2022年2月17日2022年2月17日お肌のトラブルケア,大学教授に学ぶ正しい化粧品の知識
注目の美容成分 2種類のパルミトイルオリゴペプチドを配合した「Matrixyl(Rマーク) 3000」
注目の美容成分
2種類のパルミトイルオリゴペプチドを
配合した「Matrixyl (Rマーク) 3000」
Matrixyl (Rマーク) 3000 (Sederma社) にはパルミトイルトリペプチド-1とパルミトイルテトラペプチド-7の2種類のパルミトイルオリゴペプチドが配合されています。
パルミトイルトリペプチド-1はグリシン、ヒスチジンおよびリシンからなるペプチドのパルミチン酸修飾物体 (Pal-Gly-His-Lys) で、パルミトイルテトラペプチド-7はグリシン、グルタミン、プロリンおよびアルギニンからなるペプチドのパルミチン酸修飾体 (Pal-Gly-Gln-Pro-Arg)です。Matrixyl (Rマーク) 3000はシワを目立たなくして、肌の弾力性を促進します。
また、紫外線による損傷を受けやすい真皮乳頭層の修復活性も促進します。
Sederma社のレポートによると、次の有効性結果が明らかにされています。
51歳~72歳の女性ボランディア28名 (平均年齢59歳) を対象とし、Matrixyl (Rマーク) 3000を3%配合したクリームを顔の半顔と前腕 (内側と外側) に1日2回、2ヵ月間塗布した。
対照にはMatrixyl (Rマーク) 3000を配合していないプラセボクリームを使用した。
SLEB (Subepidermal Low Echogenicity Band) 分析の結果、1ヵ月で厚みと密度の改善が見え始め、2ヵ月後には顕著な改善が確認できた。
目の周りを共焦点レーザー顕微鏡 (Vivascope) でコラーゲン繊維の断片を測定してコラーゲン繊維のネットワークを分析した結果、Matrixyl (Rマーク) 3000を3%配合したクリームを塗布した側ではコラーゲン繊維の断片化が減少した。
また、42歳から67歳の女性ボランティアを対象にMatrixyl (Rマーク) 3000を3%配合したクリームを半顔に1日2回、2ヵ月間塗布して抗シワ効果を形状測定、キュートメーター (肌弾力性測定器)、イメージ分析により評価した。
その結果、2ヵ月後と塗布前の結果と比較したとき、Matrixyl (Rマーク) 3000を塗布した側では、深いシワおよび肌荒れが統計的に有意に減少した。
一方、プラセボクリームを塗布した側では統計的に有意な差はなかった。
また、2ヵ月後と塗布前の結果と比較した場合、Matrixyl (Rマーク) 3000を塗布した側では統計的に有意な肌弾力性が増加し肌の色調が改善した。
記事
前田 憲寿 先生
医学博士
東京工科大学 応用生物学部 応用生物学科
一般社団法人日本スキンケア協会 顧問
特許庁 機能性皮膚化粧料調査委員会 委員長
九州大学大学院薬学研究科、東北大学大学院医学研究科を経て、資生堂ライフサイエンス研究センター皮膚科学研究所にて主任研究員を務める。2007年に東京工科大学バイオニクス学部教授、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。2008年より、同大学応用生物学部、バイオ・情報メディア研究科教授に就任。専門分野は、香粧品科学、皮膚科学、分子細胞生物学、生化学、薬理学など。テレビなどのメディア出演も多数。
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