2020年3月31日2020年3月31日大学教授に学ぶ正しい化粧品の知識
美容&スキンケア情報「注目の美容成分『様々な機能性がある「ヒアルロン酸誘導体」』」
美容&スキンケア情報「注目の美容成分『様々な機能性がある「ヒアルロン酸誘導体」』」
今回は、注目の美容成分『様々な機能性がある「ヒアルロン酸誘導体」』についてお伝えします。
化粧品に配合されるヒアルロン酸(図1)は高分子量より
低分子量(約200万~約10万)まで様々な分子量がありますが、
ヒアルロン酸を他の化合物と結合して様々な機能性を
付加したヒアルロン酸誘導体(製造: キューピー)があります。
ヒアロキャッチ「超保湿型ヒアルロン酸」は保持できる水分を、
これまでのヒアルロン酸より格段に高めた新しいヒアルロン酸です。
表示名称はカルボキシメチルヒアルロン酸Naです。
ヒアロキャッチは、ヒアルロン酸ナトリウムの一部に
カルボキシル基を導入した化粧品用ヒアルロン酸です。
ヒアルロン酸の水を取り込む機能を更に高め、高い保水力を発揮します。
これは、カルボキシル基(-COO-)同士の反発で保水スペースが広がるためです。
ヒアロオリゴ「浸透型ヒアルロン酸」は平均分子量1万以下の
超低分子型ヒアルロン酸です。
表示名称は加水分解ヒアルロン酸です。
ナノサイズで肌角質に浸透します。
ヒアロオリゴは、皮膚表面を覆うだけでなく、
さらに「角質層に深く浸透する」ことで、
皮膚の内側からの潤いに寄与します。
従来のヒアルロン酸は皮膚の表面にあるので洗い流されますが、
ヒアロオリゴは「角質に浸透し、留まります」。
だから、洗顔後でもヒアルロン酸の保湿力が持続します。
ヒアロベール「吸着型ヒアルロン酸」は皮膚にはしっとり感、
髪には艶のあるしなやかさを補う、
新しいスキンケア&ヘアケア用ヒアルロン酸です。
表示名称はヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムです。
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ヒアロベールは、”保湿力”や”粘弾性”といったヒアルロン酸の特徴と、
洗っても流れ落ちない髪と皮膚への”吸着性”の両立を実現させています。
ヒアルロン酸の”潤いベール”が、髪と皮膚を包み込み、
洗い流した後も潤いを持続させます。
ヒアロベールは、イオンの力が加わり、毛髪へ吸着する量が多くなります。
健常毛にもダメージ毛にも優位に吸着します。
キューティクルのリフトアップが修復されます。
ヒアロリペア「修復型ヒアルロン酸」はバリア機能に
アプローチするヒアルロン酸です。
表示名称は加水分解ヒアルロン酸アルキル(C12-13)グリセリルです。
ヒアロリペアは、親水性のヒアルロン酸ナトリウムの一部に、
疎水基を付けた、化粧用ヒアルロン酸です。
“保湿力”を持つヒアルロン酸に、「バリア機能にアプローチする」機能を付与しました。
試験管に、乾燥肌の細胞間の状態を再現し、ヒアロリペアを加え、
偏光顕微鏡で確認した結果、ラメラ構造(赤丸)が確認されています。
また、経表皮水分蒸散量(TEWL)を確認した結果、
肌の水分蒸散が抑えられることが確認されています。
活作用、I型コラーゲン産生促進作用、抗酸化作用があるとの報告があります。
記事
前田 憲寿 先生
医学博士
東京工科大学 応用生物学部 応用生物学科
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
特許庁 機能性皮膚化粧料調査委員会 委員長
九州大学大学院薬学研究科、東北大学大学院医学研究科を経て、資生堂ライフサイエンス研究センター皮膚科学研究所にて主任研究員を務める。2007年に東京工科大学バイオニクス学部教授、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。2008年より、同大学応用生物学部、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。専門分野は、香粧品科学、皮膚科学、分子細胞生物学、生化学、薬理学など。テレビなどのメディア出演も多数。
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