2022年12月16日2022年12月16日皮膚科医に学ぶ正しいスキンケア
美の目標・・その前にやることは?
こんにちは。
美に対する目標を意識することは、美への第一歩なのではないでしょうか?
人間は成長期を過ぎれば、老化する一方です。
それに対して何も行動を起こさなければ、見た目の印象もそして気持ちも老いてしまいます。
『いつまでも若くありたい』という意識があるならば、
1日でも早く『美への目標』を決めることをおすすめします。
その目標が定まれば逆算して行動することが可能となります。
しかし、ここで注意しなければならないことは、
皮膚において、その行動が必ずしも正解とならず、
想定していた結果が100%となりにくいということです。
我々皮膚の専門家でも、本当に皮膚は難しいと感じるものです。
なぜ皮膚は思い通りにいかないのでしょうか?
それは生体組織の中でも、皮膚は特殊で、あらゆるものの関与で成り立っている臓器だからです。
皮膚は人体の最外層を覆う大切な臓器です。
人間の体重の6~7%の重量を持ち、1.6m²の面積を有する人体最大の臓器です。
皮膚は外界からの異物、刺激に対しての防御となり、
また汗、皮脂などを分泌する機能や感覚受容も持ち、人体の恒常性を保っています。
それらの働きが悪くなると、時には病気となり、時には美容上の問題となります。
またその状態は、血流代謝・ホルモンの関与から、
食生活・睡眠時間・ストレス(メンタルや疲れからくる)など、全身の影響を反映します。
このように今ある皮膚状態は、いろいろなものが
関わってできているので、だからこそ難しく、
数日、数週間のケアだけではすぐに改善しないことも理解できると思います。
そしてそのような皮膚の難しさの上に、正しいケアができているかどうかが、さらなる重要ポイントとなります。
最近では雑誌、さらにはインターネットの普及により、様々な美容法が紹介されています。
また美容医療の機器や、方法・知識も日々進歩をしており、これも数多く存在します。
ではすべてが正しいのか?というと、それは違います。
本当に間違ったものもあれば、一部の方にとっては
有効性のあるもの、方法を正しく行えば有効性のあるものなど、これもまた様々です。
洗顔、クレンジング一つとっても、その方法が
良い皮膚をつくることもあれば、皮膚の劣化を進めることもあります。
実はその判断に必要なことが、『現在の自分の皮膚、肌状態を知る』ということです。
とても大切なことです。
美容において、すべてはここから始まるのではないでしょうか。
例えば、本当に脂性肌なのか?乾燥肌はないのか?という一般的な悩みです。
よくある話で、脂性肌と思い、そのケアをして余計症状が悪化する。
実は乾燥肌がベースにあったという場合もあります。
自分の皮膚、肌状態をしっかり把握しなければ、
いくら質のよいケアをしてもよい化粧品を使っても、改善は難しいということです。
その判断は自分だけで行わず、専門家に見てもらうことでより確実となります。
記事
濱野 英明(はまの ひであき)先生
テティス横濱美容皮膚科 院長
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
ヒアルロン酸・ボトックス注入認定指導医
川崎市立川崎病院、慶應義塾大学病院皮膚科、稲城市立病院皮膚科、済生会横浜市南部病院皮膚科での勤務を経て、横浜の桜木町駅前に医療とエステを融合させた「テティス横濱美容皮膚科」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本東洋医学会、日本レーザー医学会等に加盟し、最新の確かな情報を基に、安全で効果の高い美容医療を提供している。また、ミス・ユニバースやミススプラインターナショナルのビューティーキャンプ講師や審査員も務める。
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