2023年2月13日2024年6月28日お肌のトラブルケア
口周りが乾燥しやすいのはなぜ?効果的な予防法や対策を紹介
空気が乾燥してくると、口周りの皮膚がカサカサと荒れてくることがあります。
じつは口周りの部位は、私たちの体のなかでも特に乾燥しやすく、トラブルが起こりやすい傾向があるのです。
なぜ口周りは乾燥しやすいのか、その原因を紹介するとともに、乾燥を予防するためのポイントや有効な対策もあわせて解説しましょう。
口周りの皮膚の特徴
顔のなかでも口周りの皮膚は比較的柔らかく、皮膚そのものが薄いため外部刺激などのダメージを受けやすい特性があります。
ものを食べたり、会話をしたりする際に口を動かす必要があるため、もともと口周りの皮膚は薄く柔らかくできているのです。
また、男性の場合はシェーバーでヒゲを剃ったり、女性の場合は口紅やファンデーションなどを塗ったりすることも多く、皮膚そのものへの刺激が加わりやすい部位でもあります。
最近では日常的にマスクをする生活習慣へと変化したこともあり、口周りの肌トラブルは起こりやすい状況となっています。
口周りはなぜ乾燥しやすいのか
口周りは特に肌荒れが起こりやすい部位のひとつですが、それはなぜなのでしょうか。
上記で紹介した内容とも少し重複しますが、乾燥しやすい4つの理由を解説します。
口周りのスキンケアが不十分
洗顔やクレンジングなどの際、頬やおでこ、目もと、皮脂が溜まりやすい鼻の周辺などを重点的に洗う方が多いです。
しかし、口周りはもともと皮脂の分泌量が少ないこともあり、汚れや油分があまり気にならないことからスキンケアが不十分になりがちです。
化粧水や乳液といった薬剤が十分染み込まず、結果としてスキンケア不足に陥ることもあります。
摩擦や汚れなどの刺激を受けやすい
シェーバーや化粧、マスクなど、口周りは特に外部からの刺激を受けやすいものです。
また、食べ物や飲み物を口にした際に付着した汚れを拭き取ることも多くあります。
日常生活のなかで特に摩擦が加わりやすい部位であることから、
わずかな刺激が蓄積していき乾燥や肌荒れを引き起こしやすいのです。
口周りの皮膚が薄い
冒頭でも説明した通り、口周りの皮膚は薄くダメージを受けやすい特性があります。
カミソリ負けなどによって肌が荒れるのは皮膚が薄いことも影響しており、目もとの皮膚と並んでデリケートな部位です。
唇を舐めることで水分が蒸発する
空気が乾燥してくると唇が乾きやすくなります。
唇がガサガサとしてくると、潤いを保つために無意識のうちに唇を舐めてしまいがちです。
しかし、唇についた唾液が蒸発する際に表面の水分を奪ってしまうため、口周りの乾燥を悪化させる原因になります。
口周りの乾燥を予防するには
口周りはさまざまな理由で乾燥しやすいことが分かりましたが、これを予防するためにはどういった方法が効果的なのでしょうか。
正しい方法で洗顔をする
肌の乾燥を防ぐためには、正しい洗顔を行うことが基本となります。
手で強く擦る行為は厳禁であり、たっぷりの泡で汚れや皮脂を吸着させるように洗うのがポイントです。
口周りのパックを行う
唇が乾燥し荒れてきたときには、潤いを与えるためにパックをするのも有効です。
たっぷりのリップクリームを塗った後、唇をラップで覆い、その上から蒸しタオルをすることで保湿力を高めることができます。
保湿力が持続するスキンケアアイテムを選ぶ
口周りの皮膚は皮脂の分泌量が少ないこともあり、特に乾燥しやすい部位です。
そのため、保湿力を高める乳液やクリームなどのスキンケアアイテムを選び、集中的にケアすることを意識しましょう。
日中も保湿をする
スキンケアや保湿といえば就寝前のタイミングで行うものというイメージがありますが、日中の時間帯も乾燥しやすいため、保湿ケアは欠かせません。
リップクリームをこまめに塗ることはもちろんですが、保湿用のクリームなども常備しておくと安心です。
拭き取りシートやコットンはなるべく使わない
スキンケアの際に余分な化粧水や乳液を拭き取るために、シートやコットンなどを使用することも多いと思います。
しかし、強い力で擦ってしまうとデリケートな口周りの肌を傷つけてしまうため、なるべく使用しないのが理想的です。
どうしても拭き取らなければならない場合には、擦るのではなく軽く上から押さえて吸収させることがポイントです。
メイクは薄づけで、UVケアも忘れずに
メイクは肌に対して少なからず負担を与えるため、デリケートな口周りにはできるだけ薄く塗ることを心がけましょう。
また、外出をする機会が多い方や紫外線の強い日には、日焼け止めクリームや帽子、日傘などでしっかりとUVケアを行います。
口周りの乾燥がひどいときの対策
日頃から乾燥予防に取り組んでいるものの、それでも口周りが乾燥し荒れてくることがあります。
実際に肌が乾燥した場合には、以下の対策が有効です。
リップクリームや保湿剤で乾燥を防ぐ
