアピールのしやすさに定評があります。
もちろん他メーカーの製品も購入できるため、まとめて依頼したい方にとっても使いやすいでしょう。
ビューティーガレージ
製品のカテゴリ別に様々なアイテムを取り扱っており、ここで見つからないものはないといっても過言ではないほど規模の大きな業者です。
専用のポイントも付くため、お得に仕入れができる点もメリットといえます。
各製品に寄せられたコメントはエステティシャンのものが多く、同業者の意見を取り入れられる点も魅力的です。
ビーウェイブ
▶▶https://www.be-wavestyle.jp/products/list.php?category_id=500000
海外ブランド700件以上、国内ブランド1,200件以上と豊富な取り扱い製品を誇る業者です。
FAX出の注文は24時間受け付けているほか、それぞれのブランドで講習会やセミナーの情報を入手できるため、より詳しくなりたい方におすすめです。
10,000円以上で送料が無料となるため、注文の際はまとめて依頼することが大切です。
日本美容機
▶▶https://www.j-b-m.co.jp/products/list?category_id=2
化粧品から健康食品・備品・衛生用品まで幅広く取り扱っており、なくなりやすいアイテムをまとめて揃えられる点が便利な業者です。
時折行われるアウトレットセールでは、良い製品をお得に購入できるといったメリットがあります。
美容学校やエステスクールでも多く利用されているため、安全に取引を行いたい方におすすめです。
美セラ
▶▶https://www.bisella.com/esthecosme
大型の美容機器から化粧品・タオルなどの消耗品まで幅広く取り揃え、困ったときはすぐに頼れる業者です。
常にアップデートを重ねており、新たに取り扱う製品が次々に増えていく点もメリットといえます。
近年注目を浴びている美容施術を中心に、頻繁に講習会を開いているため、新たな知識を蓄えたい方にもピッタリです。
「化粧品を買わされる」と感じさせない販売方法
エステサロンで化粧品を販売する際は、「押し売り」に注意しなければなりません。
多くのお客様はしつこく勧誘されるのではないかといった不安を抱えているため、信頼してもらうためにも過度なアピールは避けましょう。
その中で上手に販売する方法について、3つのポイントをご紹介します。
販売者自身がその化粧品のファンになる
「しつこい」「怖い」と感じられずに製品のアピールをするためには、まずエステティシャン自身が製品を使い、その良さを実感していなければなりません。
良いと思っていないものを言葉巧みにアピールしても、お客様には100%伝わらないでしょう。
使ってみてどんな点が良かったのか、どこに注意して使うべきなのかをファンの視点でアピールすることで、お客様も親身になって聞いてくれるようになります。
化粧品の効果・効能を理解する
お客様に製品を紹介する際は、誰よりもその製品に詳しくなっていなければなりません。
メーカーの担当者や講習会の先生のように、何も知らない相手へ分かりやすく伝える溜めの工夫を行いましょう。
時には専門用語ではなく一般的なワードに置き換えつつ、初めて製品について勉強したときの気持ちを思い出しながら説明することが大切です。
お客様の肌状態やニーズを正しく把握する
どれだけ素敵な製品であっても、お客様が必要としていなければ購入に繋がりません。
お客様の肌状態に合った製品なのか、またお客様自身が製品を使いたいと思っているのかなど、相手の様子をしっかりと確認した上でアピールを行いましょう。
「化粧品がなくなりそう」「今使っているものが合っているか分からない」などといったお悩みを持つ方に対しては、全力でアピールを行うことをおすすめします。
まとめ
エステサロンで使われる化粧品は、一般のものとは異なり特別な製法・成分で作られています。
そんな製品の良さを一般人であるお客様に伝えるため、エステティシャンはたくさんの勉強が必要となるでしょう。