2019年10月7日2019年10月7日大学教授に学ぶ正しい化粧品の知識
美容&スキンケア情報「みずみずしいうるおいのある素肌 モイスト&エモリエント バランス」
美容&スキンケア情報「みずみずしいうるおいのある素肌 モイスト&エモリエント バランス」
健やかで美しい肌をつくり、保つためには
「モイスト&エモリエント バランス」が重要です。
モイスト&エモリエント バランスとは、
肌の不足した水分・油分を、スキンケア(化粧水・乳液)
に含まれる水分・保湿剤・油分で
バランス良く補うことで肌を整えることです。
化粧品に配合されているモイスト成分である
水性保湿成分(グリセリン、BG、ソルビトールなどの
ポリオール)を皮膚表面だけではなく角層に浸透させて
保湿し、エモリエント成分である油性成分によって
皮膚からの水分蒸散を防ぎます。
モイスト成分とエモリエント成分をバランスよく
補うことで、角層に柔軟性をもたせ、
うるおいを持続させることができます、
このバランスや順番を間違えると、
油性成分が邪魔をして水性成分が
浸透できなくなってしまい、
これらの効果を発揮できなくなります。
クリームをつける前には浸透力の優れたローションや
美容液をたっぷり使い、水分や美容成分が
逃げないように、その上に蓋をするように
クリームを薄くのばして使います。
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皮膚にとって最も理想的なエモリエント成分は、
皮膚表面で皮脂膜を構成してうるおいを
守る皮脂そのものです。
すなわち角層からは絶えず水分の蒸散が起きており、
角層細胞間脂質と皮脂膜の働きにより
過度の水分の蒸散がおさえられています。
角層の機能が低下しすぎると、
過度に水分の蒸散が起き、
角層に亀裂が生じて肌荒れします。
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このようにならないためにも、
乾燥した冬や角層の機能が低下しはじめた場合には、
外部から水性保湿成分や油分を補うことで
角層に柔軟性をもたせ、
うるおいを持続させることができます。
角層の水分が減少し不調状態が続くと、
表皮基底細胞はダメージを受けた
角層を修復しようとします。
そのためターンオーバーのスピードが速まり、
多くの未熟で不完全な角層が
つくり出されてしまいます。
正常な角層を形成するのに必要なCE、NMF、
細胞間脂質がつくり出されるには準備が
不十分になってしまい、バリア機能や保湿機能が
低下するという悪循環となります。
エモリエント成分には、イソステアリン酸などの
高級脂肪酸やイソステアリルアルコール、
ベヘニルアルコールなどの高級アルコール、
ホホバ油などのロウ、オリーブ油、
ツバキ油、マカダミアナッツ油、
メドウフォーム油などの不乾性油、
トリオクタン酸トリメチロールプロパン、
テトラオクタン酸ペンタエリスリチルなどの
エステル油、スクワランや
流動パラフィンなどの炭化水素、
ジメチコン、ジメチルポリシロキサンなどの
シリコーン油などを配合した化粧品
(乳液タイプのエモリエントローションや
クリーム状のエモリエントクリーム)が
つくられています。
使用する肌質や季節などに応じて種類や量を
使い分けることでけることで、
角層ら適切なエモリエント効果を
もたせることができます。
記事
前田 憲寿 先生
医学博士
東京工科大学 応用生物学部 応用生物学科
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
特許庁 機能性皮膚化粧料調査委員会 委員長
九州大学大学院薬学研究科、東北大学大学院医学研究科を経て、資生堂ライフサイエンス研究センター皮膚科学研究所にて主任研究員を務める。2007年に東京工科大学バイオニクス学部教授、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。2008年より、同大学応用生物学部、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。専門分野は、香粧品科学、皮膚科学、分子細胞生物学、生化学、薬理学など。テレビなどのメディア出演も多数。
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