2024年5月17日2024年6月3日大学教授に学ぶ正しい化粧品の知識

“むくみ”に良いとされる「イチヤクソウエキス」

イチヤクソウ (学名: Pyrola japonica Klenze) は、ツツジ目イチヤクソウ科イチヤクソウ属に分類されます。

 

イチヤクソウ属は北半球の温帯に約40種が分布する多年生草本で、常緑色が冬に目立つため「ウインター・グリーン(winter green)」の英名があります。

 

和名は1つの薬草で諸病に効くことから「一薬草」の字が当てられたとする説があります。

 

 

イチヤクソウは日本、台湾、朝鮮、中国東北などの温帯暖帯の山林内に自生し、地中に細長い地下茎を伸ばし、所々で芽を出して葉と花を付け繁殖します。

 

葉は厚く艶があり、長い柄があり根生葉として根元に集まって付きます。

 

6月から7月にかけて高さ20 cmほどの花茎に白色の小花を5、6個総状につける常緑の多年生草本です。

 

 

日本では長野県で多く採取されています。

 

葉の形が鹿の蹄跡に似ていることから別名「鹿蹄草(ロクテイソウ)」とも呼ばれます。

 

花期の全草を日陰干しした生薬ロクテイソウには強心、血圧の降圧や抗菌などの作用があるとされています。

 

民間では生の葉汁を打撲傷、切り傷の外用に、また保温を目的に浴湯料とします。

 

煎液には利尿作用があり、脚気やむくみによいとされています。

 

 

 

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また、中国では粉末状にしたものを避妊薬に、お茶がわりに飲むと婦人薬として月経が順調とあります。

 

日本ではイチヤクソウエキスが配合された日焼け止めローションが市販されています。

 

成分としてはフェノール配糖体のピロラチン (図1)、アルブチン、フラボノイドのクエルセチン (図2)、クエルシトリン (図3) 等が知られています。

 

 

 

(図1) pirolatin
pirolatinの構図

(図2) quercetin
quercetinの構図

(図3) quercitrin
quercitrinの構図

 

 

 

この記事を書いた人

前田 憲寿 先生

前田 憲寿 先生

*医学博士

*東京工科大学 応用生物学部 教授

*日本スキンケア協会 顧問

*特許庁 機能性皮膚化粧料調査委員会 委員長

九州大学大学院薬学研究科、東北大学大学院医学研究科を経て、資生堂ライフサイエンス研究センター皮膚科学研究所にて主任研究員を務める。2007年に東京工科大学バイオニクス学部教授、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。2008年より、同大学応用生物学部、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。専門分野は、香粧品科学、皮膚科学、分子細胞生物学、生化学、薬理学など。テレビなどのメディア出演も多数。

 

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