2018年7月29日2024年4月9日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア

メラノサイトの働き

しみの色であるメラニン色素は、表皮最下層と毛母にある『メラノサイト』という細胞から生産されます。

 

メラノサイト内にはメラノソームという細胞内小器官があり、その中でチロシンがチロシナーゼ酵素の作用によりメラニンとなります。

 

メラノソームにはⅠ~Ⅳの発達段階があり、成熟したⅣの段階になると樹状突起から周囲の表皮細胞に受け渡されるシステムとなっています。

 

このメラニンを生成する工程の度合いにより皮膚の色、しみのできやすさ、しみの濃さ、皮膚の色の違いがでてきます

 

 

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メラノサイトは皮膚1m㎡あたり約1,000~1,500個の数が存在し、日ごろ日差しを浴びやすいところや生理的に色素の濃い部分になると密度が増します。

 

この数や分布の人種間の差はないと言われています。

 

 

ではなぜ、人種によって皮膚の色に違いがでたり、しみがでたりするかというと、それはメラニンを作るメラノサイト内のメラノソームの質の違いによります。

 

数が多くなってというわけではなく、メラノソームの大きさが大きくなり、作る量が増えるということです。

 

これには遺伝的な要素+環境因子で決定されていきます。

 

環境因子とは一番がやはり紫外線です。

 

紫外線に浴び続けるとメラノサイト、また周囲の表皮細胞の質が変化していき、メラニンをつくりやすい細胞へ変化していきます。

 

 

これが長年続くとしみができやすい皮膚へ変化していきます

 

環境因子としては、その他にも過度の洗顔などの直接的な刺激、乾燥肌などの炎症も加わり続けると細胞は変化してきます。

 

さらに、女性は内因的なホルモンの影響でメラノサイトは活発化していき、妊娠中にしみができたり、濃くなることが多いものです。

 

 

 

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環境が変化し皮膚に負担がかかるとメラノサイトも環境になじもうと変化するということは、日々のスキンケアがいかに重要かご理解いただけると思います。

 

『美肌は一日にしてならず』です。

 

 

 

この記事を書いた人

濱野 英明先生

濱野 英明 先生

テティス横濱美容皮膚科 院長

日本皮膚科学会 皮膚科専門医

一般社団法人日本スキンケア協会 顧問

川崎市立川崎病院、慶應義塾大学病院皮膚科、稲城市立病院皮膚科、済生会横浜市南部病院皮膚科での勤務を経て、横浜の桜木町駅前に医療とエステを融合させた「テティス横濱美容皮膚科」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本東洋医学会、日本レーザー医学会等に加盟し、最新の確かな情報を基に、安全で効果の高い美容医療を提供している。また、ミス・ユニバースやミススプラインターナショナルのビューティーキャンプ講師や審査員も務める。

 

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