2018年7月27日2024年3月12日大学教授に学ぶ正しい化粧品の知識
アトピー性皮膚炎等の荒れ肌に効果がある水溶性有機ゲルマニウム
皮膚は、深部から皮下組織、真皮、表皮に分かれています。
表皮は、基底層、有棘層、顆粒層、角層から成り、表皮の基底層にある表皮ケラチノサイト(角化細胞)が分裂し、成熟するに伴って角層が形成されます。
角層の主要な機能は、保湿機能とバリア機能であり、保湿機能は乾燥しないように角層内の水分を保持する機能で、バリア機能は外界からの刺激物の侵入を防ぐ機能です。
保湿機能に関与している角質細胞間脂質は、セラミド37%、コレステロール32%、脂肪酸16%、コレステロールエステル15%からなります。
スフィンゴ脂質であるセラミドには12種類の異なる化学構造が知られています。
セラミドは、角質細胞間で親油基同士および親水基同士が並び、他の角質細胞間脂質とともにラメラ構造(脂質二重層)を形成し、親水層で水分を維持し、脂質二重層がバリア機能として働いています。
また、角層は通常よりも厚い細胞膜が存在し、その内側には細胞内不溶性膜(cornified cell envelope:CE)と呼ばれる裏打ち構造が観察され、細胞膜補強の役割を果たしています。
角化に必要なCEの外側は、脂肪酸などが結合して角層バリア機能を形成しています。
このように、正常な角層にはCEとセラミドがバリア機能を維持するために重要な役割を果たしています。
水溶性有機ゲルマニウムは、入浴剤や化粧品に配合されており肌荒れ改善効果があります。
その有効性メカニズムは、角化(CE形成)に必要なトランスグルタミナーゼ1のmRNA発現の増大とタンパク質発現を促進することが報告されています。
アトピー性皮膚炎ではTh2サイトカインであるインターロイキン‐4(IL-4)の産生の増加が見られます。
IL-4はバリア機能崩壊後のセラミド合成とバリア機能の回復を阻害します。
そのため、アトピー性皮膚炎患者は慢性的に肌荒れを引き起こしていると考えられます。
マウスの慢性接触皮膚炎モデルにおける角層機能の低下に対して、水溶性有機ゲルマニウム化合物(Ge-Vit)が有効であるとの報告があります。
水溶性有機ゲルマニウムは、アトピー性皮膚炎による角層機能の低下に有用であると考え、セラミド合成系に対する水溶性有機ゲルマニウムの作用を検討した結果、IL-4によるセラミド量の減少が有機ゲルマニウムによって回復することがわかりました。
これより、水溶性有機ゲルマニウムにはIL-4によるセラミド合成の阻害を和らげ、肌荒れ改善効果があると考えられます。
ゲルマニウムは、朱紅栓菌、ニンニク、人参、ヒレハリソウ、細茶、ヨクイニン、山豆根などに微量含まれることが報告されています。
また、難病を治す奇跡の水として知られる「ルルドの泉」には、ゲルマニウムが含まれているといわれています。
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