2022年8月26日2024年8月19日お肌のトラブルケア
乾燥肌の正しい対策方法とは?肌が乾燥する原因や予防法も紹介
冬になると空気が乾燥し、肌がかさついたり痒みを感じたりする方も多いのではないでしょうか。
もしかすると、それは乾燥肌である可能性も考えられます。しかし、なぜ肌が乾燥するのかが分からないと正しい対策も立てづらいものです。
そこで今回は、乾燥肌とはどのような状態なのか、その原因や仕組みを紹介するとともに、正しい対策・予防方法についても解説します
乾燥肌とは
生活習慣や個人の体質によっても肌の状態は異なりますが、カサカサとした状態の肌のことを乾燥肌とよぶこともあります。
また、反対に脂っぽくベトベトとした状態の肌は脂性肌ともよばれます。
しかし、自分自身はどのような肌質なのか把握できていないという方も意外と多いものです。
そこで、そもそも乾燥肌とはどのような状態の肌を指すのか詳しく解説するとともに、乾燥肌を引き起こす主な原因についても紹介しましょう。
乾燥肌の肌状態は?
乾燥肌とはその名の通り、肌に潤いがなく乾燥した状態のことを指します。
健康的な肌は、手で皮膚を触ったときに適度なハリとしっとり感が感じられますが、乾燥肌の方は表面がかさついており、粉を吹いているケースも見られます。
もともと乾燥肌の方は、自分自身が乾燥肌であると認識していない場合もあります。
しかし、ほかの人と比べて肌のツヤがないように感じられたり、洗顔や入浴した後に肌がつっぱった感覚を覚える方は乾燥肌である可能性が高いでしょう。
乾燥肌の方のよくあるお悩み
乾燥肌の方に見られる主な症状としては、上記で紹介したような肌のツヤの低下や、洗顔・入浴後の肌のつっぱった感覚が代表的です。
しかし、肌の乾燥がさらに進行していくと、日常生活においてさまざまな悩みを感じることもあります。
特に女性に多い代表的な悩みとしては、化粧のノリが悪くなることです。
表面に粉が吹いているような乾燥した肌にファンデーションなどを塗っても、なかなか肌に吸着せず落ちてきてしまいます。
化粧の前に化粧水や乳液などでカバーしたとしても、肌の表面からはつねに水分が蒸発している状態のため、時間が経過すると化粧が落ちてしまうのです。
また、性別を問わず多い悩みとしては、肌に少しの刺激が加わっただけでヒリヒリとした感覚があったり、かゆみやひび割れの症状が慢性的に現れたりすることも挙げられます。
乾燥肌の主な7つの原因
そもそも肌が乾燥する直接的な原因は、皮膚の表面にあるバリア機能が低下するためです。
私たちの肌には皮脂膜とよばれる薄い膜があり、これがラップのような役割を果たして水分を保っています。
しかし、さまざまな要因によって皮脂膜が機能しなくなると、バリア機能が低下し水分が逃げていってしまうのです。
では、バリア機能を低下させる要因とは具体的にどのようなものが考えられるのでしょうか。
ホルモンバランス・ターンオーバーの乱れ
皮膚は一定の周期で新陳代謝を繰り返しており、通常であれば4週間ほどで新しい皮膚に生まれ変わります。
しかし、強いストレスや疲労、睡眠不足、偏った食生活など、生活習慣の乱れによってホルモンバランスが崩れ、ターンオーバーの周期が狂う場合があります。
その結果、皮膚が本来の機能を果たせなくなり、水分が蒸発しやすくなり乾燥してしまいます。
紫外線
日焼けの原因となる紫外線は、肌に大きなダメージを与えます。
強烈な日差しのもとで長時間過ごしていると日焼けを起こして皮膚の表面に熱をもち、水分が奪われることはもちろんですが、皮膚の奥にある細胞も破壊されます。
その結果、肌のキメが不均一な状態となり、皮脂膜も正常に形成されず乾燥しやすい肌となってしまうのです。
摩擦
紫外線と同様に、摩擦も肌にダメージを与える要因となります。
