2022年10月25日2023年10月24日お肌のトラブルケア
唇の乾燥はなぜ起こる?有効な改善・対策方法の一例とNG行為も紹介
季節の変わり目で空気が乾燥してくると、唇が乾いてくる方も多いのではないでしょうか。
症状がさらに進行するとひび割れや炎症が発生し、出血にいたることも珍しくありません。
このような状態にならないようにするためには、唇の乾燥対策を講じることが重要ですが、具体的にどういった方法が有効なのか、注意しておきたいNG行為についても紹介します。
唇の特徴と乾燥する原因
体の部位のなかでも、唇は特に環境の変化に影響されやすく乾燥しがちな傾向にあります。
唇はなぜ乾燥しやすいのか、乾燥する主な原因についても解説しましょう。
唇の特徴
唇はほかの部位とは異なり、皮膚の色が赤みがかっている特徴があります。
赤く見えるということは皮膚が薄いことの現れでもあるのです。
唇以外の皮膚は角質で覆われており、外部からの刺激から守る役割を果たしていますが、唇は皮膚が薄い分バリア機能が低く、わずかな刺激を受けやすい特徴があります。
また、皮膚の表面は皮脂が分泌され、適度な油分を保つことで水分の蒸発を防いでくれています。
しかし、唇には皮脂を分泌する働きもないため、水分が蒸発しやすく、空気が乾燥していると真っ先に荒れてくるのです。
唇が乾燥する主な原因
唇が乾燥するのは周囲の環境変化以外にも、さまざまな原因が考えられます。
特に代表的な7つの原因を紹介しましょう。
外的刺激
外的刺激とは、空気の乾燥はもちろんのこと、摩擦などによる物理的なダメージも含まれます。
汗をかいたときや洗顔の後、食事の後などに口周りの汚れや水分を強い力で擦ってしまうと、唇の皮膚が傷つき、水分が失われていきます。
ストレス
慢性的なストレスを抱えていると、体の血行不良に陥り、唇まで十分な栄養や水分が行き渡らず乾燥の原因になることがあります。
栄養不足
ストレスだけでなく、普段の食事からの栄養が偏っている場合も血行不良に陥りやすくなります。
特にビタミンやミネラル不足などによって唇は乾燥しやすいため、バランスのとれた食事を規則正しく摂取する必要があります。
洗顔やクレンジング
外出先から帰ってきたときの化粧落としや、就寝前・起床後の洗顔方法が間違っていると、肌全体にダメージを与え唇も乾燥しやすくなります。
洗顔やクレンジングの際は強い力で擦るのは厳禁ですが、リップクリームや口紅などを落とす際には力を入れすぎず、たっぷりの泡やクレンジング剤で優しく溶かすようにして落としましょう。
▶関連記事:「洗顔後の化粧水、美容液、乳液・クリームの使い方」
紫外線
紫外線といえば日焼けの原因となるイメージが強いですが、実は肌の乾燥にも直結する原因となります。
紫外線を浴びた場合、肌にはダメージが蓄積していき、表面の角質が脆くなり剥がれ落ちることがあります。
特に唇は皮膚が薄いことから、真っ先に紫外線によるダメージを受けやすく、ヒリヒリとした痛みを伴うことも少なくありません。
メイク
メイクで使用するアイテムが肌質に合っていない場合、肌にダメージを与えてしまうことがあります。
紫外線と同様に角質を少しずつ破壊し、ガサガサと乾燥した唇になってしまうのです。
ホルモンバランスの乱れ
私たちの体はホルモンバランスによって心身の健康が保たれています。
しかし、加齢やストレス、生活リズムの乱れなどによってホルモンバランスが崩れてしまうケースも多く、そのような事態に陥るとさまざまな弊害が起こってきます。
特にデリケートな部位である唇には真っ先に症状が出やすく、乾燥や荒れが目立つようになります。
唇が乾燥したときに現れる病気・症状
唇が乾燥が悪化していくと、さまざまな症状が現れることもあります。
特に代表的なのが口角炎と口唇炎です。
口角炎
口角炎とはその名の通り、唇の両端(口角)に炎症が起こる病気のことです。
唇の乾燥によってバリア機能が低下すると、抵抗力が弱まり発症しやすくなります。
口角炎が進行すると唇の端が裂傷を引き起こし、激しい痛みによって歯を磨いたり食事を摂ったりすることが難しくなる場合もあります。
口唇炎
口唇炎とは、唇全体に炎症が起こる病気のことです。
こちらも唇の乾燥によって抵抗力が弱まることで発症しやすくなり、唇の皮が剥けたり腫れ上がったりする場合もあるようです。
唇の乾燥を招くNG行為
唇が乾燥していると違和感を覚え、触ったり舐めたりしたくなるものです。
しかし、これらの行為は乾燥を悪化させる可能性が高く、避けたほうが良いでしょう。
唇をなめる
唇が乾燥していると、潤いを与えるために舌で舐めたくなりますが、唾液が蒸発する過程でさらに乾燥を悪化させることになります。
そのため、唇が乾燥したり荒れている際には舐める行為は厳禁です。
唇を噛む
唇を噛むと皮膚にダメージが加わり、皮膚の膜が破壊され乾燥しやすくなります。
特に普段から唇を噛む癖がある方は、意識的に癖を改善するように心がけましょう。
唇を手で触る
唇を手で触る行為は皮膚の表面に物理的な刺激を与えるだけでなく、雑菌が付着しさまざまな病気、感染症の原因になることもあるため、普段から触れないように心がけましょう。
唇に摩擦を与える
唇が乾燥する原因のなかでも触れましたが、洗顔やクレンジングの際に生じる摩擦は唇の乾燥を悪化させる行為でもあるため、特に注意しておきたいNG行為のひとつです。
