2024年7月5日2024年7月10日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア

活性酸素と酸化・抗酸化について①|シミやシワたるみにも関係がある?

身体で起こっている老化や病気のメカニズムが徐々にわかり始めており、活性酸素が大きく関わりを持ち、それを抑えることが、老化や病気の予防となるということが徐々にわかってきています。

 

いわゆる『抗酸化』は、生きてく上でとても大切です。

 

今回はその活性酸素と抗酸化についてふれたいと思います。

 

抗酸化と活性酸素

抗酸化と活性酸素の話は、皆さんも最近よく耳にすると思います。

 

ネットやテレビ、雑誌などの媒体で、美容や健康の話題となると『抗酸化』という言葉がよくでてきます。

 

では、酸化するのは何が酸化し、どうなることでしょうか?

 

果物を放置すると腐りますが、それも酸化であることは皆さんもご存知だと思います。

 

当然、身体にある細胞も同じように酸化をします。

 

簡単に言えば“ 酸化” とは細胞一つ一つの構造を劣化させ、その働きを減少または変化させてしまうことです。

 

身体は何十兆個という細胞で構成され、それらが劣化してしまうと、組織的には老化や病気につながる症状がでてくるということです。

 

 

そして、その酸化の立役者が「活性酸素」となります。

 

“ 活性” とついている酸素なので、さぞかし体に良い酸素と思ってしまいそうですが、実は体にとって活性酸素のほとんどは良くありません

 

一部の活性酸素はウイルス、細菌、癌などの抑制をしているので、すべてが悪いわけではないのですが、それでもほとんどの活性酸素は身体の細胞を劣化させ、老化や病気へ導きます

 

 

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活性酸素の弊害

そして、その活性酸素は体の中で容易に作られているのです。

 

細胞は酸素を供給されて、代謝を行います。

 

その過程でどうしても活性酸素はでてきてしまいます。

 

つまり生きている以上避けられない物質なのです。

 

さらには、あらゆる環境因子やストレス、寝不足、過度の運動でも活性酸素は増えるといわれています。

 

環境因子は紫外線や大気汚染、化学物質、電磁波、農薬、喫煙などあらゆるものがあります。

 

これらが付加されることで、もっと活性酸素が産生されやすくなるのです。

 

美容、肌についても、今や活性酸素抜きでは語れないぐらい関わっています。

 

しみにしてもしわ、たるみ、にきびでも多くの悩みに活性酸素が関わるのです。

 

紫外線は、肌で活性酸素が増える一番の原因となります。

 

しみができる仕組みを細かくみれば、活性酸素が大きく関わっており、レーザーやフォトフェイシャルなど照射治療単体では完全ではな
こともよくわかります。

 

 

次回は抗酸化物質の働きと抗酸化物質の意義についてご紹介します。

 

 

 

この記事を書いた人

濱野 英明先生

濱野 英明 先生

テティス横濱美容皮膚科 院長

日本皮膚科学会 皮膚科専門医

一般社団法人日本スキンケア協会 顧問

川崎市立川崎病院、慶應義塾大学病院皮膚科、稲城市立病院皮膚科、済生会横浜市南部病院皮膚科での勤務を経て、横浜の桜木町駅前に医療とエステを融合させた「テティス横濱美容皮膚科」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本東洋医学会、日本レーザー医学会等に加盟し、最新の確かな情報を基に、安全で効果の高い美容医療を提供している。また、ミス・ユニバースやミススプラインターナショナルのビューティーキャンプ講師や審査員も務める。