2022年11月18日2025年2月5日お肌のトラブルケア
冬にこそ注意すべき紫外線対策!日焼け止めの選び方や正しい使い方とは?
肌がほてり、ヒリヒリとした感覚が残ることも多い日焼け。
この原因となる紫外線は、季節を問わず地球上に降り注いでいます。
そのため、夏はもちろんのこと冬も紫外線対策は不可欠といえるのです。
しかし、夏の紫外線対策と冬の紫外線対策では何が違うのか、どういった基準で日焼け止めを選べば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、冬にこそ注意しておきたい紫外線対策のポイントと、日焼け止めの正しい使い方や注意点、万が一日焼けをした場合の正しいケア方法などもあわせて解説します。
日焼けとは?
日焼けとは、太陽からの紫外線を直接浴びることによって生じる皮膚の炎症、およびメラニン色素の沈着です。
紫外線が肌に直接触れるとダメージを受け、特に長時間にわたって日差しを浴びたときには赤くヒリヒリとした感覚に見舞われることがあります。
これは肌が炎症を起こした状態であり、やけどをしたときと同じ状態になっています。
しばらくすると炎症は治まってきますが、その後ダメージを受けた皮膚を回復させようとメラニン色素というものが体内で生成されます。
大量に生成されたメラニン色素が肌に沈着することで、肌の表面が黒く見えるようになり、この状態を一般的に「日焼け」とよびます。
ちなみに、紫外線によって肌に炎症を起こした状態を「サンバーン」または「日光皮膚炎」とよび、メラニン色素の沈着をおこした状態は「サンタン」とよびます。
サンバーンの状態になると、炎症の程度によっては水ぶくれができたり、肌の表面に熱をもったりすることも多いです。
冬に日焼け止めが必要な理由
美しい肌を維持するためには、夏はもちろんのこと春や秋、冬の季節も日焼け止めは欠かせません。
なぜ、冬にも日焼け止め対策が求められるのか、その理由について解説しましょう。
紫外線は1年中降り注いでいる
日焼けや紫外線というキーワードを聞くと、夏を連想する方も多いと思います。
しかし、実は夏以外の季節も紫外線は降り注いでおり、油断すると冬でも日焼けを起こすことがあるのです。
紫外線は季節を問わず年中降り注いでいることを前提に、たとえ冬でも日傘や日焼け止めを常備しておくことが大切です。
くもりの日・雪の日も紫外線は降り注いでいる
天候が不安定で太陽が雲に隠れている日や、雪が降っている日などは紫外線対策が不要だと認識している方も多いのではないでしょうか。
しかし、紫外線は私たちが目に見える可視光線よりも波長が高く、日差しがない日でも降り注いでいます。
晴れの日に比べると紫外線の量は少ないですが、それでも肌には少しずつダメージが蓄積されていくため、天候にかかわらず油断は禁物です。
窓からも紫外線は届いている
屋外ではなくオフィスのなかで仕事をしているため紫外線対策は不要と考える方も多いです。
しかし、窓の材質によっては紫外線が通り抜けてくることもあるため、オフィスワークだからといって油断は禁物です。
また、移動の際も自動車や電車の窓から紫外線の影響を受けることがあります。
ウィンタースポーツで雪やけを起こしやすい
スキーやスノーボードなど、ウインタースポーツを楽しむ方は特に冬場の日焼け対策に注意が必要です。
真っ白な雪は、光や紫外線を反射しやすい特性があり、特にスキー場では地表からの照り返しによって日焼けをするリスクが高まります。
普段の生活では紫外線対策を意識していなくても、スキー場で1日過ごしただけで首や頬が日焼けすることも多いのです。
冬に使う日焼け止めの選び方
日焼け止めといえば夏のイメージが強く、冬用の紫外線対策としてはどのような製品を選べば良いのか迷ってしまう方も多いでしょう。
そこで、冬に使用する日焼け止め製品の選び方を4つのポイントに分けて解説します。
低刺激のものを選ぶ
冬は湿度が低く、肌も乾燥しがちになります。
乾燥した肌に日焼け止めクリームを塗ってしまうと、肌へダメージを与え肌トラブルの原因にもなることから、できるだけ低刺激タイプのものを選びましょう。
SPFの強さで選ぶ
日焼け止めは効果が高い製品ほど肌への負担が高まります。
紫外線の強い夏は日焼け防止効果を優先しますが、比較的紫外線が弱い冬の場合、肌への負担が少ない製品を選ぶのがおすすめです。
たとえば、通勤や通学、ちょっとした買い物などに出かける際にはSPF10から20・PA++程度のものでも十分です。