唇のカサカサ乾燥を治す対処法・普段からできる唇の乾燥対策
唇が乾燥した場合、早めに症状を改善するためにはどのような対処法が有効なのでしょうか。
また、日常生活のなかで唇の乾燥を防ぐためにできる対策の一例も紹介します。
リップクリームを使ったケア
まずは唇が乾いたとき、または空気の乾燥が気になる際にリップクリームを塗ることを習慣づけましょう。
唇の乾燥がひどく荒れが深刻な場合には、蒸しタオルを使った方法や湯船につかりながら唇の保湿力を高める方法もおすすめです。
蒸しタオルリップパック
蒸しタオルリップパックの方法は以下の通りです。
1:タオルを水に濡らして絞りビニール袋に入れる
2:電子レンジで90秒加熱する
3:タオルの粗熱をとり、唇に乗せて3分程度温める
4:リップクリームを塗りラップで覆う
5:タオルを乗せて5分ほど置いた後、タオルとラップを外す
湯船につかってラップパック
湯船につかりながらラップパックをする方法もあります。
1:リップクリームを塗りラップで覆う
2:湯船につかる
3:唇がやわらかくなってきたらラップを外す
4:清潔な手で唇にリップクリームを刷り込むように優しくマッサージする
5:湯船から上がったら再びリップクリームを塗る
▶関連記事:乾燥しやすい唇のケア・リップクリームを使ったマッサージ
ワセリンやオイルを使った保湿方法
リップクリームの代わりに、ワセリンやオイルなどを使用することで保湿力を高められます。
就寝前に化粧水や美容液を塗って水分を取り込んだ後、その上からワセリンやオイルを塗布した状態で眠りにつくことで、翌朝には唇の保湿力を取り戻すことができます。
なお、就寝時には空調などで部屋が乾燥しやすいため、加湿器などを活用しながら空気の乾燥を防ぎましょう。
はちみつワセリンパックを使った保湿方法
さらに保湿効果を高めたい場合には、ワセリンにはちみつを混ぜてパックする方法がおすすめです。
<材料>
・はちみつ(無添加のもの)
・ワセリン
・ラップ
<手順>
・ワセリンとはちみつを1:1の割合で混ぜ合わせる
・1を唇に塗布しラップで覆う
・10分後にラップを外す
・唇の周りに付着したワセリンとはちみつを取り除き、ワセリンのみを唇に塗布する
バランスの取れた食事でビタミンを摂取
保湿力を高めるためには、上記で紹介したような外部からのアプローチだけでなく、抵抗力を高めるために体の内部からアプローチすることも重要です。
唇が乾燥しやすくなるのは、おもにビタミン不足が原因となっているケースが少なくありません。
具体的には、ビタミンCやビタミンA、ビタミンB群を積極的に摂取する必要があります。
これらの成分が豊富に含まれている食品としては、以下のようなものが挙げられます。
・ビタミンA:レバー うなぎ チーズ
・ビタミンB2:豚肉 納豆 卵 アーモンド
・ビタミンB6:ブロッコリー 玄米 カツオ
・ビタミンC:キウイフルーツ いちご 菜の花 レモン
リップクリームの選び方
唇の乾燥や荒れに効果的なリップクリームですが、ドラッグストアではさまざまな製品が販売されており、どれを選べばよいのか迷ってしまう方も多いでしょう。
まず、唇の荒れがひどく炎症やひび割れが見られる場合には、「医薬品」を選ぶことが重要です。
症状を改善する有効成分が豊富に含まれているため、医薬部外品のリップクリームに比べて短期間での改善が見込めます。
これに対し、乾燥予防のために日常的にリップクリームを使用したい場合には、「医薬部外品」がおすすめです。
保湿成分が豊富に含まれているため、乾燥や炎症の予防効果を発揮できるほか、医薬品に比べて安価なためコスト面でのメリットもあります。
子どもの唇が乾燥する原因と対処法
唇が乾燥しやすく、慢性的に炎症を発症する乳幼児も少なくありません。
主な原因として考えられるのは、以下の2点です。
唇をなめる癖がある
子どもは無意識のうちにさまざまな行動を繰り返し、それが癖となるケースが少なくありません。
特に唇をなめる行為はよく見られ、小学生や中学生と成長してもなかなか直らないこともあります。
大人と同様、唇を頻繁になめていると乾燥しやすくなり、最悪の場合ひび割れからの出血や炎症といった症状を引き起こす可能性もあるでしょう。
子どもが唇をなめている様子が見られたら、その都度注意をしてやめさせるようにしましょう。
アレルギー症状
特に抵抗力が弱い乳幼児に発症しやすいのが、アレルギー症状です。
特定の食べ物を口にしたときに発症する食物アレルギーや、金属などに触れた際に発症するアレルギーなどもあり、親でも気づかないこともあります。
唇以外にもさまざまな部位に炎症や湿疹、かゆみなどが出ていたり、腫れの症状が見られる場合などは医療機関を受診し検査などを受けるようにしましょう。
まとめ
唇はデリケートな部位であり、特に環境の変化を受けて乾燥しやすい特徴があります。
唇の乾燥が気になってきたら、舌でなめたり手で触ったりせず、リップクリームなどを併用しながら保湿力を高めるようにしましょう。
今回紹介した対策法を試してみても症状が改善しない場合には、早めに医療期間を受診することも大切です。
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