リップクリームや乳液、クリームなどを塗り、これ以上乾燥しないように保湿対策をしましょう。
こまめに塗り直すことで水分の蒸発が抑制され、本来の潤いのある肌に回復していくことも多いです。
皮膚科を受診する
スキンケアで保湿対策を続けていても、口周りの乾燥が一向に改善しないケースも少なくありません。
また、改善するどころか日に日に悪化していくこともあるでしょう。
そのような場合には、できるだけ早めに皮膚科を受診し医師へ相談することが重要です。
もしかすると、普段使用しているリップクリームやスキンケアアイテムが肌に合わず、逆効果となっていたり、何らかの皮膚疾患を抱えている可能性もあるためです。
皮膚科を受診する際には、普段から使用しているリップクリームやスキンケアアイテムがあれば、念のためそれも持参しておきましょう。
口周りの乾燥を防ぐ生活習慣を見直そう
口周りの乾燥は普段のなにげない生活習慣が根本原因となっている可能性も考えられます。
どういった生活習慣が乾燥を招きやすいのか、それを改善するためのポイントも紹介します。
肌のバリア機能を高める食事を心がける
肌の健康を保つためには、私たちが本来もっているバリア機能を高め、適度な潤いを維持することが重要となります。
肌にさまざまなトラブルが発生する原因には、ストレスや体調の変化、周辺環境の変化なども影響しますが、食生活も極めて重要なポイントのひとつです。
特にビタミンやミネラル類は日々の食事で不足しがちな栄養素であり、これらが不足していると肌に十分な栄養が行き渡らなくなり乾燥を招きます。
野菜や海藻、果物などを積極的に取り入れるようにし、それでもビタミンやミネラルが不足している場合にはサプリメントで補いましょう。
マスクなどによる摩擦・刺激を軽減する
感染症予防対策としてマスクの着用が定着しました。
しかし、マスクを着用することで口周りに摩擦を与え、その刺激によって肌荒れを引き起こしてしまいます。
頻繁にマスクをずらしたり、肌への密着性の高いマスクを着用したりすると、乾燥や肌荒れの原因となってしまうため、肌に優しい柔らかい素材のマスクを選ぶなど工夫をしてみましょう。
また、マスクを着用する必要のない自宅や屋外では、速やかに外すことで肌へのダメージを軽減できます。
敏感肌・乾燥肌さんにおすすめしたい成分
慢性的な肌の乾燥に悩んでいる方や、もともと刺激に弱く敏感肌の体質の方は、肌に優しい成分が含まれたスキンケアアイテムを選ぶことが重要です。
製品を購入する際に参考にしておきたい有効成分の一例を紹介しましょう。
アミノ酸
アミノ酸とはタンパク質の構成要素であり、私たちの体をつくるうえで欠かせない栄養成分のひとつです。
特に健康な肌を維持するうえでは、アミノ酸は肌のバリア機能を担う働きがあります。
アミノ酸は食物から摂取する方法もありますが、化粧水や乳液、クリームなどにも有効成分として配合されたものがあるため、そのような製品を選ぶことで保湿力が高まります。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は極めて高い保水力をもっていることが特徴で、肌の潤いを保つために欠かせない成分です。
特に肌が乾燥しやすい方はヒアルロン酸が不足している場合が多く、積極的に摂取することで肌本来の潤いが蘇ることもあります。
セラミド
セラミドとは、タンパク質と同様に肌のバリア機能を担う成分のひとつです。
皮膚の小さな細胞の隙間にセラミドが存在することで、キメが細かく潤いのある肌が生まれます。
本来であれば私たちの体内で生成される成分ですが、加齢とともに失われやすく、それが乾燥肌の原因となることもあります。
そのため、化粧水や乳液などのスキンケアアイテムで補うのが効果的とされています。
スクワラン
スクワランはセラミドと同様、私たちの体内で生成される保湿成分のひとつです。
スキンケアアイテムに配合されるスクワランはサメの肝油を原料にしているものが多いですが、ほかにもオリーブオイルなどから摂取することも可能です。
乾燥に効果的なスキンケアのポイント
乾燥肌を改善するためには、正しい方法でスキンケアを継続することが基本となります。
今回紹介した正しい洗顔方法を実践することはもちろんですが、洗顔後は速やかに化粧水で水分を補給することも重要です。
顔を洗うことで皮脂が少なくなるため、乾燥を防ぐために化粧水は必ず使用しましょう。
たっぷりの水分で肌に潤いを与えた後は、乳液やクリームを塗って肌の内部に潤いを閉じ込めましょう。
まとめ
今回紹介してきたように、口周りは特に皮膚が薄くデリケートな部位であるため、乾燥や肌荒れが生じやすい特徴があります。
正しいスキンケアを実践することはもちろん、アミノ酸やヒアルロン酸といった有効成分を含むスキンケアアイテムを使用することで肌本来の美しさや潤いを取り戻すこともできます。
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