2018年7月30日2018年7月30日大学教授に学ぶ正しい化粧品の知識
美容&スキンケア情報「注目の美容成分 “美白効果”と”肌あれ改善効果”を併せ持つトラネキサム酸」
注目の美容成分「美白効果」と「肌あれ改善効果」を併せ持つトラネキサム酸
トラネキサム酸は、抗プラスミン作用を有するアミノ酸誘導体で、
内服により
・湿疹(しっしん)
・じんましん
・出血、口内炎における口内痛・扁桃炎(へんとうえん)
・咽(いん)・喉頭炎(こうとうえん)における咽頭痛
の治療に用いられている医薬品です。
内服では、肝斑の改善薬としてOTC(第1類医薬品)としても販売されています。
トラネキサム酸は外用でも肝斑・老人性色素斑等に対する効果が確認されたことから、
2002年に「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」と「肌あれ・荒れ性」の
2つの効能を併せ持つ医薬部外品の有効成分として、効能が厚生労働省より承認されました。
「美白機能」と「肌あれ改善機能」を併せ持つ医薬部外品の有効成分は他にはないので、
トラネキサム酸は優れた薬用化粧品(医薬部外品)の有効成分といえます。
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色素沈着に関しては、トラネキサム酸は、内服では肝斑の治療薬、外用では肌荒れとしみ・そばかすに対する医薬部外品の有効成分です。
白色のさらさらとした粉末で、水への溶解性が良く、安定性も良好で、安全性が高い薬用化粧品成分のひとつです。
<美白効果のメカニズム>
強い紫外線をあびると「紫外線を浴びた」ことを伝える物質が出されます。
これがメラノサイト(メラニンを作る細胞)に到達してメラニン生成を指令します。
トラネキサム酸は情報を伝える物質である「プロスタグランジン」の生成を抑え、「メラニン生成」の指令を止めます。
<肌あれ改善効果のメカニズム>
様々な刺激により肌の表皮では、タンパク質を分解する酵素「プラスミン」が活性化します。
この「プラスミン」は表皮細胞同士のつながりに悪影響を与え、肌荒れを引き起こします。
トラネキサム酸は「プラスミン」の生成を抑え、肌荒れを改善します。
記事
前田 憲寿 先生
医学博士
東京工科大学 応用生物学部 応用生物学科
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
特許庁 機能性皮膚化粧料調査委員会 委員長
九州大学大学院薬学研究科、東北大学大学院医学研究科を経て、資生堂ライフサイエンス研究センター皮膚科学研究所にて主任研究員を務める。2007年に東京工科大学バイオニクス学部教授、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。2008年より、同大学応用生物学部、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。専門分野は、香粧品科学、皮膚科学、分子細胞生物学、生化学、薬理学など。テレビなどのメディア出演も多数。
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