2024年10月15日2024年10月15日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア
『ミトコンドリア』について知ろう!
『ミトコンドリア』というものを、学生の時に理科の授業で習った事、皆さん覚えていますか?
今、このミトコンドリアが様々な分野で大変注目されています。
もちろん、美容においても。
特にダイエットにおいては、避けては通れない話です。
ミトコンドリアの特徴
我々の身体を構成する細胞は、約60兆個あると言われています。
その細胞の一つ一つに、このミトコンドリアは必ず存在します。
その数、一つの細胞につき平均300~400個(代謝が活発のところはその倍以上)あります。
体重の約10%程度がこのミトコンドリアと考えられています。
ミトコンドリアの働き
さて皆さん、昔の記憶を振り絞って、ミトコンドリアの働きを思い出してみてください。
ミトコンドリアの主たる働きは『エネルギー(ATP)産生』です。
細胞自身が効率よく代謝を行えるように、細胞内でエネルギーをたくさん作り、活躍しているのが、このミトコンドリアです。
ということは、ミトコンドリアが元気でなくなると、エネルギー不足が起きて、細胞代謝どころか組織の働きは低下してしまいます。
これは、全身どの臓器でも起こりうることです。
細胞代謝の低下は、病気や老化に直結していきます。
ミトコンドリアの起源:細胞内共生説
ミトコンドリアはなくてはならない細胞器官の一つですが、その生い立ちに、一つ面白いエピソードがあります。
ミトコンドリアは、もともと別の細胞であったということです。
大昔、地球上に生命が誕生した頃、エネルギー代謝を自分で行うことがほぼできなかった細胞が、酸素を使ってエネルギーを作れる細胞を取り込んだという細胞内共生説があります。
別の細胞であったという疑惑がある理由は、ミトコンドリアが独自のDNAを持ち、分裂、増殖するという特徴と、我々の細胞膜と同じように性質の異なる『二重膜』で覆われているという事実です。
二重膜のうちの内膜は、私たちの細胞内膜とも構成が似ているようです。
もちろん仮説ではありますが、それを裏付ける十分な事実と思います。
次回もミトコンドリアについて述べていきます。