2018年8月21日2018年8月21日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア

美容&スキンケア情報「皮膚内でのヒアルロン酸」

皮膚内でのヒアルロン酸

今日は、皮膚内でのヒアルロン酸について記載いたします。

冬などの季節になれば、乾燥がきになります。そして、『ヒアルロン酸』含有の化粧品が売れる季節でもあります。
ヒアルロン酸は『保湿』で有名な成分の一つで、生体内では皮膚、関節液、血管、血清、脳、
軟骨、臍帯などのあらゆる臓器や結合組織にあります。特に皮膚には多く存在しています。

皮膚におけるヒアルロン酸の機能は、その高い水分保持能力と、
真皮コラーゲン層の構造的維持や表皮細胞への栄養物の輸送と老廃物の排泄が考えられています。
また、ターンオーバーのある表皮層では、その動きをスムーズに行うために潤滑油的な存在として必須の成分と考えられています。

しかし、皮膚に含まれるヒアルロン酸は加齢とともに減少していき、加齢に伴う皮膚の保水力や弾力の低下、
シワ、たるみの増加といった現象には、ヒアルロン酸の減少がかかわっているようです。
ヒアルロン酸を取り入れようと思った時に、一般的ルートとしては、経皮的、経口的摂取があります。
経皮的なものの代表は化粧品です。

しかしヒアルロン酸自体、分子量が大きいので、たとえ低分子であったとしても、
深くまで浸透はせず、表層にとどまりそこで保湿として働きます。
では中から、と考えた場合には、サプリメントなどの経口摂取が最善です。

最近の医学文献ではその有効性の報告もあります。
1日120~360mgを継続して摂取することで、皮膚の改善がみられるようです。
もちろん、個々の体質、皮膚老化の程度にもよると思いますが、摂取してマイナスということはないと思います。

また、ヒアルロン酸といえば、法令線で有名な注射があります。
最近ではしわを埋める、法令線のみ注入することは一般的でなく、
各組織のサポートとしてヒアルロン酸注入を行い、ナチュラルリフトアップが可能となりました。

もちろん表層に注入できれば、上記の効果も得られます。

 

 

記事

濱野 英明 先生

テティス横濱美容皮膚科 院長
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
日本スキンケア協会 顧問

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