たとえば、洗顔や入浴中に強い力で肌を擦ってしまうと、肌の細胞が傷つき正常なターンオーバーが促進されなくなってしまいます。
特に皮膚が薄くデリケートな顔面はダメージを受けやすく、乾燥肌が進行する場合も多いです。
空気の乾燥
空気が乾燥する冬の季節になると、肌のかゆみを感じやすくなる方も多いのではないでしょうか。
湿度が極端に低く乾燥している環境では、当然のことながら皮膚の表面からも水分が蒸発しやすくなり、肌に異常が見られるようになります。
加齢
「若いときは潤いがある肌だったのに、年齢を重ねるごとに乾燥しやすくなった」と感じる方も少なくありません。
皮膚から分泌される皮脂の量は加齢とともに減少する傾向があり、肌の表面を守るバリア機能も低下していきます。
また、肌の内部には通常60〜65%程度の水分量が保持されているのですが、加齢とともに50〜55%程度まで低下してくることも乾燥肌になりやすい原因のひとつです。
誤ったスキンケア
私たちの肌の表面には油分があり、乾燥から守る働きをしています。
しかし、洗顔や入浴の際に必要以上に洗ってしまうと、本来肌にとって必要な油分まで失われてしまい乾燥肌の原因となります。
先天的な病気など
上記で紹介した原因は日常生活に起因するものがほとんどですが、生まれつき肌が乾燥しやすい人も存在します。
特にアトピー性皮膚炎などの病気をもっていると、肌がつねに乾燥した状態となり、わずかな刺激によってさらに悪化するという悪循環が生まれることもあるのです。
水分補給を欠かすと乾燥肌になる理由
健康な肌には60〜65%程度の水分が蓄えられていると紹介しましたが、これを維持するためには日頃から十分な水分補給を心がける必要があります。
十分な水分が補給されていないと、尿や汗などによって水分はどんどん失われていき、肌に蓄えられる水分量も低下していきます。
ちなみに、水分補給が不足していると、もとも乾燥肌である方はもちろんですがそれ以外の方も一時的に乾燥状態に陥ることがあります。
健康的な肌を保つためには、1日に1.5リットル以上の水を飲むのが良いとされています。
しかし、大量の水を飲むのが辛く感じる方も多いでしょう。
そのような場合は、お湯やハーブティー、生姜湯などがおすすめです。
これらは肌の新陳代謝を促進する効果があり、肌の水分量を維持するだけでなくバリア機能の維持・回復にも役立つためです。
乾燥肌の正しい対策
「乾燥肌を少しでも緩和したい」または、「乾燥肌にならないように予防したい」と考える方も多いでしょう。
そのためには何をすれば良いのか、有効な対策の一例を紹介します。
スキンケア編
洗顔や化粧落とし、就寝前のスキンケアなどのポイントは以下の5つです。
刺激を加えない優しい洗顔
肌への摩擦が乾燥肌の原因になることを紹介しましたが、洗顔の際は強く擦らず、十分な泡で優しく洗うようにしましょう。
化粧水と乳液でしっかりと保湿
洗顔や入浴した後は、なるべく早めに化粧水を塗り肌へ水分を浸透させましょう。
そのうえで乳液を塗ってバリア機能を高め、保湿します。
全身を洗うときもなでるように
洗顔だけでなく、入浴時に身体を洗う際にもできるだけ刺激を与えず、十分な泡で撫でるように洗うことが重要です。
保湿成分配合のアイテムを使う
乾燥しやすい肌質の方や、空気の乾燥が気になる季節になってきたら、美容液や乳液、クリームなど保湿成分が配合されたアイテムを使用し肌の保湿力を高めましょう。
紫外線対策を徹底する
肌にとって紫外線は大敵です。
夏はもちろんですが、冬でも紫外線は降り注いでいることから、長時間の外出時は日焼け止めクリームや帽子、日傘などで十分な紫外線対策を行いましょう。
▶関連記事:化粧水はコットンパック、美容液はラップパックをすることで効果を最大に発揮できる!?
