2022年3月31日2024年5月17日お肌のトラブルケア
保湿・浸透などの働きをもつ界面活性剤について
界面活性剤とは
界面活性剤は水と油を乳化させるために使う物質です。
界面活性剤の分子は油に馴染みやすい部分と水に馴染みやすい部分の両方をもち、真ん中で水の成分と油の成分を結びつける働きがあります。
界面活性剤は乳化の役割以外にも、
・可溶化
・浸透
・分散
・洗浄
・保湿
・殺菌
・潤滑
・帯電防止
・消泡
などの働きもあります。
界面活性剤の種類
界面活性剤は一般的には、
①アニオン
②カチオン
③両性
④非イオン性
の4つに分類することができます。
①アニオン(陰イオン)界面活性剤
水に溶かすと、親水基の部分が陰イオンに解離するものを指す。
洗浄能力が高いものが多く、石鹸やシャンプーとして使用される。
◆ 高級脂肪酸塩(石鹸)
牛脂、ヤシ油、パーム油などの動物性油脂をアルカリ水溶液とともに加熱して反応させるものと、高級脂肪酸とアルカリとの反応による中和石けんもある。
洗浄力や泡立ちに優れているので、石けんや洗顔料などに利用される。
◆アルキル硫酸エステル塩
脂肪族アルコールをクロルスルホン酸、無水硫酸、発煙硫酸などによって硫酸化し、アルカリで中和することによって得られる。
油汚れに対して非常に優れた洗浄力と気泡力を持ち、シャンプーなどによく利用される。
②カチオン(陽性)界面活性剤
水に溶解した時に、親水基の部分が陽イオンに解離するもので、アニオン界面活性剤とはイオン性が逆になるために「逆性石けん」とも呼ばれる。
塩化ベンザルコニウムは、オスバンと呼ばれ殺菌剤として使用される。
頭髪に吸着して柔軟効果や帯電防止効果を示すので、リンスやコンディショナーなどに利用されている。
◆ 塩化アルキルトリメチルアンモニウム (ベヘントリモニウムクロリド)
炭素数が 20~22のアルキル基をもつ塩化アルキルトリメチルアンモニウムからなり、通常イソプロピルアルコール、エタノール、プロピレングリコール、水またはこれらの混液の溶液。
毒性や皮膚への刺激が低く、帯電防止や乳化剤としても優れ、毛髪を柔軟化させるので、ヘアケア商品に利用される。
◆塩化ベンザルコニウム
アルキルアミンをアセトアルデヒトで反応させた後、塩化ベンジルと反応させる。
一般に逆性石けんというと、これを指し示すことが多く、白色〜淡黄色の無晶性の粉末。
また広く殺菌剤として、口紅、リップクリーム、マスカラ、ファンデーション、ヘアケア用品全般に使用されている。
皮膚への刺激性が認められるので、配合上限がある。
③両性界面活性剤
水に溶解した時に、親水基の部分が pH によってプラスに帯電したり、マイナスに帯電したりする界面活性剤。
洗浄力、殺菌力、静菌力、起泡
④ 非イオン性界面活性剤
水に溶解した時に、イオンに解離しない界面活性剤で、親油基、親水基のバランスの違いによって、溶解度や乳化力、浸透力、可溶化などの性質が異なる。
酸性、アルカリ性に関わらず、化学的に安定しており、乳化、分散、浸透作用に優れている。
主に化粧品の乳化剤として用いられる。
〈参考〉日本スキンケア協会公式テキスト「しっかり学べるスキンケア教本」
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