【皮膚科医に学ぶ】皮膚血管の重要性①

以前「血管と美容」という内容を掲載したのを覚えていますか？

血管や血流というものがいかに皮膚にとって大切であるか、生命線であるか、そしてゴースト血管やTie2 レセプターについてお伝えしました。

今回はさらに、皮膚の血管が具体的にどのようなものかを説明していきます。

血管は動脈と静脈、毛細血管からなります。

血液は

心臓→動脈→毛細血管→静脈→心臓（簡略）

とめぐり、その血液をめぐらせるためのポンプの役割が“ 血管” です。

各臓器や各組織は動脈から運搬された酸素や栄養をもらい、静脈やリンパ管で老廃物を排出してもらいます。

動脈は、外・中・内膜の三層からなり心臓からの圧に耐えられる丈夫かつ柔軟な構造を保っています。

そして静脈は毛細血管から発生した静脈血を心臓に送るための血管です。

リンパ管とともに主に老廃物や二酸化炭素を運搬します。

こちらも三層からなりますが、構造は複雑で、動脈よりも弾性線維（柔軟性）が少ないのが特徴です。

また逆流しないように静脈弁がついているのも特徴です。

そして動脈と静脈の間にある毛細血管は各組織へ酸素・二酸化炭素や栄養・老廃物の受け渡しがしやすいように、膜も薄く内皮細胞一層が主な構造となります。

どの臓器でも血管はとても大切なものです。

血管性の疾患は各臓器あるもので、脳梗塞や心筋梗塞、高血圧などはその最たる疾患です。

皮膚も同じように血管の状態が不良な時、その栄養を届ける先の皮膚の状態は良くありません。

それは美容を考える上でも気にすべきポイントです。

健康で丈夫な血管がその先の組織を支える重要なパイプラインであり、皮膚にとって命綱でもあります。

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