生活習慣編
肌は健康状態に敏感に反応しやすく、生活習慣を改善するだけでも肌質が良くなることがあります。
良質な睡眠を取る
肌の新陳代謝であるターンオーバーを促進するためには、質の高い十分な睡眠をとることが基本です。
特に22時から深夜2時はターンオーバーが活発に行われる時間帯とされているため、早めに就寝することを心がけましょう。
適度に運動する
適度な運動を習慣づけることで、ストレスが解消されると同時にホルモンバランスの維持にもつながります。
加湿する
肌の表面から水分の蒸発を防ぐためにも、部屋が乾燥しないよう加湿器などで調整しておくことも重要です。
お風呂はぬるま湯に浸かる
熱すぎるお湯は皮脂が流出しやすくなり、乾燥肌の原因となります。
肌を守るためには、40℃前後のぬるま湯が理想的な温度といえます。
美容成分配合のメイクアイテムを使う
ファンデーションやチークなどのコスメ商品のなかには、美容成分が配合されたものが豊富にあります。
毎日のように使うものだからこそ、成分にこだわることで肌へのダメージを最小限に抑えることができます。
糖質や脂質の多い食べ物は避ける
糖質や脂質の多い食べ物を摂りすぎてしまうと、ニキビや吹き出物が出やすく肌荒れの原因となります。
健康のためにもバランスの良い食生活を心がけましょう。
▶関連記事:ニキビや角質バリア強化にも効果がある美白有効成分 『リン酸L-アスコルビルマグネシウム』
サプリでビタミンを摂る
日々の食事のなかで野菜不足を感じ、肌の調子が悪くなってきたと感じたら、サプリメントでビタミン不足を補うようにしましょう。
特に、乾燥肌や肌荒れを改善するためにはビタミンB1やB2、B6といった栄養素が重要です。
季節別
人間の肌は季節によって皮脂の量も変わるため、乾燥肌への対策方法も変化します。
春
春は気温・湿度ともに過ごしやすく、汗をかく頻度も少ないため基本的なスキンケアをしっかりしておけば乾燥を防ぐことができます。
夏
気温・湿度ともに高く汗をかくことが多い夏の季節は、皮脂の量も増えるため1日に何度もシャワーを浴びたり洗顔したりする方も多いでしょう。
しかし、そのたびにボディソープや洗顔フォームを使用していると必要な皮脂まで失われかねません。
朝と夜以外はお湯や水だけで洗うなどして、適度な油分を保つように心がけましょう。
秋
涼しくなってくる秋も春と同様、基本的なスキンケアをしっかりしておけば乾燥を防ぐことができます。
冬
スキンケアをするうえでもっとも注意しなければならないのが冬の季節です。
湿度が低く乾燥する冬は、こまめに保湿クリームなどを塗って肌が乾燥しないように心がけましょう。
また、就寝前はたっぷりの化粧水と乳液で保湿力を高め、寝室には加湿器などを用意して一定の湿度を保つことも必要です。
乾燥肌になってしまうNG行動とは
乾燥肌を防ぐためには、やってはいけないNG行動もしっかりと把握しておくことが重要です。
クレンジング・洗顔
これまでも繰り返し紹介してきましたが、クレンジングや洗顔の際に強く擦ることはNGです。
また、これに加えて、刺激の強いクレンジング剤や洗顔フォームは使用しないようにしましょう。
具体的には、「ラウリル」や「アンモニウム」、「スルホン酸」などが含まれておらず、合成界面活性剤不使用のものが理想的です。
また、オイルタイプのクレンジング剤は一見すると乾燥肌に良いと思われがちですが、こちらも肌への刺激が強いため乾燥肌の改善にはNGです。
スキンケア
クレンジングと同様、スキンケアも化粧水や乳液、美容液は低刺激のものを使用しましょう。
また、スキンケアでやりがちなのが化粧水を叩いて染み込ませる方法ですが、こちらも肌へダメージを与えてしまうため、両手で抑えるようにしましょう。
若い頃と同じケアをする
肌は加齢とともに変化していくため、30代、40代になっても若い頃と同様のスキンケアを行うのはNGといえます。
肌は20代を境に老化が始まっていくため、年齢に応じたスキンケアを心がけましょう。
肌にダメージを与える環境にいること
極端に湿度の低い場所にいることは乾燥肌を悪化させる原因になります。
また、紫外線対策も夏だけ行うのではなく、季節を問わず心がけておかなければなりません。
男性の乾燥肌の特徴
男性の場合、女性に比べて皮脂の分泌量が多く、年齢による変化もあまり大きくないため乾燥肌になりにくいことは事実です。
しかし、女性に比べるとスキンケアに関心が低い方が多く、さらには毎日のヒゲ剃りで肌にダメージを負っているケースも。
そのため、特にアゴのラインであるUゾーンなどが乾燥しやすい特徴があります。
乾燥肌が原因のかゆみはどうすれば良い?
乾燥肌が悪化していくと、皮膚にかゆみや発疹が出てくることもあります。
かゆいからといって手で掻きむしってしまうと、さらに悪化して炎症を起こしたり、雑菌が入って感染症を引き起こしたりするリスクがあります。
かゆみが感じられるようになったら、まずはクリームを塗るなどして十分な保湿を心がけ、それでも改善されないようであれば皮膚科で受診しましょう。
まとめ
乾燥肌は個人の体質が原因となる場合もあれば、日々の生活習慣や季節の変化によって発生するケースがあることも分かりました。
乾燥肌を改善・予防するためには、オフィスや自宅などに加湿器を設置したり、こまめな水分補給を心がけたりと、さまざまな対策が有効です。
また、洗顔や入浴の際には肌へダメージを与えないように優しく洗い流したり、刺激の少ないクレンジング剤やボディソープを使用したりすることも重要です。
「体質や季節によるものだから仕方ない」と諦める前に、まずは今回紹介した対策方法の例を試しながら改善に役立ててみてください。
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