一方、外回りなどで屋外に出る時間が多い職種や、ウインタースポーツを楽しむ場合などはSPF30・PA+++以上の日焼け止めがおすすめです。
なお、冬場とはいえ体を動かすと汗をかいてくることもあるため、SPF30・PA+++以上の製品を選ぶ際にはウォータープルーフ対応のものを選びましょう。
保湿力で選ぶ
乾燥肌の方にとって冬は特に辛い季節でもあります。
乳液やクリームなどで十分なスキンケアをしていたはずなのに時間の経過とともに肌の乾燥が気になってくることもあるでしょう。
乾燥肌の体質の方には、保湿成分が含まれた日焼け止めがおすすめです。
保湿力を高めるためには、ヒアルロン酸やセラミドといった成分が効果的であり、これらが豊富に配合されたものを選ぶと肌トラブルを起こしにくくなるでしょう。
使いやすいテクスチャーで選ぶ
一口に日焼け止めといっても、クリームやジェル、スプレーなどさまざまなテクスチャーが存在します。
特に肌が乾燥しやすい冬の場合、油分が含まれ水分を逃がしにくいクリームタイプがおすすめです。
しかし、もともと皮脂の分泌量が多い脂性肌の方にとってはジェルやスプレーなどのほうが使いやすい場合もあるでしょう。
自分自身の肌質と環境に合わせて、使いやすいテクスチャーを選ぶことが大切です。
日焼け止めの使い方
日焼け止めの効果を発揮させるためには、正しい使用方法と順番を守ることが重要です。
基本的な使い方として押さえておきたい3つのポイントを紹介しましょう。
日焼け止めを塗る順番は?
メイクと日焼け止めを併用する場合、日焼け止めを塗る順番としては以下の通りです。
①化粧水
②美容液
③乳液・クリーム
④日焼け止め
⑤化粧下地
日焼け止めは化粧下地の前に塗っておくことが重要です。
なかにはUVカット機能が備わった化粧下地も販売されており、これを活用することで4.日焼け止め、5.化粧下地の工程を1つにまとめることも可能です。
▶関連記事:洗顔後のスキンケア(化粧水、美容液、乳液・クリームの使い方)
塗り直しは必要?
日焼け止めは長時間効果が持続しにくいほか、汗や水分と一緒に落ちてくることもあるため、数時間おきに塗り直す必要があります。
また、タオルやハンカチなどで肌を拭き取ったり擦ったりした場合も、日焼け止めが落ちることがあるため塗り直します。
肌が濡れている場合は、しっかりと水分を拭き取ってから塗り直すようにしましょう。
なお、このときメイクの下地も一緒に落ちてしまうことが多いため、日焼け止めを塗り直したら化粧下地もあわせて塗り直すことを忘れないようにしてください。
日焼け止めクリーム以外の冬の紫外線対策
紫外線対策といえば日焼け止めクリームが定番の方法ですがじつはこれ以外にも有効な方法はいくつか存在します。
特に、外出する時間が長い方やウインタースポーツを行う方に併用していただきたいのが以下の5つです。
日傘
冬場でも特に日差しが強い日は、日傘で紫外線をガードしましょう。
日焼け止めを塗っていたとしても、紫外線を完全にガードできるとは限りません。
そのため、日焼け止めと日傘を併用することで、限りなく紫外線の影響を防げるようになります。
また、外出前に日焼け止めを塗り忘れてしまった場合なども、折りたたみの日傘を常備していれば安心です。
帽子
日傘は大きな面積をカバーできる一方で、人通りの多い場所で使用すると邪魔になることも多く、抵抗を感じる方もいるでしょう。
そこで、より手軽な対策としておすすめなのが帽子です。
つばの大きい帽子を被ることで、顔や首筋などに当たる紫外線をしっかりとガードできます。
また、冬に日傘を差すのは目立ってしまいますが、帽子であればそのような心配もありません。
マフラー・ネックウォーマー
顔に日焼け止めを入念に塗っていたとしても、つい忘れがちなのが首すじです。
また、十分な量の日焼け止めを塗ったとしてもムラができやすく、気づいたときには首の一部が焼けていたということもあるでしょう。
そこでおすすめなのが、首をカバーするマフラーやネックウォーマーです。
物理的に紫外線をガードしてくれるほか、首元からの冷えも防いでくれるため一石二鳥の効果が期待できます。
サングラス
顔のなかでも特にデリケートな目もとは、日焼け止めの塗りムラができやすい部分です。
そこで、特に日差しの強い日にはサングラスをかけて目もと全体を紫外線からガードする方法がおすすめです。
サングラスはあえて大きめのものを選ぶことで、日焼け防止効果が期待できます。
ちなみに、サングラスをかけることで目そのものへのダメージも防いでくれる役割があります。
夏に使った日焼け止めを使いまわしてもいいの?日焼け止めの使用期限は?
夏に購入した日焼け止めが残っているため、秋から冬以降も使いまわしたいという方も多いのではないでしょうか。
しかし、ここで気になるのが日焼け止めの使用期限についてです。
基本的には、パッケージに使用期限が記載されている場合には、その日までに使い切るようにしましょう。
一方、なかには使用期限が記載されていない製品もあります。
そのような場合、一般的には1年以内に使い切ることが良いとされています。
ただし、保管状況によっては1年を待たずして中身の劣化が進行し、本来の機能を維持できなくなっている場合もあります。
また、劣化した日焼け止めを使用することで、さまざまな肌トラブルにつながるリスクもあるでしょう。
日焼け止めを保管する際には、直射日光や高温多湿を避け、風通しの良い涼しい場所に置いておくことが大切です。
冬に日焼けした時のケア方法
万が一、紫外線対策を怠ってしまい冬に日焼けをした場合、どういったケアが求められるのでしょうか。
3つのステップに分けて紹介します。
冷やして炎症を抑える
日焼けの直後は肌が赤く炎症を起こし、熱をもっている場合も少なくありません。
そのため、一刻も早く炎症を鎮める必要があります。
基本的には肌を冷やすことが重要ですが、保冷剤や氷など直接当てると凍傷を引き起こすリスクもあるため、タオルなどにくるんで患部に優しく当てるようにしましょう。
保湿で水分を補う
日焼けによって炎症を起こした肌は、表面の水分が失われ乾燥した状態になっています。
そのため、十分な水分を与えて保湿をすることも重要です。
保湿をするタイミングとしては、炎症が落ち着いて肌のほてりや熱が引けてきたときに行いましょう。
炎症が進行している状態で化粧水を塗ってしまうと、肌に刺激が加わり痛みや痺れを感じることもあります。
美白ケアでシミを予防する
紫外線によるダメージが肌に多く蓄積されると、日焼けだけでなくシミの原因となることもあります。
10代、20代のうちは気にならなくても、年齢を重ねていくうちにシミとなって現れることもあるため、日頃からのケアが重要となります。
炎症が落ち着いて肌のほてりを感じなくなったら、保湿ケアをした後にシミ予防の乳液やクリームなどを塗って美しい肌を保つようにしましょう。
▶関連記事:しみに効果のあるアスコルビルエチル(ビタミンC)
日焼け止めを使用する際の注意点
日焼け止めを使用する際、肌トラブルを防ぎつつも高い効果を得るためには、以下のポイントに注意しておくことが大切です。
保湿ケアを忘れない
日焼けをした肌は炎症を起こし水分が失われた状態であるため、必ず入念な保湿ケアをするようにしましょう。
化粧水や美容液で潤いを与えることはもちろんですが、乳液やクリームなどで蓋をして水分を逃さないようにすることも重要です。
適切な使用量を守る
日焼け止めはベタベタとした独特の感触があるため、あまり多い量を塗りたくないと感じる方も少なくありません。
しかし、日焼け止めの量があまりにも少ないと、肌を紫外線から守ることができなくなってしまいます。
パッケージに記載された適切な使用量を守り、極端に薄く塗ったりしないように注意しましょう。
塗りムラを防ぐ
日焼け止めは塗りたい部位に適量を取り出し、そこから円を描くように塗っていくことでムラを防ぐことができます。
手のひらにクリームをとってから伸ばして部位に塗っていくと、ムラができやすいため注意しましょう。
なお、塗りムラを防ぐためには手のひらで塗る方法以外にも、スポンジにとってから軽く叩くようにして塗る方法もあります。
手で塗るとどうしても均等に広がらないと悩んでいる方は、スポンジで試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
日焼けや紫外線といえば夏をイメージしがちですが、季節を問わず紫外線は降り注いでいます。
確かに冬に比べると夏のほうが紫外線は強いですが、日焼けをする心配がまったくないというわけではありません。
冬は肌が乾燥しやすいため、日焼け止めを選ぶ際には低刺激のものや保湿成分が含まれたものがおすすめです。
ただし、刺激が弱い分日焼け止めの効果も低下しがちなため、用途に合わせて複数の日焼け止めを使い分けましょう。
万が一、日焼けをした場合には、まず肌を冷やして炎症を鎮め、乾燥した肌に水分を与えた後に美白ケアをしてシミを予防することも大切です。